雪合戦から「YUKIGASSEN」へ。スポーツ雪合戦世界大会が今年も開催

雪合戦から「YUKIGASSEN」へ。スポーツ雪合戦世界大会が今年も開催 DO

雪合戦から「YUKIGASSEN」へ。スポーツ雪合戦世界大会が今年も開催

スポーティ

雪合戦。雪国で冬の遊びを質問すれば、ほとんどの方がそう答えるでしょう。

その遊びは近年スポーツとしてルールが整備され、「YUKIGASSEN」として世界中に広がっています。毎年2、3月には北海道の昭和新山にて世界大会が開かれているのです。

国際的スポーツとして盛り上がりを見せるスポーツ雪合戦の魅力を、昭和新山国際雪合戦実行委員会の堂下洋紀さんに語っていただきました。

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ーー「国際雪合戦」とはどのようなスポーツなのでしょうか。

雪国古来の遊び「雪合戦」を進化させた冬のニュースポーツです。ルールは世界共通。平成25年には国際雪合戦連合が設立されました。

●ルール
・1チーム競技者7名、補欠2名、監督1名の計10名
・相手チームのフラッグ奪取、又は雪玉をより多く相手選手に当てたチームの勝利
・3分3セットマッチ(2セット先取で勝利)
・雪玉は1セットあたり90球

●歴史・プロフィール
昭和63年 世界初の雪合戦ルール完成
平成元年 雪玉製造器・専用ヘルメット完成
     第1回昭和新山国際雪合戦開催(参加70チーム)
平成5年 日本雪合戦連盟結成
平成13年 北海道遺産認定
平成20年 (財)北海道体育協会加盟
     NPO法人雪合戦インターナショナル設立
平成21年 冬季国体公式行事として雪合戦大会開催(さっぽろ雪祭り会場)
平成25年 国際雪合戦連合設立
平成26年 第26回昭和新山国際雪合戦開催

ーー「国際」とありますが、世界からどれほどの国やチームが参加するのでしょうか。

世界64カ国以上の人々が参加します。またフィンランド・ノルウェー・スウェーデン・ロシア・オランダ・ベルギー・アメリカ・カナダ・オーストラリア・タイの10カ国は「国際雪合戦連合」に加盟しており、自国で大会を開催している国もあります。

ーー「スポーツ雪合戦」の見どころや特色をお教えください。

雪合戦は単純な遊びではありますが、ルール作りや安全確保のための器具、統一したサイズの雪球製造機の開発、シェルターと呼ばれる雪の場所や厚み等、徹底的にこだわり誰もが熱中することができるスポーツとなりました。

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運動能力の高さだけでは勝ち抜けない「雪上のチェス」とも呼ばれ、戦略・戦術に長け、チームワークや経験の高いチームが勝ちあがる傾向にあります。

昭和新山国際雪合戦では各地の予選を勝ち抜いた精鋭が昭和新山に集結し、白熱した戦いを繰り広げます。また雪合戦大会レディースの部が設立されておりジュニア大会も開催されていることから、女性やお子さんでも気軽に実施できる競技です。

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ーー大会への出場方法は?

全国各地に雪合戦連盟があり、昭和新山の予選を兼ねた大会も含めて各種大会が開催されています(地区大会の情報は昭和新山国際雪合戦HP参照)。また予選大会が開催されていない地域にお住まいの方は「一般募集枠」での出場も可能です。

会場がある北海道壮瞥(そうべつ)町内ではスポーツ雪合戦体験センターが窓口となって雪合戦体験を実施しており、同町内のオロフレスキー場でも修学旅行での雪合戦体験を受け入れています。

ーー今後の雪合戦の展望についてお聞かせください。

昭和新山は「スポーツ雪合戦」発祥の地であり、そのメッカとして昭和新山国際雪合戦が「雪合戦のウィンブルドン」となることを目標にしています。

平成7年1月4日付け朝日新聞にショッキングな1枚の写真が掲載されていました。それはボスニアヘルチェゴビナの紛争の中にあって、一時休戦のひとときに子ども達が思いっきり雪球を投げている姿です。何とも言いようのない痛ましさでした。
  
2017年に開催される冬季アジア札幌大会の公開競技として雪合戦の開催が検討されています。“平和の祭典”オリンピックで世界の仲間が友情の雪球を投げ合う日を夢みて、これからも挑戦していきます。

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第27回昭和新山国際雪合戦は2月28日(土)・3月1日(日)に熱く開催されます。もちろん観戦も大歓迎。昭和新山の大パノラマを背に、あなたも雪玉を投げ合ってみませんか。

イベント 北海道 雪合戦