FIFAランクって何?サッカー日本代表がアジア3位の理由

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FIFAランクって何?サッカー日本代表がアジア3位の理由

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今アジアで一番強い国はどこだと思いますか。本田圭佑や香川真司など欧州で活躍する選手のそろう日本でしょうか。それともお隣の韓国やオーストラリアなのでしょうか。

2日に発表された最新の FIFAランキングによると現在アジアで最も上位にいるのは39位のイラン。日本は53位で、韓国の50位に続いてアジア3位になっています。

ランキングの上位を見てみると、メッシ擁するアルゼンチンが1位、アザールやデブライネ、フェライニなどプレミアリーグを代表するタレントが揃うベルギーが2位に続きます。2014年のワールドカップで日本とグループステージで対戦し、ベスト8まで進んだコロンビアが3位と、優勝国であるドイツの4位よりも上位に位置しています。

近年ワールドカップで優勝していないアルゼンチンや優勝経験がないベルギー、コロンビアが前回ワールドカップ優勝のドイツより上位?

このランキングにピンと来ない人も多いかと思います。なぜこのような順位になるのでしょうか。
サッカーに興味のある人なら一度は疑問に思うこの謎に迫るべく、今回は FIFAランキングの付け方を紹介します。

FIFAランキングには過去4年の成績が反映


FIFAランキングは過去48ヶ月間の国際Aマッチを対象にして、
「試合の勝ち点」「試合の重要度」「対戦国間の強さ」「大陸連盟間の強さ」
これらのそれぞれポイント及び係数がつけられ、各試合のポイントが算出されます。

勝ち点は、勝った場合は3点、引き分けは1点、負けた場合は0点となり、PK戦の場合勝ちが2点、負けが1点となります。試合の重要度は、国際Aマッチの重要度によって4段階に定められている固有の値になります(親善試合1.0ワールドカップ4.0など)。

対戦国の強さは順位に応じて決定し、1位との対戦が一律2.0で、2位から149位までは200から相手の順位を引いたものを100で割ったもの、それ以下は一律0.5。大陸連盟間の強さは、南米サッカー連盟が1.0、UEFAが0.99、それ以外は0.85と定められています。

勝ち点以外は係数といわれ、勝ち点にこれらの係数と100を掛け合わせて各試合でのポイントが計算されます。

ランキングの算出は、直近48ヶ月の試合で得たポイントが算出に使われます。この時、48ヶ月を12ヶ月ずつ4つに区切り、新しい年度のポイントのほうが有利に扱われます。ですから、最近結果の出ない国よりも急激に力をつけてきた国の方がポイントも高くなり、ランキングでも上位になります。

イランのアジア1位や日本のランキング上昇には試合の重要度が影響している


日本代表は最新のFIFAランキングで順位を4つ上げて53位に浮上しました。アジアではオーストラリアを抜いて3位となりました。今回の日本代表のランクアップは、ワールドカップアジア予選での連勝が大きく関わっています。

ワールドカップ予選は、ランキング計算における試合の重要度で2.5の係数が加算されます。つまりワールドカップ予選では、対戦相手に関係なく勝利すればするほどポイントが加算されランキングに影響が出ます。

また、ランキングは過去48ヶ月のポイントで決定されますが、直近1年のポイントがより重視されます。2014年初めに行われたアジアカップで日本代表はベスト8敗退、オーストラリア代表は優勝の結果で終わりましたが、このときのポイントが2年前のものとなり、計算の重要度が下がったこともランクアップの要因となっています。


FIFAランキングでイランが上位にいる要因として、同じく試合の重要度が関わっています。イランの場合、重要度の高い試合をたくさんこなしている、そしてその試合で勝っているということがランキングでアジア最上位にいる理由です。

イランがアジアでトップに立った年、日本はディフェンディングチャンピオンとして、係数の高いアジアカップの予選が免除されており、ほとんどが係数の低い親善試合でした。一方のイランはこの時係数の高いアジアカップ予選を戦っており、多くの勝利を重ねることでポイントを積み上げ日本よりもランキングが上位になりました。このように、単純な実力だけでなく試合のスケジュールもFIFAランキングには大きく関わっています。

同じ勝利でもポイントには大きな差が出ることも

ここまで、試合の重要度が得られるポイントに影響を与えることを紹介してきましたが、実際にどのくらいの影響を与えるのか、例を挙げてみていきたいと思います。

現在FIFAランキング1位のアルゼンチンと日本がワールドカップで対戦し、勝利したと仮定します。すると、勝ち点3にワールドカップ本大会の係数4.0、対戦国の強さ2.0(ランキング1位との対戦時は一律2.0)、大陸連盟間の強さ0.92が掛けられ22.20となり、これを100倍した2200点ものポイントが得られることになります。

 3 × 4.0 × 2.0 × 0.925 × 100 = 2220
(勝ち点)×(試合の重要度)×(対戦国の強さ)×(大陸連盟間の強さ)×100

一方、親善試合で120位のフィリピンと対戦し勝利した場合、勝ち点は3ですが、親善試合は係数が1.0となります。対戦国間の強さは0.80、大陸間の強さは0.85となり、その結果得られるポイントは204点となります。

 3 × 1.0 × 0.80 × 0.85 × 100 = 204
(勝ち点)×(試合の重要度)×(対戦国の強さ)×(大陸連盟間の強さ)×100

この2つの例から分かるように、1つの勝利でも得られるポイントが大きく変わります。ランキングポイントは年間の試合数で平均化されますが、欧州選手権などの大陸選手権やワールドカップでの勝利はランキングの上昇に大きな影響を与えます。


FIFAランキングで日本が53位でアジア3位、イランが39位でアジア1位。ポイントの計算方法を知ることで、この疑問が解けてくると思います。来週からキリンカップサッカーや欧州選手権が開幕しますが、勝敗だけでなく得られるポイントについて考えながら観戦してみてはいかがでしょうか。

(Photo By VOXSPORTS VOXER)

【FIFAランキング】(2016年6月2日付)

1位 アルゼンチン
2位 ベルギー
3位 コロンビア
4位 ドイツ
5位 チリ
6位 スペイン
7位 ブラジル
8位 ポルトガル
9位 ウルグアイ
10位 オーストリア
11位 イングランド
12位 イタリア
13位 エクアドル
14位 オランダ
15位 スイス
16位 メキシコ
17位 フランス
18位 トルコ
19位 ウクライナ
20位 ハンガリー
20位 ボスニア・ヘルツェゴビナ
……………………………
アジア上位6か国
39位 イラン
50位 韓国
53位 日本
59位 オーストラリア
65位 サウジアラビア
66位 ウズベキスタン


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