開幕目前! ユーロ2016で活躍しそうなプレミアリーグの選手たち

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開幕目前! ユーロ2016で活躍しそうなプレミアリーグの選手たち

スポーティ

ラシュフォードは、「4度めの衝撃」を巻き起こすか!?

6月10日の開幕まで、残り10日を切りました。フランスで開催される「UEFA EURO 2016(ユーロ2016)」。プレミアリーグの選手で固めたイングランド代表の23人で、いちばんのサプライズは、マンチェスター・ユナイテッドで衝撃のデビューを飾ったマーカス・ラシュフォードの選出でしょう。

トップチームでの初陣となった2月のヨーロッパリーグ、対ミッティランで2ゴール。その3日後、プレミアリーグ初出場のアーセナル戦でまたも2ゴール。公式戦18試合8ゴールの活躍がホジソン監督の目に留まり、ユーロ本番を2週間後に控えた5月27日に行われたオーストラリアとのテストマッチで起用されると、開始3分に史上最速の代表デビューゴール!18歳208日での1発は、イングランド代表における最年少ゴールでもありました。

3つの初ゴールが、すべて最初のシュートだったラッキーボーイは、ユーロでも同じ熱狂をサッカーの母国にもたらすことができるでしょうか。イングランドの最前線には、レスター優勝の立役者ジェイミー・ヴァーディ、プレミアリーグ得点王のハリー・ケインと強力なライバルがいますが、終盤にゴールがほしいゲームになれば、ホジソン監督は迷わず18歳にアップを命じるはずです。

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イングランドサッカー選手協会(PFA)の年間最優秀若手選手に選ばれたデル・アリは、代表チームでも中心選手の風格が漂っています

今回のイングランド代表は、若い選手の活躍が期待されているチームです。

中盤の底で守備を引き締めるエリック・ダイアーは22歳、トッテナム躍進のシンボルとなったデル・アリは20歳。最終ラインには強豪クラブが争奪戦を展開している22歳のCBジョン・ストーンズがおり、重戦車のようなドリブルと強烈なミドルシュートが魅力のロス・バークリーも22歳です。マンチェスター・シティの新戦力、20歳の快速アタッカー・スターリングは、早く結果を出さなければラシュフォードと代えられるかもしれません。

攻撃にタレントが揃っている一方で、守備に不安があるといわれているイングランドは、悲願の優勝に手が届くでしょうか。グループBに同居したのがウェールズ、ロシア、スロバキアなら、首位通過の可能性は高いでしょう。

レスターが優勝できたから、ウェールズもスペインやフランスを倒す!?

イングランドと同じグループになったウェールズは、スウォンジーのアシュリー・ウィリアムズを中心とした堅守が評判のチーム。

予選で同じグループになった優勝候補ベルギーに1-0、0-0と負けておらず、相手の攻撃を後方でつぶしてラムジー、ジョー・アレン、ガレス・ベイルのカウンターでゴールを狙う戦い方は、レスターのようです。岡崎慎司と交代でピッチに入ることが多かったウェールズ代表MFアンディ・キングは、

「レスターの優勝オッズが5001倍だったのに対して、ウェールズはたったの80倍だ。レスターがプレミアリーグで優勝できたのだから、ユーロもスペインやフランスじゃなくても優勝できる」

と大胆発言。グループステージの2戦めで当たるイングランドは、自信に満ちた彼らの守備を崩すのに苦労させられるかもしれません。

錚々たる顔ぶれを見ると、スペインやフランスがウェールズに負けるとは思えませんが、前回王者と開催国にも、昨シーズンのプレミアリーグを沸かせた注目選手がいます。

スペイン代表では、カシージャスと正GKの座を争うダヴィド・デ・ヘア、マンチェスター・シティの司令塔ダヴィド・シルヴァ、カルバハルの負傷で直前に代表入りした快速SBベジェリン。セスクとペドロは、10位に終わったチェルシーでたまった鬱憤を晴らすことができるでしょうか。

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2014年のワールドカップブラジル大会では、ベルギー代表のSBとして活躍したアルデルヴァイレルト

パイェのFKとアルデルヴァイレルトの堅守にも注目

プレミアリーグ所属の選手が11人も選ばれている「輸出国」フランスからは、中堅クラブの躍進のキーマンとなった2人をピックアップしましょう。

ウェストハムのエース、ディミトリ・パイェと、レスターの汗かき役エンゴロ・カンテ。ポグバ、マチュイディなど欧州の強豪クラブで活躍するワールドクラスが揃うチームだけに、プレミアリーグ勢の出番は多くはないかもしれませんが、ピッチに登場した際には、魔法のようなパイェの直接FKとカンテの巧みなインターセプトに注目です。マンチェスター・ユナイテッドのリーディングスコアラー、アントニー・マルシアルは、グリーズマンが疲れたときのスーパーサブでしょうか。フランスとスペインの決勝戦となれば、マルシアルとベジェリンの「快速マッチアップ」を楽しめるかもしれません。

決勝戦といえば、世界王者のドイツと、フランスを上回る12人をプレミアリーグから送り出しているベルギーもまた、優勝候補です。

ドイツといえば、アシスト王となったアーセナルのメスト・エジル。ベルギーで期待したいのは、素晴らしい統率力と攻撃参加でトッテナムを上位に押し上げたアルデルヴァイレルトと、クラブでも代表でも相棒のフェルトンゲンです。コンパニがいないのが残念ですが、スパーズのCBコンビなら、簡単にはゴールは許さないでしょう。最前線にはエヴァートンで18ゴールのロメウ・ルカクもおり、終盤戦で復活の兆しを見せたアザールとのコンビネーションが決まれば、フランスとオランダにはさまれた小国の初優勝の可能性が高まります。

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チェコ代表のロシツキを見るのは、今回が最後となりそう

最後のロシツキ、意地を見せるかウェイン・ルーニー!

スイスのシャキリ、スロバキアのシュクルテル、オーストリアのアルナウトヴィッチなど楽しみな選手が目白押しで、ひとりひとり紹介しようとするとキリがありませんが、最後に、「見逃せない3人」を紹介させていただきたいと思います。

ポテンシャルを発揮できれば、大会MVPも決して遠くないマンチェスター・シティのケヴィン・デブライネ。アーセナルを去ることが決まり、欧州で見るのは今回が最後となりそうなチェコの主将トマシュ・ロシツキ。

そして最後は、ワールドカップやユーロで未だこれといった実績を残していないイングランド代表のキャプテン、ウェイン・ルーニー。若手に押され気味のイングランド代表の10番は、意地を見せてくれるでしょうか。30歳になったルーニーにとっては、今回が最後のユーロとなるかもしれません。

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