ボウリングのプロへの道を 現役選手にして専門誌ライターに聞いてみました。

ボウリングのプロへの道を 現役選手にして専門誌ライターに聞いてみました。 DO

ボウリングのプロへの道を 現役選手にして専門誌ライターに聞いてみました。

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ボウリングのプロ選手、つまりプロボウラーになる方法をみなさんご存知でしょうか。

例えば、プロ野球選手やプロサッカー選手ですと、高校や大学で活躍し認められ、契約するというわかりやすい道があります。また下部組織から昇格したり、国内外のトライアウトを受け合格するという方法も知られています。ボウリングの場合にも、プロテストが毎年行われています。テストは、約1ヶ月の間に第一次〜第三次まで行われます。

▪︎第1次(実技)
東西いずれかの4会場で4日間続けて行われます。男子は、一日15ゲーム、女子は12ゲーム投球します。2日目の時点で決まったアベレージに達しなかった場合3日目以降の受験資格を失います。(男子は190ピン、女子は180ピン。)4日間終了時点で、
・男子は60ゲームでアベレージ200ピン
・女子は48ゲームで190ピン  以上で二次テストに進むことができます。

▪︎第2次(実技)
西日本で二日間、東日本で二日間行われます。
・男子60ゲーム アベレージ200ピン
・女子48ゲーム アベレージ190ピン
クリアすると実技テスト合格です。

▪︎第3次 
筆記、面接、身体検査などが行われ合格すると
プロボウラーとして認定されます。

つぎに実際のプロテスト経験者にお話を聞いていきます。

今回お願いするのは、現役プロボウラーにして専門誌「ボウリング・マガジン」(ベースボールマガジン社)の専属ライターの正田晃也(しょうだこうや)プロです。

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プロテストの内容を見ると、関東と関西、異なる会場で高いアベレージを出さなければならないようです。では、このテストを受けるための受験資格はどういったものがあるのでしょうか。

受験資格は2つです。
①満16歳を迎えている男女
②協会に在籍5年以上のプロボウラー2名の推薦
この際に前年度30ゲームのアベレージが男子は190、女子は180が必要です。

正田プロは、子供の頃からボウリング中継を欠かさず観て、選手の名前も覚えていたほどのファンだったそうです。同じくボウリングファンのいとこに一足早くプロの道に進んでいた宮田俊輔(みやたしゅんすけ)プロの存在がありました。その後を追うように、プロを目指したのかと思いきや、はじめはそんな気持ちは全くなかったそうです。

転機は21歳のときに訪れます。競馬新聞の記者になりたくて、専門学校に入学するために上京し、アルバイト探しをしたときに、宮田プロにボウリングセンターでのアルバイトを紹介してもらったそうです。

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そこで行われていたリーグ戦に参加したのが、大きな刺激になりました。当時宮田プロを始め、同じ年のプロを目ざす人間が3人いました。

「まずは、ハンデを減らしたい。」そのなかで自分も彼らのように「曲げる球を投げたい。」試行錯誤した親指を抜いたサムレス投法をはじめたそうです。

夏休みの期間を利用し狂ったように練習した結果、アベレージは3ヶ月で160から210にまであがっていたそうです。小山都代(こやまくにしろ)プロなどにも見守られ地力をつけ、本人も周囲もプロテストを受ける方向に自然と向かっていたそうです。

プロを目指すなら環境とモチベーション、2つが必要です。センターにできるだけ通ってください。一番のお薦めは、センターでアルバイトをしながら練習することです。

実際にプロボウラーを目指すしたら、どんな人が向いているのでしょうか。

基本的にベースとなる体力のある人が有利ですね。ただし、運動歴がなくても地道に続けることで必要な筋力、考え方は身についてくると思います。あとはメンタルの部分がすごく大事なので、スポーツ経験のある方のほうが、考えを整理しやすいようです。

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スポーツ歴のお話が出ましたが、ご自身は以前、野球や太鼓などをやっていたそうです。他競技では転向して大成した例も耳にします。
具体的にはどんなスポーツ出身の方が向いているのでしょうか。

思い浮かぶのは野球ですね。足で踏み込んでから、腕を振るという動作を、「手おくれ」というのですが、野球出身者はそれが身についている人が多いです。また、手首のつよさもあります。


例えプロを目指さなくても、久しぶりにボウリングをしたくなった方や、はじめてだけど、一度投げてみたいと思ったかたは、ボールを選ぶ際に、まずなにを気をつければいいでしょうか。

ボールを選ぶときは、重い軽いよりも指がぴったり入るものを選んでください。特に親指が大事で、緩すぎずきつすぎずです。中指と薬指も深く入るものを選んでください。

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また正田プロは、はじめてストライクをだしたとき、自分がアニメ「ドラゴンボール」のカメハメ波を放ったような気がしたと無邪気な笑顔で表現をしてくれました。

球を放ち破壊する爽快感や音は、人間の本能を刺激してくれるといいます。近々ボウリング場で体感してみるのもいいのではないでしょうか。

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