サッカーで世界中の子供達を笑顔に「アルムンドパスプロジェクト」

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サッカーで世界中の子供達を笑顔に「アルムンドパスプロジェクト」

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世界中の恵まれない子ども達に、日本で使われなくなったサッカーボールを届ける「アルムンドパスプロジェクト」

このプロジェクトを始めたプロサッカー選手、三吉聖王さんは大学卒業後単身アルゼンチンに渡り、練習生としてプレー後、プロになりました。その後ウルグアイでのプレーを経て、Jリーグ清水エスパルスに入団も戦力外となり、再びウルグアイでのプレーを選択します。

ウルグアイでの三吉さん

アルムンドパスプロジェクトを始めたきっかけ

ウルグアイに戻ると、クラブの財政が危機的状況にあることを知りました。ユースでプレーする子ども達は20人で2個のボールを使い、スパイクはお古。経済的に貧しい子どもが多く、家計を支えるために働き、サッカーをできなくなってしまう子もいました。
優秀な子ども達が多いのに、環境のせいで未来のスターを見られなくなるのは辛い。
Jリーグではまだ使えるボールでも廃棄されている一方、地球の裏側ではボロボロのボールでプレーしている。この状況を見て、自分に出来ることはないか、考え始めます。

そこで三吉さんは、母校である国士舘高校から30個近くの使わないボールを貰い、クラブに寄付をすることにしました。
ボールをもった子どもたちの笑顔に身近で触れ、もっと彼らの喜ぶ顔を見たい。そう思い、アルムンドパスプロジェクトをスタートしました。

世界の子どもたちへボールを届ける、三吉さんの挑戦と苦難

2015年の夏、ウルグアイから帰国した頃、三吉さんはアルムンドパスプロジェクトの活動を更に広げるため、南米以外の場所にもボールを届けたいと考えていました。ちょうどその頃、パキスタンで地雷の撤去を行う井口友希さんに出会います。
アジアの事情に詳しい井口さんに次の支援先を相談したところ、提案されたのはフィリピンのセブ島とレイテ島でした。三吉さんは当初、セブ島はリゾートというイメージが強かったため、支援の必要性を感じず、セブ島へ行くことに抵抗がありました。
しかし、実際に現地に行くと、リゾートのすぐ近く、ゴミ山の中で生活する子ども達を目の当たりにします。リゾートの裏側では、観光客が出すゴミによって地元の人達に被害が出ていることを知り、やりきれない気持ちになりました。

子供たちに夢を!と自分はなんておこがましい事を考えていたのか、とショックしかありませんでした。
セブ島の子どもたちは日々を生きていくだけで精一杯。とても夢などを語れるような状況ではありませんでした。


しかし、子どもたちとサッカーやバスケ(フィリピンではバスケが最も人気のあるスポーツ)をしているうちに、「サッカーボール1つが、どのような使われ方であれ、子どもたちにとって何かのきっかけになれば、それは意味があることなのではないか」と考えるようになりました。


フィリピンにて寄付したサッカーボールで子供達と。

2016年秋、次に向かったのはサッカーが盛んな国、ベトナムです。サッカーは好きだけれど、サンダルしか持っていない子や、衣類が足りずにプレーできない子どもが数多くいました。そこではボールだけでなく、ウェアも寄付することにしました。
また、そのような子どもたちを見守る大人たちから、子どもたちへの指導方法を教えて欲しいという相談を受けました。彼らは子どもたちがより良いプレーを出来るようにアドバイスしたいと考えているにもかかわらず、出来ないことをもどかしく思っていました。
支援は子どもたちだけでなく、大人にも、そして物だけではなく、知識にも広がっていきました。

途上国の子どもたちに気付かされた、人間として大切なこと

ウルグアイ、フィリピン、ベトナムの3カ国をまわって三吉さんは気づいたことがあります。日本の子ども達と比較して、海外の子ども達は自分で物を考えて判断する力が長けているということです。経済的に貧しい国では、私達が当たり前だと考えていることが常識ではなく、子ども達は何かを貰った際、何かをしてもらった際には、ごく自然に感謝を示すことができます。
一方で、日本は裕福な国で、サッカー用品を親に買ってもらうことも、スクールに通うことも、当たり前。そのため、感謝する気持ちが育ちにくいのではないかと三吉さんは感じました。先進国の私達が忘れがちな、人間として大切なことを途上国の子ども達はわかっていました。

「サッカーも、人間性が重要です。」


日本の子どもたちが、サッカーを通じて、礼儀作法や思考力、判断力などの人間性を養って欲しいと三吉さんは考え、自らが教えるサッカースクールでは、当たり前のことを当たり前ではなく、自主的に考えるような指導を行っています。

アルムンドパスプロジェクトのこれから

実際に現地に行き、初めて気づくことが沢山あります。行くことに意味があると思います。

ウルグアイではボール、セブ島ではゴミ山でもサッカーができる靴とボール、ベトナムにはサッカー用品だけでなくサッカーの指導者。それぞれの国や地域に応じた本当に必要なものを見極めるには、現地に行くことが大切だと三吉さんは語ります。


サッカーボールを手に笑顔のベトナムの子どもたち

「サッカーで笑顔の花は咲く」
三吉さんはこの想いを胸に、これからも世界の子どもたちに向けて活動を広げていきます。


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