バスケをもっと楽しく観る豆知識 プレーオフ方式ってなんだっけ?:バスケをもっと楽しく観る豆知識4

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今季からスタートしたバスケットボールのプロリーグ「Bリーグ」。5月に入り、いよいよレギュラーシーズンが終了。Bリーグでは、リーグ戦によるレギュラーシーズンを戦った後、「CHAMPIONSHIP」というトーナメント方式でチャンピオンを決定します。

この方式は、一般的には「プレーオフ」として知られており、米NBAや過去の国内バスケリーグでも採用していることから、バスケファンにはお馴染みです。ほかにも、例えばプロ野球のクライマックスシリーズや、サッカーのワールドカップも同じ方式ですね。ただし、サッカーワールドカップでは1戦方式。1つの対戦で複数試合行う「シリーズ」方式は、野球やバスケットボールファン以外にはあまり馴染みがないかもしれません。

そこで今回は、Bリーグの「CHAMPIONSHIP」を楽しむために、プレーオフ方式の楽しみ方をお伝えしたいと思います。

Bリーグ「CHAMPIONSHIP」のレギュレーションを確認しよう!

まずレギュレーションを確認しましょう。今季のBリーグは、リーグ戦方式のレギュラーシーズン上位8チームがCHAMPIONSHIPに進出します。ファイナル(決勝)だけは1戦決着方式と寂しいところですが、クォーターファイナル(準々決勝)、セミファイナル(準決勝)はともに2戦先勝方式。プレーオフならではの楽しみ方ができそうです。

レギュレーション詳細

  • B1リーグ各地区の1位・2位クラブ合計6クラブと、各地区の上位2クラブを除いた12クラブのうち上位2クラブが出場。
  • トーナメント方式にて行い、準々決勝および準決勝は2試合。決勝戦は1試合行う。※3位決定戦は行わない。
  • 準々決勝および準決勝が1勝1敗となった場合、5分前後半の3試合目を当日実施する(特別ルールを設定)。それでも勝敗が決定しない場合は5分の延長時限を勝敗が決まるまで行う。
  • 決勝戦が同点の場合は、5分の延長時限を勝敗が決まるまで行う。
  • 準々決勝および準決勝はトーナメント内リーグ戦順位の若いクラブのホームにて開催し、決勝戦は中立地にて開催する。

引用:Bリーグウェブサイトより

楽しみ方のポイント1:どこが優勝するかわからない!

プレーオフでは、通常レギュラーシーズンの成績によって対戦が決まります。例えばレギュラーシーズン1位のチームは、初戦で8位のチームと対戦します。しかも上位で進出したチームのホームコートで試合をすることになります。移動のストレスがない、地元ファン多数の中で試合ができるなど、ほとんどのチームはホームゲームの方が勝率がいいので、これは大きなアドバンテージとなります。しかもBリーグの場合は同シリーズ内全てのゲームが上位チームのホームで行われます。

しかし、それでも実際どこが優勝するかは分からないのがプレーオフです。Bリーグの前身であるNBLの最終シーズンでも、レギュラーシーズン1位のトヨタ自動車アルバルク東京は、準決勝で4位のアイシンシーホース三河に敗れ、優勝したのは3位の東芝ブレイブサンダーズ神奈川でした。NBAも同様で、過去10年だけを見てみても、レギュラーシーズン1位のチームが必ずしも優勝しているわけではありません。

過去10年の優勝チームとレギュラーシーズン全体順位

  • 2015-16 クリーブランド・キャバリアーズ:3位
  • 2014-15 ゴールデンステイト・ウォリアーズ:1位
  • 2013-14 サンアントニオ・スパーズ:1位
  • 2012-13 マイアミ・ヒート:1位
  • 2011-12 マイアミ・ヒート:3位
  • 2010-11 ダラス・マーベリックス:6位
  • 2009-10 ロサンゼルス・レイカーズ:3位
  • 2008-09 ロサンゼルス・レイカーズ:2位
  • 2007-08 ボストン・セルティックス:1位
  • 2006-07 サンアントニオ・スパーズ:3位

特に2010-11シーズンの全体6位からの優勝はすごいですね。しかし過去には、優勝には至らなかったものの、全体13位タイから決勝にまで上り詰めたチームもあるほどです。こうしたレギュラーシーズン下位チームが、1つのシリーズで上位チームを破ることを「アップセット」と呼び、プレーオフを盛り上げる大きな要因の1つになっています。サッカーで言う「ジャイアントキリング」と似た意味ですね。

こうした混戦状態が生まれるのは、長い長いレギュラーシーズンに1つの理由があると考えられます。NBAはレギュラーシーズン82試合、Bリーグも60試合を戦います。この長いシーズンを戦い切りながら、最後のプレーオフにピークを合わせなければならないのです。いかにレギュラーシーズンをトップで勝ち抜いても、最後にレギュラークラスが怪我などで離脱してしまえば、プレーオフは危険信号です。実際、レギュラーシーズン終盤ではレギュラークラスを温存するチームもあるほどです(これは一方で非難の声が上がりましたが)。

例えば、レギュラーシーズン2位の栃木ブレックスと同3位のシーホース三河が、直近10試合で6勝4敗とイマイチ波に乗れていない一方、同7位の千葉ジェッツは9勝1敗と調子がいいようです。こうした終盤の「波」が最後にどんな影響を及ぼすのかも、注目したいポイントです。

2位の栃木ブレックスを引っ張るのは、日本の至宝 田臥勇太選手

シーズン終盤に追い上げを見せた千葉ジェッツにも注目したい

楽しみ方のポイント2:レギュラーシーズンよりも激しいプレー

次に挙げたい特徴は、プレーの「インテンシティ=激しさ」です。一般的に、プレーオフはレギュラーシーズンよりも身体的な接触などが激しくなると言われています。NBAでいえば、流血、乱闘、激しいトラッシュトークによる小競り合いなどは、プレーオフになると見られる頻度が高まります。しまいには相手選手の耳元に息を吹きかける選手までいる始末です(これは激しさには関係なさそうですが)。

最後の最後に決着をつける、後がない状況でどれだけ力を発揮できるかが、勝つチームに求められるのです。実際プレーオフの激しさに慣れている選手とそうでない選手では、パフォーマンスにも差が出てくるようです。慣れている選手なら、激しいながらも一線を引いた当たりを理解していますし、後がない状況のプレッシャーにも慣れているでしょう。修羅場をくぐり抜けてきた経験あるベテランがいるかどうかも、勝敗を分けるポイントになりそうです。

プレーオフではレギュラーシーズンよりもプレーが激しくなること必至だ

楽しみ方のポイント3:Xファクターの存在

最後に、耳慣れない言葉「Xファクター」についても言及しておきましょう。Xファクターとは、試合のキーマンに似たニュアンスですが、多くの場合は活躍が期待されるエース級の選手よりは、いい意味で期待を裏切り、試合の勝敗を左右する存在に対して使われます。プレーオフに入ればスカウティングも入念に行いますし、エースにマークが集中するのは当たり前。そのためXファクターの登場が不可欠なのです。

2015-16シーズンのNBAファイナルは、レギュラーシーズン歴代最大勝率(73勝9敗)を達成した、前年度チャンピオンのゴールデンステイト・ウォリアーズと、クリーブランド・キャバリアーズの対戦でした。誰もがウォリアーズの勝利を予想し、下馬評通りウォリアーズは4戦目までに3勝1敗と勝ち越し優勝目前でしたが、その後キャバリアーズが息を吹き返し、4勝3敗で優勝を勝ち取りました。

最後の3試合、エース級の選手が奮闘したのはもとより、リチャード・ジェファーソンという1人のベテランがいぶし銀の活躍を見せていました。ジェファーソンは今季で15年目を迎える超ベテランで、プレーオフでの経験も豊富でした。身体が強く、身体能力に長けたジェファーソンは、攻守両面で貢献。レギュラーシーズンでの平均出場時間は17.9分でしたが、ファイナルでは24.0分。シュート確率は5割を超え、201cmという平均的な身長ながらリバウンドも1試合平均5本以上を記録しました(48分換算すると10本以上なのでかなり立派な数字)。

さらにその前の2014-15シーズンのファイナルでは、同じ顔合わせでウォリアーズが優勝しています。このときのXファクターは、明らかにアンドレ・イグダーラでした。イグダーラも今季12年目のベテラン。レギュラーシーズンでは平均26.9分の出場時間で平均7.8点でしたが、ファイナルでは37.1分でなんと16.3点。ファイナルMVPに選ばれるほどの活躍でした。

果たしてBリーグでは、どの選手がXファクターとして登場するのか、そんな視点で試合を見てみるのもおすすめです。

さて、そんなCHAMPIONSHIPは、いよいよ今週末からスタート。引き続き対戦の見どころを探して紹介したいと思いますので、ぜひ応援したいチームを見つけてみてください。


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