みんなに愛されるチャンピオン。モトクロス安原さや選手インタビュー

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みんなに愛されるチャンピオン。モトクロス安原さや選手インタビュー

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今月行われた全日本モトクロス選手権近畿大会で自身初の連勝、そして新しく投入したYZ85LWのデビューウィンを達成した2015年の全日本モトクロスレディースクラスチャンピオン・安原さや選手。幼い頃からモトクロスをしている安原選手は、なぜモトクロスライダーになったのか、そしてモトクロスの魅力についてもインタビューしました。

気づけば身近にあった「モトクロス」

ーーモトクロス競技歴22年とかなり長い安原選手。どのようなきっかけだったのでしょうか。

父親がモトクロスをしていたこともあって、5歳でモトクロスバイクを乗り始めました。もともと遊びでモトクロスをはじめたのですが、2年経った頃に「そろそろレースに出てみようか」ということになって、プラザ阪下(オフロードレーストラック)の草レースに出場したのがレースデビューです。父親が乗ってることから、バイク屋さんに行くことが多かったのですが、通ってたお店がオフロード専門で。そこにあったPW50(50ccのヤマハのモトクロス専用バイク)を見て「これに乗りたい!」と思い、誕生日に買ってもらいました。しかし、父親は、子供にやらせるつもりはなかったようです。危険なスポーツなので本人がやると言わない限り競技をさせないというのが両親の方針でした。

ーー遊びではじめたモトクロスですが、そこからプロを目指そうと思ったのはどのような流れだったのでしょうか?

私たち家族は、毎年年明けはじめにある三連休に、プラザ阪下に泊まり込みに行きます。家族でキャンプやご飯を楽しみながら、モトクロスで走り込むのですが、練習中に知らないおじさんが近寄ってきて、「あのね、これを真剣にやるなら中学校に入る前に決めなさいよ」って言って去っていったんですよ!当時小学校5〜6年だったので、ここで決めないとなりたいと思っているものも可能性が低くなるんだなと思ったのがきっかけです。バイクに乗ることが好きでしたし、この世界でプロとしてやっていきたいと思いました。その見知らぬおじさんが、モトクロスを遊びから真剣に取り組むものへと変えてくれた人ですね。モトクロスライダーの私を作ってくれた人です。今その人に会ってみたいですね!そのおじさんも阪下にモトクロスを乗りに来ていたので、もしかしたらずっと見てくれていたのかもしれません。どこでどういう出会いがあるかわからないなって思いましたね。

ーーまさに今の安原選手を作るきっかけですね!安原選手は常にファンに感謝の言葉を伝えています。人との出逢いに感謝するきっかけの一つかもしれませんね。

まさにそうですね。人との繋がりや出逢いの大切さを知るきっかけでもありました。

ーー練習はバイクに乗ることしかしないそうですが、ジムなどでトレーニングしない理由などはあるのでしょうか?

モトクロスだけではなく、短大での授業やアルバイトもしているので、時間がないですね。でももし時間があってもトレーニングはしないです(笑)そもそも運動が嫌いなんです。運動神経も悪く、球技とかできないし…。

ーーライディングスタイルなど私のここを見て欲しいというところはありますか?

自分ではそんな風に思っていないのですが、周りの人曰く、コーナリングは一番うまいと言われます。ただ個人的に得意のマディ(雨でドロドロになったコース状態のこと)でのレースを見てもらいたいです。

ーー難しいマディを得意としている秘訣や理由はあるのでしょうか?

単純にこんな歳になって、全身泥だらけになる機会ってないですよね?それを何も気にすることもなく泥だらけになっていいって言われてる気がしてそれが楽しい。メンタルの問題ですね!みんな泥だらけになればいい!(笑)幼少期に戻れるというか、マディという環境を楽しんでいます。

ーーモトクロスで恐怖心はありますか?

あります。アクセル開けるのもジャンプするのも怖いし。なんでモトクロス選んだの?っていう(笑)

ーーレース場では集中しなければいけないと思うのですが、ファンとの交流を積極的にされていますよね。

私は集合締め切り10分前までファンの方と喋ってます。それは私が特殊なのかもしれませんが、おはようございますから皆さんとわいわいして、ファンの方と一緒に併催されているレースを観戦したり。どうせやるなら楽しくやりたいなと。

ーーイベントで他のカテゴリーの方と接することが多いと思うのですが、他のモータースポーツに興味があったりしますか?

機会があるならやってみたいです!サーキットも走ったことあるし、トライアルもやったことがあって。トライアルは才能あるねって言われました。でも一番はロードレースをやりたいです!

ーー現在短大(3年制)に通われています。もともとアナウンサーや司会の勉強のためと伺いましたが、メイクの勉強を積極的にされています。それはどういった理由からでしょうか?

メイクはもともと人前にでる仕事なのでメイクの勉強をしようと思ったのがきっかけです。それからメイクにハマってしまいました(笑)マイクで話すことも多いので司会の勉強をしようと今も思っていますが、メイクは必須と思って勉強してます。

モトクロスはファンとの距離が近いスポーツ

ーーモトクロスの魅力とはなんでしょうか?

いろんな意味で距離が近いことですね。観戦するポイントと選手たちが走るポイントの距離が近く、選手とファンの距離も近い。それが魅力です。選手の立場から見るモトクロスの魅力は「普段できないことができること」ですね。30台のバイクが、横並びで一斉にスタートすることもバイクでジャンプをすることも日常生活ではありません。ジェットコースターを自分で操ってる感じで、常にディズニーランドに来てる感覚というか。現実的な雰囲気ではないところが魅力ですね。観戦する側から見たモトクロスの魅力は、砂利を思いっきり浴びるくらい近く、音ももの凄い迫力です。ライダーとも普通にすれ違うくらい距離が近く、そんなモータースポーツは他にありません。どこを取っても距離が近く、一緒にレースしてる感じがとても魅力的です!

ーー性別や排気量など関係なく、モトクロスで戦ってみたい人はいますか?

勝負するなら弟(弟の安原志選手は全日本モトクロスIA2クラスで活躍中)に、85ccのバイクに乗ってもらって勝負したいですね。最後の勝負はうやむやで終わってしまったので、もう一回白黒はっきりさせたい!

ーー今月自身初の連勝、そして初めて投入したニューマシン「YZ85LW」でのデビューウィンを達成しました。マシンが手元に届き、本番までの乗る期間はわずか3週間。フィーリングが合わなかったそうですが、何に苦しめられたのでしょうか?

旧型には18年間くらい乗っていて、その旧型のエンジン特性が高回転にパワーを持ってきたピーキーなバイク。アクセルを開けても低中速が全くなく、高回転で一気にパワーがくるようなエンジンでした。今回のマシンは低中速にパワーがあって、今までの乗り方と正反対の乗り方が必要で、今までの癖が抜けなくて苦しみました。結局3週間で乗り切れませんでした。

ーー結局乗り切れなかったマシンで、予選から好調だったのはなぜでしょう?

予選は雨で得意のコンディションであるマディでした。コンディションが要因ですね。天気が味方してくれました。予選で成績が出て決勝は気持ちが楽になりましたね。

ーー短大も来年の3月で卒業ということですが、その先に思い描いているキャリアはどのようなものでしょうか?

長くモトクロスをやりたいです。短大が終わり、今よりはモトクロスに時間をかけられると思います。社員として就職してしまうとモトクロスを続けていくには厳しいところがあるので、あまり就活はしていないです(笑)長く乗れる環境を作れると良いなと思っています。競技の認知をあげる取り組みでいうと、ライダーとしてできることは、実際生で見てもらうことが一番だと思っています。多くの人に「バイクに乗ってみたいな」「モトクロスやってみたいな」って思わせるレースをすることが私たち選手のできることだと思います。楽しそうって思ってもらえるように頑張りたいです!

ーー最後にファンに向けてメッセージをお願いします。

今シーズンも残すは最終戦のみとなり、トップとの差が15ポイントなのですが、何が起こるかわからないのがレースです。チャンピオンを目指して最終戦を頑張りたいと思います。今応援してくださる方には、ぜひ現地で応援していただきたいです。まだモトクロスを知らない方は、私はモトクロスライダーの中で一番ファンとの距離が近い選手だと思うので(笑)、あまり遠慮することなくぜひ会場に来てもらって、仲間たちと一緒に応援してレースを盛り上げてもらえればと思います。

ほんの数メートル先をもの凄いスピードで、何台ものバイクが駆け抜けていくモトクロスは迫力満点で、手に汗握る展開に魅了されること間違いありません。トップライダーでチャンピオンでありながらも、誰にでも常に笑顔で接してくれる安原選手。最終戦はチャンピオンをかけた一戦になります。ぜひ現地で安原選手を応援してください!!現在安原選手が、参戦している全日本モトクロス選手権最終戦は10月27日、28日に宮城県にあるスポーツランドSUGOにて行われます。観戦チケットもホームページから購入できます。チャンピオン決定の瞬間をお見逃しなく!
詳細、チケット購入はスポーツランドSUGO公式サイトでご確認ください。


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