バスケをもっと楽しく観る豆知識 バスケの基本「トラベリング」の不思議:バスケをもっと楽しく観る豆知識1

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バスケをもっと楽しく観る豆知識 バスケの基本「トラベリング」の不思議:バスケをもっと楽しく観る豆知識1

スポーティ

2016年よりスタートしたバスケットボールの新リーグ「Bリーグ」。調査によるとBリーグの認知率は、2016年10月の時点で64.8%と、高い数字を記しています。

*参考:スポーツナビ

しかし一方で、バスケットボールのルールを詳しく知っている人はそれほど多くないでしょう。おそらく体育の授業でやったことはあるものの、「3点シュートがある」「3歩以上歩いてはいけない」といった基本的な事柄以外は、知らないことの方が多いはずです。

そこで本連載では、ひょんなことからバスケットボールを観戦することになった際、ルール解説や観戦の楽しみ方といった、少しだけ「玄人っぽく」見えるための小ネタを紹介したいと思います。

1回目は、まさに皆さんがご存知であろう「トラベリング」についてのあれこれです。

本当は歩いてないけど歩いてると勘違いしないために

実はトラベリングのルール自体、何度も改訂が繰り返され、選手自身もよくわかっていないというケースも存在します。初心者であればなおさら、トラベリングか否かの判断に迷ってしまうところです。

ここでは、一見トラベリングに見えてしまうものの、実は問題がないケースを紹介します。これを見れば、観客席から「歩いてるよ〜」なんて言ってみたものの、実際はリーガルだったりするという恥ずかしい状況を避けることができます。

1.ユーロステップ

ユーロステップは近年メジャーになった動きで、かなり効果的なステップとして、選手によっては多用されるテクニックになりました。

動きとしては、基本的なランニングシュート(いわゆる庶民シュート)では、まっすぐ1、2とステップを踏むのに対し、2歩目で大きく方向転換するものです。

これがトラベリングに見える理由としては、近年見られるようになったいわゆる「ゼロステップ」というのが関係していると思われます。

ゼロステップとは、ボールを保持する瞬間の1ステップを1歩に数えないというもので、NBAを中心に割とメジャーな動きになっています。上の動画も、ボールを保持しながらのステップを1歩と数えると3歩になってしまいますね。しかし前述の理由で最初の1歩を保持してからのステップとして見ていないということになります。

ここからユーロステップに行く……かは定かでない

ここからユーロステップに行く……かは定かでない

私も普通のランニングシュートなら気にならないところ、ユーロステップだと最初の1歩目が強調される動きであるため、若干違和感を感じてしまうところです。蛇足ですが、過去にはステップ中の90°以上の方向転換はトラベリングとされていたようです。

*ゼロステップはルールブック上で明文化されているわけではなく、あくまで慣習といえます。

2.ギャロップステップ

ルール上非常に複雑なのが、このギャロップステップと呼ばれる動きです。ギャロップとは馬術からきており、片足で踏み切りながらボールを保持し、両足で止まるというものです。海外ではPro hopと呼ばれるらしいです。

(00:24秒から)

ここでトラベリングとなるのは、踏み切った後に片足ずつ1、2とステップした場合です。最初の踏み切りが1歩目とカウントされるため、1、2だとそれぞれ2歩目、3歩目と数えられトラベリングというわけです。

一方踏み切った後に両足で着地すると、両足で2歩目とカウントされ、トラベリングにはならないものの、どちらの足も動かしてはいけないことになります(ジャンプしてシュートorパスは可)。

ちなみにこの動きだと、ゼロステップが適用されたらトラベリングにはならないようにも思えます。判断はリーグや状況、審判などに依存する可能性がありますが、トラベリングにならなければ「ゼロステップとされたのかな?」と考えればいいかもしれません。

本当に歩いているのになぜか笛が吹かれない状況を説明するために

次に逆のパターンを見てみましょう。プロの世界ではトラベリングなんて初歩的なミスはないと思うでしょうが、実は明らかに歩いているシーンがあるのです。しかも、それなのに笛が吹かれないケースがあります。

もし隣に意中の女性が座っていて、その理由を尋ねられた際、ビシッと答えられればポイントが高いはずです。ここで、想定される理由を考えてみましょう。

まず審判も人間ですし、我々と同じく「まさかトラベリングなんてしないだろう」と考えてしまっているときには、見逃してしまうケースもあるかもしれません。同様に、あまりにもきれいにプレイが成立してしまった際などには、流してしまうケースも少なくありません。

また、両者とも、瞬時のプレイで歩いているのかどうかが判別できないケースもあると思われます。ただ、多くの場合は、「試合にさほど影響がないケース」でのみこれが起こり得ると感じています。

例えばゴールから遠いところで、わずかに軸足がずれたり、軸足が変わったりする。あるいは試合の序盤、ワンマン速攻でシュートを狙うときに3歩で踏切をしてしまったりという場合です。

試合の大勢には大きく影響を及ぼさず、かつ興行としてシラけてしまったりということがないような、絶妙なコントロールと言えるかもしれません。ちなみにこの傾向は、国際ルール(日本はこの国際ルールを基準にしている)よりはNBAの方が強いため、日本ではしっかりと笛を吹かれる可能性もあります。

正しくトラベリングを主張するために

最後に、本当にトラベリングの状況が起きた際に、観客席から正しく主張する方法をお伝えしましょう。これをマスターすれば、試合との一体感が生まれ、もっと楽しく観戦できること請け合いです。

まず「トラベリングの言い方」です。書き方としては「トラベリング」あるいは「トラヴェリング」となりますが、こんな小さな違いはともかく、実際トラベリングが起きた際にそもそも「トラベリングだ!」と言うことはありません(恐らく)。

多くの人は「歩いた!」。これだけです。確かに字数としても圧倒的に言いやすいですね。一部では「トラべ!」と言う人もいるかもしれませんが、「歩いた!」といった方が確実です。

次に「正しいジェスチャー」を知りましょう。バスケットボールでは、さまざまな反則事項に対して審判が行う、固有のジェスチャーがあります。トラベリングの場合は両手をグーにして体の前で回す、いわゆる「糸巻き巻き」です。

審判に合わせて「糸巻き巻き」すれば、会場との一体感が高まる

審判に合わせて「糸巻き巻き」すれば、会場との一体感が高まる

「今のは歩いてるよー」なんて言いながらジェスチャーを追加すれば、隣の女性の羨望の眼差しを感じるはずです。

さて、今回はバスケのルールの基本中の基本、トラベリングについて紹介しました。次回もまた、ほんのちょこっと「玄人っぽく」見えるポイントを紹介していきたいと思います。


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