バスケをもっと楽しく観る豆知識 審判のジェスチャーを覚えて会場と一つになろう!②:バスケをもっと楽しく観る豆知識3
WATCHバスケをもっと楽しく観る豆知識 審判のジェスチャーを覚えて会場と一つになろう!②:バスケをもっと楽しく観る豆知識3
バスケにあってほかのスポーツであまり見られないもの。それは多様な審判のジェスチャーです。前回に引き続き、バスケ観戦で会場と一体になれるジェスチャーを紹介したいと思います。
前回紹介したのは、「オフェンスチャージング」と「アンスポーツマンライク・ファウル」で、どちらも「ファウル」というカテゴリのもの。今回は点が入ったときにぜひ使いたいジェスチャーを紹介します。
スリーポイント(3P)
バスケットボールの花形といえば、ご存知ダンクシュートだと思いますが、3Pもまた職人芸と言える難易度の高いプレイです。皆さんも体育の授業などで経験があると思いますが、わずか2〜3m離れただけでもシュートを決めるのは難しかったと思います。
しかし3Pはゴールから6.75mも離れています(実は数年前までは6.25mでした。現役じゃなくてよかった)。この距離から、素早くかつ正確にシュートを打たなければなりません。プロであるBリーグでも、成功率の上位は30%後半から40%中盤であることを考えれば、いかに難しいかが理解できると思います。
ちなみに、いまBリーグで最も熱い3Pシューターとして、筆者は川崎ブレイブサンダースの14番、辻直人選手をオススメします。
高校・大学からシューターとして鳴らし、日本代表の中核としても活躍。今シーズンも3P成功率36.8%(67/182。2017年2月15日現在)と好成績を収めています。その正確さとシュートの速さも去ることながら、注目したいのはその勝負強さ。
Bリーグの前身であるNBL最後のシーズンの出来事。3勝先取で優勝が決まる決勝シリーズは、辻選手擁する東芝ブレイブサンダース神奈川(現川崎ブレイブサンダース)対、アイシンシーホース三河(現シーホース三河)の対決。先にアイシンが2連勝を果たし、後がなくなった東芝でしたが、第3戦で辻選手が30得点(3P 7/11!)の大暴れで勝利。続く第4戦も勝利し、優勝の懸かった第5戦では、残り1分3点差の状況で相手を突き放す3Pを含む20得点の活躍。ここ一番に強いシューター、まさにBリーグの三井寿です(身長も186cmと近い)。
この動画が、まさにこの第5戦のハイライトとなっています。
前置きがうんと長くなってしまいました。本題の3Pを決めたときのジェスチャーは、両手の親指・人差し指・中指を立てて、まっすぐ高く挙げます。動画の40秒付近にちょうど審判の方がやっているのが見えますね。このとき気をつけたいのは「両手」を挙げること。審判は3Pを「打ったタイミング」で同じ指の形で「片手」を挙げます。決まったと判断した場合に両手を挙げるからなんですね。
一気に3点が入るお得感、さらには上記のような難しいシュートですから、決まったときは通常の2点シュートよりも大いに盛り上がります。ぜひ会場でやってみてください。
バスケットカウント(バスカン)
バスケットカウント、通称「バスカン」は、シュート動作中にファウルを受け、かつそのシュートが決まったことを表します。この場合、決まったシュートの得点に加え、フリースローを1本打てる権利をもらえます。つまり普通の2点が3点になるかもしれないビッグプレイなんですね。また当然3Pの場合は4点のチャンスになります。
またまたスラムダンクで恐縮ですが(世代なもので)、三井寿がファウルを受けながら3Pを決めたプレーがありましたね。また仙道のシュートを牧がブロックにいったシーンでは、牧があえて接触を避けたように描かれています。このとき牧はブロックにいってバスカンになった場合、プラス1点を与えるリスクを避けたということになります。一方仙道は、接触があっても決める自信があったようです。
このように、バスカンが起きるシーンでは、選手同士の駆け引きというのも見どころなのです。選手には相手の動きが見えているので、あえてファウルをもらいにいくという選択をすることがあります。相手に身体を当てつつシュートを決めると、思わず「巧い!」と声が出てしまいます。
1つだけ動画があったのでこちらをご紹介しましょう。
さて本題のジェスチャーですが、バスカンの場合は指をピースにして腕を高く挙げ、手首をクイクイと上下します。実はこれ、通常の2点シュートが入ったときのジェスチャーと同じなのですが、バスカンの場面で行われる理由は、シュートが認められたことを強調するためといった感じでしょうか(シュート中のファウルではないと判断されると得点が認められないため)。
ですので、3Pのときのように「やったー!」という感じで行うよりは、指先をちょいちょいしながら「カウントカウント」とクールにアピールするのがいいでしょう。
以上、後編はシュート時のジェスチャーについてお話しました。前編のファウルよりは使える場面が多いかもしれないですね。ぜひ鏡の前で練習してから試合会場に向かいましょう!