中国スーパーリーグのACL出場チーム アジアのビッグクラブ 広州恒大
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中国スーパーリーグで2011年から2015年まで、5連覇を続けているチームがあります。
『広州恒大淘宝足球倶楽部』(略称:広州恒大)です。
電子商取引大手の阿里巴巴集団と不動産業の恒大集団が母体となっているチームです。いずれも中国経済の成長をけん引してきた企業ですが、そのけた外れの資金力で、中国サッカー界をもけん引しています。
広州恒大の前身チームは1950年代から活動していて、1994年の中国スーパーリーグ発足時にリーグに参加しています。2009年までの間、チームスポンサーがいくつか変わりながらも、そこそこの成績を収めていましたが、この年、八百長問題で、下部リーグに降格しています。この時に、救いの手を差し伸べたのが、広州恒大地産集団です。資金を注ぎ込んで監督や選手補強を行い、1年で超級への復帰を果たしました。
監督はブラジル代表とジュビロ磐田で監督を務めたフェリポン
2015年6月、ルイス・フェリペ・スコラーリ監督(愛称:フェリポン)の就任が発表された時は、世界中が驚きました。
スコラーリ監督はブラジル出身で、1980年代から様々なチームの監督を続けている経験豊かな指導者です。1997年にはわずか4カ月でしたがジュビロ磐田の監督に就任しています。
母国のチームに請われて去ってしまいましたが、ジュビロの基礎作りに貢献したと評価されています。最近では、2012年FIFAワールドカップのブラジル代表チーム監督を務め、テレビにも再三露出し、注目された監督です。ブラジル代表監督は2度目ですが、残念ながら、準決勝で優勝したドイツに負け、3位決定戦でもオランダに負けて、4位に終わりました。
2015年シーズン途中の6月に広州恒大の監督に就任すると、チームの勢いは止まらず、リーグ5連覇を達成、ACLではアジアの頂点を極めてFIFAクラブワールドカップに出場し、世界4位となっています。
注目外国人は55億円男、ジャクソン・マルティネス
スコラーリ監督がシーズン頭初から指導する2016年シーズン、チーム攻撃陣の要であったエウケソンが上海上港に移籍してしまいましたが、スペインのアトレティコ・マドリードからジャクソン・マルティネスを移籍金約55億円で獲得して、中国マネーの脅威を世界に知らしめました。マルティネス選手は、コロンビア代表のフォワードで、コロンビア、メキシコのチームに所属した後、2012-2013年、ポルトガルのFCポルトに移籍してリーグ得点王となる活躍を見せました。2013-2014年シーズンも連続得点王となり、イングランドやイタリアなどのチームから注目されます。結局、スペインの名門アトレティコ・マドリードに移籍しましたが、ここでは本領を発揮できずに終わっています。
2015年に移籍加入したブラジル代表のパウリーニョ、リカルド・グラール、ブラジルU-20代表のアランらも2年目を迎え、戦力として期待されています。
今季ACLでは思わぬ苦戦。浦和レッズ戦で上昇のきっかけを掴めるか?
中国超級リーグ2016は、リーグ6連覇を目指す広州恒大、それを阻止しようとする他チームの烈しい競り合いが始まったばかりです。アジアのクラブチャンピオンを決めるACL(AFCチャンピオンズリーグ)のグループリーグは3月末現在、すでに3戦を終え、広州恒大は0勝2分1敗、勝ち点2と苦戦しています。
初戦の浦項スティーラース(韓国)と0-0、オーストラリアのシドニーFCには0-1で負け、浦和レッドダイヤモンズとは2-2で引き分けました。
グループリーグは残り3戦がありますが、2015年のアジアチャンピオンがグループリーグ敗退というわけにはいきません。
4/5に行われるグループリーグ第4戦は浦和レッズと埼玉スタジアムで激突!
スコラーリ監督がどんな手を打ってくるか、また、ブラジル出身選手たちの巻き返しが期待されています。