大谷選手、新井選手をはじめ、2016年プロ野球の“顔”が一堂に集結!

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大谷選手、新井選手をはじめ、2016年プロ野球の“顔”が一堂に集結!

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FA宣言選手の移籍、トレード、契約更改などグラウンド外での話題が日々報道され、本格的にストーブリーグへと突入したプロ野球。鈴木誠也選手(広島)の神がかった活躍を表現した「神ってる」が『新語・流行語大賞』に選ばれたニュースは皆さんの記憶にも新しいことでしょう。

ここでは、“神ってる”鈴木誠也選手も出席したプロ野球年間表彰式「NPB AWARDS 2016 supported by リポビタンD」の模様を印象に残った受賞者のスピーチと共に振り返ります。

11月28日、東京都内のホテルで開催された式典では、すでに公になっていたベストナイン、タイトル獲得者らへのトロフィー授与と、最優秀新人賞、最優秀選手賞(MVP)の発表が行われました。

セ・リーグ最優秀新人賞は髙山俊選手(阪神)、パ・リーグ最優秀新人賞は高梨裕稔投手(日本ハム)が獲得。MVPにはセ・リーグ新井貴浩選手(広島)と、パ・リーグ大谷翔平選手(日本ハム)が選ばれました。

中田翔選手が感じたチームの一体感

初めに登壇したのはタイトル獲得者。2016年のシーズンを締めくくるフォーマルな場ということもあり、スピーチをする選手たちは緊張気味。

そんな中でも最優秀防御率を獲得した石川歩投手(ロッテ)はステージからの眺めを「絶景です」と表現し、ヒーローインタビューでの決まり文句で会場を和ませます。

「若い人には負けないように頑張っています」と話したのは糸井嘉男選手(オリックス)。阪神へのFA移籍発表から間もなかったため、どのタイトルホルダーが登場した時よりも、報道カメラのシャッター音が激しく会場に響きました。

3年連続3度目の最多奪三振を獲得した則本昂大投手(楽天)は、

「もちろん三振にこだわりはありますが、取ったからといって直接勝利に結びつくものではないので、他のタイトルも欲しいと思います。特に『最多勝』が欲しいです」

と、微笑みを浮かべながらも勝利への執念をのぞかせました。

日本一に輝いた日本ハムの中田翔選手は、自分はいい仕事をしていないと語った上で、

「チームとして苦しい時期もありましたけど、みんながひとつになれてよかったです。4番打者として今まで以上にチームを支えられるバッターになっていきたいですし、来季はとにかく2連覇をめざして頑張っていきたいです」

と、“全員でつかみ取った日本一”だったことを強調しました。

中田翔

セ・リーグのタイトルホルダーで印象に残ったのは、

「自分の中でも“打撃改革”をした年だったので、このような結果が出てすごくほっとしています」

という首位打者・坂本勇人選手(巨人)。個人としては、新しい挑戦が実を結びました。

その一方で、「チームとしては、広島カープさんにボロボロにやられた」、「キャプテンになってからの2年間優勝できていないので…」と、言葉の端々から悔しさやもどかしさも感じられました。

坂本勇人

タイトル獲得者一覧

『パ・リーグ 投手部門』
■最優秀防御率
石川歩(ロッテ)2.16 初
■勝率第一位/最多勝利(2冠)
和田毅(ソフトバンク) .750/15勝 初/2回目
■最多セーブ 
サファテ(ソフトバンク) 43セーブ 2回目
■最優秀中継ぎ
宮西尚生(日本ハム) 42ホールドポイント 初
■最多奪三振 
則本昂大(楽天) 216個 3回目

『セ・リーグ 投手部門』
■最優秀防御率/最多奪三振(2冠)
菅野智之(巨人) 2.01/189個 初/2回目
■勝率第一位/最多勝利(2冠)
野村祐輔(広島) .842/16勝 共に初
■最多セーブ
澤村拓一(巨人) 37セーブ 初
■最優秀中継ぎ
マシソン(巨人) 49ホールドポイント 2回目

『パ・リーグ 打者部門』
■首位打者/最多安打(2冠)
角中勝也(ロッテ) .339/178本 2回目/初
■最多本塁打
レアード(日本ハム) 39本 初
■最多打点
中田翔(日本ハム) 110打点 2回目
■最高出塁率
柳田悠岐(ソフトバンク) .446 2回目
■最多盗塁
糸井嘉男(オリックス) 53盗塁 初
金子侑司(西武) 53盗塁 初

『セ・リーグ 打者部門』
■首位打者/最高出塁率(2冠)
坂本勇人(巨人) .344/.433 共に初
■最多安打
菊池涼介(広島) 181本 初
■最多本塁打/最多打点(2冠)
筒香嘉智(DeNA) 44本/110打点 共に初
■最多盗塁
山田哲人(ヤクルト) 30盗塁 2回目

チームの雰囲気作りが優勝の要因

タイトル獲得者に続き、特別賞として最優秀監督賞の栗山英樹監督(日本ハム)、緒方孝市監督(広島)、功労賞の三浦大輔投手(DeNA)、黒田博樹投手(広島)らが登壇。

栗山英樹監督は

「最後の最後はリーグ優勝から日本一まで計算できない状況でしたが、いちばん落ち着いてくれていたのは選手たちでした。ああよかったなというシーズンになりました」

と語りました。

司会者から「今年はまさに神ってる1年だったと思いますけど」と言葉をかけられたのは、もちろん緒方孝市監督。

「選手が本当に頑張ってくれました。そしてそれを支えたコーチ、スタッフ、何よりファンの熱い声援が選手を後押ししていただいた、みんなで勝ち取った優勝だと思っています。選手1人1人が自分の役割を本当に理解してやってくれました。今年がキャリアハイだという選手が数多く出ました。“神ってた”のは誠也だけじゃなかったですね。みんな神ってました」

選手へのねぎらいを言葉にする両監督。シーズン中もそれを欠かしたことがありません。チームの雰囲気作りは、優勝という結果に繋がる重要な要因となったようです。

大谷翔平選手は史上初・投手、指名打者でダブル受賞

さて、タイトルホルダーは“記録による賞”ですが、ベストナイン、最優秀新人賞、MVPは“記者の投票による賞”です。

受賞者一覧

『パ・リーグ ベストナイン』
■投手 大谷翔平(日本ハム)
■捕手 田村龍弘(ロッテ)
■一塁手 中田翔(日本ハム)
■二塁手 浅村栄斗(西武)
■三塁手 レアード(日本ハム)
■遊撃手 鈴木大地(ロッテ) 
■外野手 角中勝也(ロッテ) 
     糸井嘉男(オリックス) 
     西川遥輝(日本ハム)
■指名打者 大谷翔平(日本ハム)

『セ・リーグ ベストナイン』
■投手 野村祐輔(広島)
■捕手 石原慶幸(広島)
■一塁手 新井貴浩(広島)
■二塁手 山田哲人(ヤクルト)
■三塁手 村田修一(巨人)
■遊撃手 坂本勇人(巨人)
■外野手 鈴木誠也(広島)
     筒香嘉智(DeNA)
     丸佳浩(広島)

『セ・リーグ 最優秀選手賞』
■高山俊(阪神)

『パ・リーグ 最優秀選手賞』
■高梨裕稔(日本ハム)

『パ・リーグ MVP』
■大谷翔平(日本ハム)

『セ・リーグ MVP』
■新井貴浩(広島)

大谷翔平

最後にMVPに輝いた2人のコメントを紹介しましょう。

「黒田(博樹)さんには『思い切りガッツポーズをしてステージに出て行け』って言われたんですけど…」と、穏やかな表情で語り始めた新井貴浩選手。「ガッツポーズ、まだ間に合いますよ」と司会者に煽られるも、「僕が“獲った賞”ではなく、監督をはじめ、最高のチームメイト、最高のファンに“獲らせていただいた賞”なので(ガッツポーズは)できません」と応えます。

そして、

「1試合1試合、がむしゃらに泥だらけになってやろうと思っていました。それを若い選手たちが見てくれて、僕も若い選手に引っ張ってもらった…。そんな1年でした。
カープのよさは一体感のあるところなので、来年はみんなで日本一を目指して頑張っていきたいと思います」

と締めました。

“二刀流”で圧倒的な票を集めながらも謙虚な大谷翔平選手は、感謝の気持ちを伝えました。

「今日ここに僕が立てたのも、スタッフの方々、戦ってきたチームメイト、ファンのみなさんのおかげだと思います。そして常に自分自身にプレッシャーを与えてくれている他球団の選手の方々にも感謝しています」

活躍した戦士のみが立てるステージ『NPB AWARDS』。来年はどんな顔ぶれが揃うのでしょうか。

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