独立リーグ2021年まとめ

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独立リーグ2021年まとめ

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今年のシーズンも終えようとしています。九州に新しくリーグが発足するなど独立リーグ界にとっても大きな動きのあった一年でした。今回は、四国アイランドリーグplus、ルートインBCリーグ、ヤマエ久野九州アジアリーグの各リーグを中心に紹介します。

四国アイランドリーグplus

■公式HP >>https://www.iblj.co.jp/

今季は前後期制での開催に戻りました。また、新型コロナウイルス感染拡大の状況で一部試合が無観客開催にはなりましたが、シーズン最後まで行われました。だた、独立リーグ日本一を決める独立リーググランドチャンピオンシップは昨季に続いて開催はされませんでした。

今季の前期は香川オリーブガイナーズが高知ファイティングドッグスを引き離し優勝をしましたが、後期は高知ファイティングドッグスが香川オリーブガイナーズを7.0ゲーム離しての優勝を果たしました。高知ファイティングドッグスの優勝は2009年後期以来となります。

その後の四国アイランドリーグplusトリドール杯チャンピオンシップでは香川オリーブガイナーズが2勝し2018年以来の総合優勝を果たしました。

今シーズン成長した選手

徳島インディゴソックス/平安山投手

四国アイランドリーグplusの投手陣の中で最も目立った存在だったのは高知ファイティングドッグスの藤井皓哉投手です。藤井投手は元広島東洋カープ出身の25歳。NPB復帰を目指してリーグ最多の145イニングを投げ、防御率1.12と奪三振180はともにトップの成績でチームの後期優勝にも貢献しました。

藤井投手のほかにも好投した投手には近藤壱来投手(香川オリーブガイナーズ)、平安山陽投手(徳島インディゴソックス)らがいます。平安山投手は若干18歳ながら防御率のランキング3位に食い込むまでの力を持っていますし、近藤投手はエースとして相応しい投手に成長しました。近藤投手は、藤井投手に次いで三振を奪える投手です。

NPBドラフトで3人が育成指名

今年もNPBドラフトで3人の選手が育成ながら指名されました。指名されたのは、村川凪選手(徳島インディゴソックス)が横浜DeNAベイスターズから育成1位で、古市尊選手(徳島インディゴソックス)が埼玉西武ライオンズから育成1位で、宮森智志投手(高知ファイティングドッグス)が東北楽天イーグルスから育成1位でとなっています。

村川選手は、リーグトップの盗塁王(40盗塁)で且つ8、9月のMVPに選出されるなどの活躍をみせています。

ルートインBCリーグ

■公式HP >>https://www.bc-l.jp/

今季は通期制を採用しての開催になりました。新型コロナウイルス感染状況により、一部試合の無観客開催や終盤は球場が確保できず振替試合が行えないなどの影響は若干ありましたが、シーズンは最後まで開催されました。

今季の特筆すべき点は、2016年シーズンから参入のオセアン滋賀ブラックスが今年4月10日の対福井ワイルドラプターズとの開幕戦で快勝して以降、勝利を重ねてチーム結成以来初となる優勝を果たしたことです。

チーム創設から昨季まではなかなか勝ち星に恵まれませんでした。しかし、今季からは選手が大きく入れ替わり、監督には元福岡ソフトバンクホークスの柳川洋平氏が就任。

新しく生まれ変わった感のあるチームは、野手では太田直哉選手、小笠原康仁選手ら長打力のある選手や足の速い池田陵太選手(48盗塁はリーグトップ)らが揃い、投手陣では吉村大佑投手、菅原誠也投手ら勝ち星を稼げる投手(ともに12勝、リーグトップ)が揃ったことが大きかったといえます。また、5月28日の福井ワイルドラプターズ戦で、所属2年目の片山朋哉選手がサイクル安打を記録するなどチームに好影響を与えました。

チーム初となるプレーオフでは、東地区の埼玉武蔵ヒートベアーズと対戦し、1勝1敗1分けの成績でしたが得失点差によりチャンピオンシップに進出。ここでは群馬ダイヤモンドペガサスと対戦し、1勝3敗と惜しくも及びませんでしたが、見事に「準優勝」に終わったシーズンでした。

滋賀ブラックス/吉村投手

ルートインBCリーグからもドラフトで育成指名

ルートインBCリーグからは計7人の選手がNPBから育成枠で指名されました。指名されたのは下記の選手です。

横浜DeNAベイスターズ育成3位指名
大橋武尊選手 外野手 茨城アストロプラネッツ
読売ジャイアンツ育成2位指名
高田竜星選手 投手 石川ミリオンスターズ
東京ヤクルトスワローズ育成1位指名
岩田幸宏選手 外野手 信濃グランセローズ
北海道日本ハムファイターズ育成2位指名
速水隆成選手 捕手 群馬ダイヤモンドペガサス
千葉ロッテマリーンズ育成2位指名
速水将大選手 内野手 富山GRNサンダーバーズ
オリックスバファローズ育成1位指名
山中尭之選手 内野手 茨城アストロプラネッツ
オリックスバファローズ育成2位指名
園部佳太選手 内野手 福島レッドホープス

この7選手の今後の活躍が期待されます。

西地区4球団が脱退し、新リーグ「日本海オセアンリーグ」を結成

公式HP>> https://no-l.jp/

9月1日、大きなニュースが入ってきました。来季の運営体制についてルートインBCリーグから発表された内容には、来シーズンは8球団での運営になり、西地区の富山、石川、福井、滋賀の4球団はルーインBCリーグから脱退し新リーグ結成を予定しているというものでした。
>>https://www.bc-l.jp/news.php?keyno=716

その後、9月16日にはオセアングループが中心になり新リーグ「日本海オセアングループ」を結成することが正式に発表され、来季からの新たな独立リーグの発足が決まりました。

ヤマエ久野九州アジアリーグ

公式HP>> https://bfk.or.jp/

今季から新たに発足し2球団でリーグ戦を行いました。また、四国アイランドリーグplusや福岡ソフトバンクホークス三軍、琉球ブルーオーシャンズと交流戦を実施しています。

火の国サラマンダーズ/宮澤投手

今季は、火の国サラマンダーズが23勝9敗と大分B-リングスを大きく引き離し圧倒的な強さで優勝しました。そして、石森大誠投手がドラフトで中日ドラゴンズから3位指名されています。今年、独立リーグ界から本指名されたのは石森投手ただ一人です。火の国サラマンダーズにはエースの宮澤怜士投手もおり、来シーズンの活躍とドラフト候補として期待されます。

また、来季は北九州市を本拠地とする新球団参入が予定されています。

北海道ベースボールも3球団が脱退、新リーグ結成へ

昨年、発足し今年は石狩レッドフェニックス、士別サムライブレイズの2球団を加えた4球団体制で運営されてきた北海道ベースボールリーグですが、シーズン終了後の10月6日に美唄ブラックダイヤモンズ、石狩レッドフェニックス、士別サムライブレイズの3球団が脱退を発表し新リーグ発足に向けて動き出しました。
>>https://league.japan-hba.com/

なお、北海道ベースボールリーグは富良野ブルーリッジに来季から新球団のすながわリバーズ、滝川球団の2球団を加えた3球団体制での運営を予定しています。