独立リーグ2021年展望
WATCH独立リーグ2021年展望
今季は独立リーグ界にも新たな動きがあります。九州アジアプロ野球が、熊本の火の国サラマンダーズ、大分の大分B-リングスの2球団で発足します。
また、昨季はコロナ禍で開幕が遅れましたが、今季の開幕は現時点では春の予定で準備が進められています。今回は、独立リーグの展望をひとまとめにして紹介します。
四国アイランドリーグplus
昨季は、高知ファイティングドッグスとの首位争いを制して徳島インディゴソックスが四国アイランドリーグplusを制しました。2019年に引き続いての優勝です。
昨季のシーズンはコロナ禍の影響で、7イニング制の試合が取り入れられるなど変則的なシーズンとなりました。今年はどのような体制で開催されるのかまだ発表はありませんが、3月27、28日に徳島市のJAバンク徳島スタジアム、高松市のレクザムスタジアムで開幕することが決まっています。
*2021シーズン 4球団ホーム開幕カードのお知らせ>>http://www.iblj.co.jp/news/14546/
■ラシィナ選手が主将に、高知ファイティングドックス
高知ファイティングドックスから、サンフォ・ラシィナ選手がキャプテンに就任すると発表されました。外野手のラシィナ選手は東アフリカのブルキナファソ出身、今年で7年目の23歳です。
来日以来、地道に練習に取り組み、昨季はレギュラーとして2割5分7厘の打率と2本の本塁打を残すまでに成長しました。今年は自身の成績だけではなく、チームをまとめる力をも求められることになります。昨季は惜しくも優勝を逃しただけに、今季はどのようなチームになっていくか楽しみです。
■四国アイランドリーグplusの新戦力
昨年秋に四国アイランドリーグplusの合同トライアウトが開催され、今年も多くの選手らが入団します。このうち、今季期待できそうな選手をピックアップします。
・間庭周人選手
投手
所属:徳島インディゴソックス
昨季は、ルートインBCリーグのオセアン滋賀ブラックスでプレーした右腕です。規定投球回数には届かなかったものの中継ぎで登板する機会も多く、31試合に登板して防御率は3.49、2勝を挙げています。
・吉村慎之介選手
外野手
所属:徳島インディゴソックス
京都先端科学大 (京滋大学野球連盟)出身です。昨年秋季は4番DHで出場していました。
・西原大智選手
投手
所属:愛媛マンダリンパイーツ
龍谷大(関西六大学野球連盟)出身の右腕投手です。昨年秋季リーグでは中継での登板もありました。成長が見込める選手です。
・川上智也選手
外野手
所属:香川オリーブガイナーズ
昨季までは間庭選手と同じくルートインBCリーグのオセアン滋賀ブラックスでプレーし、外野の守備に就いていました。昨季は3割1分6厘の打率と1本の本塁打を残しています。
■NPB出身の選手らも入団
NPBに所属した選手のうち、下記の3人が四国アイランドリーグplusでプレーすることになりました。このうち、福永選手は徳島インディゴソックスから阪神入りした経歴を持っているものの、一軍に定着はできませんでした。昨季は、元阪神タイガースの歳内宏明選手が香川オリーブガイナーズでプレーするもシーズン途中で東京ヤクルトスワローズに入団し、見事にNPB復帰を果たしました。今季もNPB復帰を果たす選手が出ることを期待したいものです。
・伊藤隼太選手 外野手(コーチ兼任)愛媛マンダリンパイレーツ 元阪神タイガース
・藤井皓哉選手 投手 高知ファイティングドックス 元広島東洋カープ
・福永春吾選手 投手 徳島インディゴソックス 元阪神タイガース
ルートインBCリーグ
昨季はコロナ禍の影響を受け、3地区を更に6グループに分け、また時間制限の導入やダブルヘッダーを実施するなどしてリーグ戦を行いました。今季はどのような体制になるのかはまだ発表されていませんが、3地区に分けられることだけは決まっています。地区割は下記の通りです。また、開幕は東地区が4月3日、中地区と西地区が4月10日に予定されています。
東地区:茨城アストロプラネッツ、栃木ゴールデンブレーブス、埼玉武蔵ヒートベアーズ、神奈川フューチャードリームス
中地区:福島レッドホープス、群馬ダイヤモンドペガサス、新潟アルビレックスBC、信濃グランセローズ
西地区:富山GRNサンダーバーズ、 石川ミリオンスターズ、福井ワイルドラプターズ、オセアン滋賀ブラックス
■西武ライオンズと提携
埼玉武蔵ヒートベアーズは、同じ埼玉県を本拠地とする埼玉西武ライオンズと提携すると発表されました。
*news>>https://www.bc-l.jp/news_team.php?keyno=1326
コーチや選手らの派遣だけではなく交流戦の実施も予定されており、埼玉武蔵ヒートベアーズとしてはNPBの球団と提携することでチームの強化や選手の育成などが期待できそうです。
■ルートインBCリーグの新戦力
ルートインBCリーグでは昨年秋に合同トライアウトを行い、多くの選手らが入団します。期待したい4選手を下記で紹介します。
・熊谷航選手 内野手 新潟アルビレックスBC
・熊倉凌選手 内野手 新潟アルビレックスBC
熊倉選手は、関西国際大で4番打者として出場し昨年秋は三塁手でベストナインを受賞するなど実績を残しています。また、熊谷選手は大阪体育大でまずまずの結果を残しており、両選手ともに今後の成長を更に期待したい選手です。
・澤端侑選手 内野手 信濃グランセローズ
昨季は福井ワイルドラプターズでプレーしました。打撃センスもあり俊足が売りの選手です。
・松下航大選手 外野手 オセアン滋賀ブラックス
今季は多くの選手が入れ替わり大半の選手が入団1年目になります。そんな中で期待したい選手が大阪工業大出身の松下選手です。レギュラーを獲得し成長を期待したいです。
■ルートインBCリーグにもNPB出身選手が入団
ルートインBCリーグではNPBに在籍した下記の4選手が入団しました。どんな活躍をしてくれるのか、また、NPBへ復帰できるのか楽しみな選手たちです。
・佐藤由規選手 投手 埼玉武蔵ヒートベアーズ 元東京ヤクルトスワローズ、東北楽天ゴールデンイーグルス
・濱矢廣大選手 投手 茨城アストロプラネッツ 元東北楽天ゴールデンイーグルス、横浜DeNAベイスターズ
・村中恭平選手 投手 栃木ゴールデンブレーブス 元東京ヤクルトスワローズ
・中村和希選手 外野手(コーチ兼任)福井ワイルドラプターズ 元東北楽天ゴールデンイーグルス
その他のリーグ
■さわかみ関西独立リーグ
今季から兵庫ブル―サンダーズの名称が神戸三田ブレイバーズに変更されました。昨季は球団創設2年目の堺シュライクスが初優勝を果たしましたが、今シーズンはどんなリーグ戦が繰り広げられるのでしょうか。
■北海道ベースボールリーグ
昨季、美唄ブラックダイヤモンズとレラハンクス富良野BCの2球団でリーグが発足しました。今季から更に石狩レッドフェニックスと士別サムライブレイズが加わり4球団体制になります。新球団は石狩市、士別市をそれぞれ本拠とします。また、レラハンクス富良野BCは今シーズンから富良野ブルーリッジに名称が変わりました。
■新たな独立リーグ、九州アジアプロ野球リーグ
昨年の北海道ベースボールリーグに続き、今年は九州でも新たな独立リーグがスタートします。熊本を本拠地とする火の国サラマンダーズと、大分を本拠地とする大分B-リングスです。現在は2球団のみですが、今後は九州各地に球団も新設していくようです。
今シーズンの日程も発表され、3月20日に開幕します。福岡ソフトバンクホークス(三軍)や四国アイランドリーグplusとの交流戦も予定されています。
>>試合予定表.pdf