独立リーグ情報 前編

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独立リーグ情報 前編

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4月29日、新たな独立リーグが富山県黒部市の宮野球場で開幕しました。それは日本海リーグです。といっても全く新しい球団ができたのではなく、元はBCリーグの球団として発足し、昨季は日本海オセアンリーグに所属した石川ミリオンスターズと富山GRNサンダーバーズの2球団による新リーグになります。今回は、この日本海リーグを紹介します。

日本海リーグ
石川ミリオンスターズ
富山GRNサンダーバーズ

リーグ再編で新リーグが「誕生」


石川ミリオンスターズと富山GRNサンダーバーズの両球団は昨シーズン、日本海オセアンリーグに所属しリーグ戦を行っていました。しかし、同リーグはシーズン終了後に福井球団の解散と滋賀球団の活動休止を発表(千葉と神奈川に新球団を作り、今シーズンはベイサイドリーグとして関東で開催)しました。

当初はベイサイドリーグとの交流戦も開催すると告知されていましたが、実際は全く行われていません。北陸地区に位置する日本海リーグと関東地区でのベイサイドリーグとの交流戦ともなれば移動距離も大きく、リーグの方針の違いなどが大きいのでしょう。また、今シーズンはNPBとの交流戦も予定されています。

残された石川ミリオンスターズと富山GRNサンダーバーズは2球団のみで日本海リーグを結成し、今シーズンは試合を行っています。昨シーズンの日本海オセアンリーグは日本独立リーグ野球機構には加盟していませんでしたが、日本海リーグは今年2月にヤマエグループ九州アジアリーグとともに加盟を果たしました。
>>日本海リーグおよび加盟2球団、ヤマエグループ九州アジアリーグ新規加盟1球団のIPBL加盟承認のお知らせ

石川ミリオンスターズと富山GRNサンダーバーズは2007年から2021年までは、現在のルートインBCリーグに所属しており、BCリーグ発足時からの老舗球団です。「リーグ再編」を経て現在の形になりましたが、セントラル開催だった昨シーズンと比べると球場は元の形に戻ったような雰囲気がありました。

熱戦が行われる


5月26日に金沢市民球場での石川ミリオンスターズ‐富山GRNサンダーバーズの8回戦では、富山GRNサンダーバーズが大島嵩輝投手、石川ミリオンスターズがアントニオ・サントス投手の先発で開始。序盤からサントス投手はコントロールが良く、最速152キロの球速を記録するなど150キロ前後のストレートと変化球を駆使し打者を打ち取っていきます。サントス投手はドミニカ共和国出身の、メジャーでプレーした長身の右腕投手、3イニングを投げ1四球3奪三振に抑えます。

石川ミリオンスターズはその後も計6投手を投入しますが、8回には5人目の投手として、サントス投手と同様にシーズン途中から入団したアリエル・ヘルナンデス投手がも登板しました。ヘルナンデス投手もまたドミニカ共和国出身でメジャー経験者。長身の右投手です。ヘルナンデス投手は最速149キロの速球でコントロールも良く1イニング打者3人を3三振に仕留めました。

両投手とも堂々としたピッチングを見せてくれました。しかし、石川ミリオンスターズは投手陣が奮闘したものの、3‐2で逆転負けを喫しています。

富山GRNサンダーバーズの大島投手が2点を失ったものの後続の快投手、日渡柊太投手、山川晃司投手らがピシャリと打線を抑えました。

この試合で、スタンドにはアメリカからと思しき外国人のグループが声援を送る風景も見られました。金沢は外国人観光客も多く、コロナ禍による規制が緩和された影響もあるのかもしれません。

翌5月27日に県営富山球場での富山GRNサンダーバーズ‐石川ミリオンスターズ9回戦では点の取り合いとなり、17‐6で富山GRNサンダーバーズに軍配が上がっています。この試合では石川ミリオンスターズの宮澤和希選手に今季第1号となる満塁本塁打が飛び出しました。しかし、富山GRNサンダーバーズ打線が爆発し21安打。源氏選手はシングル安打1本、二塁打3本、三塁打1本の計5安打とサイクルヒットこそならなかったものの最も当たった打者でした。

前日(5月26日)の金沢市民球場には平日のナイターながら201人、5月27日の県営富山球場には206人の来場があり、決して多いとはいえないものの声出し応援も可能になったこともあってファンが熱心な応援も繰り広げ、活気が戻ってきたように感じられました。

富山GRNサンダーバーズが好調


4月29日に始まったリーグ戦は6月11日現在、7勝4敗1分けで富山GRNサンダーバーズが石川ミリオンスターズをリードしています。

投手陣では、富山GRNサンダーバーズの選手の活躍が目立ちます。快投手(防御率1.59はリーグ1位)、林悠太投手(防御率1.67はリーグ2位、奪三振24はリーグトップ)といった投手が好成績を残しており、今シーズン3年目の山川投手(防御率1.80で4セーブ)がクローザーとしての役割を果たしています。

これに対して石川ミリオンスターズの投手部門では、サントス投手が防御率1.59(快投手と同率首位)で2勝あげるなどシーズン途中からの加入ながら結果を出しつつあります。

打撃部門では、富山GRNサンダーバーズの松重恒輝選手、島村功記選手、源氏選手といったハイアベレージの選手がおり、打線がつながり打撃戦になれば強いイメージがあります。

石川ミリオンスターズでは宮澤選手のように実績もあり今シーズンも当たっている選手もいますが、全体的に打線がおとなしく、また投打がうまくかみ合わない点が勝ち星につながっていないのかもしれません。

NPBファームに参入!?


現在はイースタンリーグとウエスタンリーグの東西2リーグに分かれて行われているNPBファームリーグについて、NPBは早ければ2024年の新規参入の球団を公募しています。
>>「NPBファーム・リーグ拡大」について

イースタンリーグが7球団、ウエスタンリーグが5球団という奇数では試合が組みにくいという問題も解決されるかもしれませんが、これに日本海リーグも参入する可能性があります。
>>ファーム新規参入希望の第2回説明会に信濃や富山、石川が出席「ハードルは高い」【NPB】

NPBとの交流戦も開催されるとはいえ、現在の2球団体制はマンネリ化しかねないという問題を孕んでいます。NPBファームに参入が実現するかどうかは未知数ですが、今後さらに日本海リーグがも発展していくかもしれません。

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