独立リーグ展望2025年

独立リーグ展望2025年
プロ野球のオープン戦が始まり、まさに球春到来。独立リーグも開幕に向けて始動しています。今回は、今季の九州アジアリーグやルートインBCリーグなど5つの独立リーグを紹介します。
四国アイランドリーグplus
2005年に全国初の独立リーグとしてリーグ戦を開始し、今季で21回目のシーズンを迎えます。
昨季は前後期ともに徳島インディゴソックスが制し、且つ総合優勝を果たしています。また、昨秋に開かれたNPBドラフト会議で四国アイランドリーグplusからは計8人(本指名4人、育成指名4)が指名され、うち4人が徳島インディゴソックスからとなっています。前年の2023年には本指名、育成指名を合わせて9人が指名、うち6人が徳島インディゴソックスからでした。
年々四国アイランドリーグplusのレベルは上がっていますが、その中でも徳島インディゴソックスがリーグを牽引する存在になっています。今季も徳島インディゴソックスが首位争いの要になりそうです。そして、どのような選手らが抬頭してくるのか、徳島インディゴソックスの連覇を阻止するのはどのチームかが見どころになります。
香川オリーブガイナーズはかつて黄金期がありドラフト指名選手も多数輩出しました。昨季は前後期ともに最下位と低迷し元気がありません。今季は阪急ブレーブスなどでプレーした熊野輝光氏が監督に就任します。どこまで巻き返しを図れるのか、選手を育成していけるのかが楽しみです。
今季は3月29日の徳島インディゴソックス対愛媛マンダリンパイレーツ(徳島市、むつみスタジアム18時開始)を皮切りに開幕予定です。
九州アジアリーグ
>>九州アジアリーグ
2021年から始まった九州アジアリーグ、今季で5年目のシーズンになります。当初は火の国サラマンダーズ、大分B-リングスの2球団でしたが、現在は5球団体制になっています。また、佐賀アジアドリームスが外国人主体のチームとして準加盟として参入していました。同球団の所属選手はインドネシア、フィリピン、スリランカなどの選手が主体で、日本人のほかにシンガポールやアメリカ合衆国、ベネズエラから来日した選手も含まれていました。
これまで九州アジアリーグは火の国サラマンダーズが圧倒的な強さを誇ってきましたが、昨季は北九州フェニックスが火の国サラマンダーズの連覇を阻止。今季はこの2球団が首位争いを行っていくのか、それとも大分B-リングスや宮崎サンシャインズが上位に食い込むのか、佐賀アジアドリームスはどんな戦いを見せるかなど、見どころが多数あります。
なお、今季は3月15日(土)、16日(日)に大分B-リングス対火の国サラマンダーズ(フジジンの杜スタジアム)と北九州フェニックス対宮崎サンシャインズ(北九州市民球場)でのカードを皮切りに熱戦が繰り広げられます。
福岡ソフトバンクホークス4軍との試合も開催され、9月には台湾の社会人チームとの交流戦も予定されています。
日本海リーグ
>>日本海リーグ
今季で3年目を迎える日本海リーグ。富山GRNサンダーバーズと石川ミリオンスターズは2007年発足(当初はBCリーグに所属)の老舗球団です。これまで2球団のみで運営してきましたが、今季は滋賀ハイジャンプスが準加盟で参入し、今後の本加盟を目指して活動します。元々滋賀と福井の両県には独立リーグの球団があったこと、そして今季は球団数が増えることで、より面白いリーグ戦が期待されます。
富山GRNサンダーバーズは8季にわたって指揮を執った吉岡雄二氏に代わって上原茂行氏が監督に就任。準加盟の滋賀ハイジャンプスには日下部光氏が監督に就任(選手権任)しました。
今季の運営体制は、富山GRNサンダーバーズと石川ミリオンスターズが各40試合を、滋賀ハイジャンプスは20試合(うちホームは6試合)を行い、5月から9月にかけて前後期制で行われる予定です。
また、5月5日(月)に金沢市民球場で、5月10日(土)にボールパーク高岡でそれぞれ開幕し、滋賀ハイジャンプスは5月17日(土)の守山市民球場での富山GRNサンダーバーズ戦で「お披露目」となります。
さわかみ関西独立リーグ
昨季は6球団体制で行われましたが、シーズン途中で淡路島ウォリアーズが活動停止になりました。今季は5球団体制で行われ、淡路島ウォリアーズは準加盟として参加します。
昨季は堺シュライクスが兵庫ブレイバーズ、大阪ゼロロクブルズらを抑え9割超という驚異的な勝率で優勝しています。また、同球団からは松本龍之介捕手が東京ヤクルトスワローズに育成4位でドラフト指名(同リーグで唯一の指名)されるなど、リーグ内で最もチーム状態がいいといえます。今季はいかに堺シュライクスの独走、連覇を阻止できるかがさわかみ関西独立リーグのキーになりそうです。
今季は3月30日(日)、花園セントラルスタジアムでの大阪ゼロロクブルズ対和歌山ウェイブス戦を皮切りにリーグ戦が開幕します。
ルートインBCリーグ
2007年に発足した国内で二番目に古い独立リーグです。また、四国アイランドリーグplusとともに毎年ドラフト指名選手を多数輩出(2024年は本指名2人、育成指名3人の計5人)するなど高いレベルを保っています。
昨季は7球団でリーグ戦を行い、神奈川フューチャードリームスが制しました。今季は新たに山梨ファイアーウィンズが加わり、8球団体制になります。
東西2地区制になっており、BC-Eastに福島レッドホープス、茨城アストロプラネッツ、栃木ゴールデンブレーブス、群馬ダイヤモンドペガサスの4球団。BC-Westが埼玉武蔵ヒートベアーズ、神奈川フューチャードリームス、山梨ファイアーウィンズ、信濃グランセローズの4球団になります。現在、リーグ発足当初から活動を続けているのは信濃グランセローズのみとなっています。また、新たに準加盟球団として千葉スカイセラーズが参入、今後の本加盟を目指します。
今季は4月5日(土)に茨城アストロプラネッツ、群馬ダイヤモンドペガサス、神奈川フューチャードリームス、山梨ファイアーウィンズの各主催試合で一斉に開幕します。新加入の山梨ファイアーウィンズは富士北麓球場で信濃グランセローズと初戦を迎えます。