独立リーグ開幕情報 四国アイランドリーグplus・九州アジアリーグ編

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独立リーグは3月16日に九州アジアリーグが、3月29日には四国アイランドリーグが開幕しました。今回は、開幕序盤の両リーグを紹介します。

四国アイランドリーグplus

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桜も満開の徳島市。3月29日、むつみスタジアムで四国アイランドリーグplusが開幕し、徳島インディゴソックスと愛媛マンダリンパイレーツの試合が行われました。しかし、春が訪れたといってもナイターになると肌寒い中での試合になりました。

徳島インディゴソックスの先発投手は25歳の杉本幸基投手。対する愛媛マンダリンパイレーツは21歳の山田空暉投手が先発を務めます。ともに同リーグ3年目の甲子園出場経験もある投手です。杉本投手は149キロのストレートと変化球を織り交ぜながら、4イニングを2失点、奪三振は5つでマウンドを降りています。山田投手は151キロのストレートを投げるなどで6イニングを1失点、6奪三振で抑えています。愛媛マンダリンパイレーツは9回に4番手投手としてビダーソン和紀投手が登板、走者を出したものの力強いピッチングで1イニングを抑えています。

試合は2対2で引き分けでした。この日は845人の来場者を集め、ゲストにはロッテや楽天などでプレーした今江敏晃氏が来場したこともあり、盛り上がった開幕戦になりました。

翌30日には香川県丸亀市のレクザムボールパーク丸亀で香川オリーブガイナーズが開幕戦を迎え、香川オリーブガイナーズと高知ファイティングドックスの試合がナイターで行われました。この日も強風が吹き寒い中での試合になりました。

香川オリーブガイナーズは香川卓摩投手が、高知ファイティングドックスは加藤翔汰投手がそれぞれ先発。加藤投手は140キロ台前半のストレートを駆使した安定したピッチングで香川オリーブガイナーズ打線を打ち取っていきました。ただ、香川オリーブガイナーズは先発の香川投手と後続のリリーフ陣が乱調でバッテリーミスもあり、大量得点を許します。終わってみれば16対2で高知ファイティングドックスが勝利。開幕戦とあって1719人もの来場者があったものの、開幕戦を落とした香川オリーブガイナーズの今後の奮起に期待したいところです。

たくさんの注目選手たち

開幕から1か月余りが過ぎました。現在は8勝3敗4分けで徳島インディゴソックスが首位を行き、2位を8勝8敗2分けの高知ファイティングドックスがつけています。3位を愛媛マンダリンパイレーツが、4位に香川オリーブガイナーズとなっています。徳島インディゴソックスが唯一勝ち越していますが、高知ファイティングドックスには前期優勝を奪取してもらいたいところ。

四国アイランドリーグplusの投手の中で徳島インディゴソックスの投手陣が防御率の上位ランキングに名前を連ねる中、高知ファイティングドックスの加藤翔汰投手が奪三振35で3勝(防御率は3.58)を上げるなど目立っています。先述の開幕戦では6回を投げて香川オリーブガイナーズ打線から9つの三振を奪っています。同じく渡邉都斗投手は奪三振34で3勝と2人でチームの勝利に大きく貢献しています。

野手では、愛媛マンダリンパイレーツの三上愛介選手が15の盗塁を、上野雄大選手が11の盗塁を決めるなど機動力を生かせる1、打線の要となっている点が特色です。また、香川オリーブガイナーズの山田航平選手が目下5割近い打率を誇っています。各チームの投手陣の調子が上向いてくると打率は低下してくるものですが、どこまでハイアベレージを維持していけるのかも見どころです。今年は誰がNPBドラフトで指名されるのか、見届けてみたいところです。

九州アジアリーグ

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九州アジアリーグは3月16日に開幕しましたが、約1か月後の4月11日、火の国サラマンダーズは熊本市のリブワーク藤崎台球場でホーム開幕戦を迎えました。迎えた相手は宮崎サンシャインズ。なお、この日限定で球場内にてドジャース、大谷翔平選手がメジャーリーグデビュー戦で使用したボールが展示され、多くのファンの注目を集めました。

開幕戦は火の国サラマンダーズが田島和礼投手、宮崎サンシャインズは田中大道投手がそれぞれ先発。火の国サラマンダーズの田島投手は4回に宮崎サンシャイン打線に捕まり、5安打8失点で降板。対する田中投手も4回に松山佳暉選手、有田光輝選手に本塁打を許すなど計6点を失います。1010人の来場者を集め、熱心なサラマンダーズファンは最後まで声援を送りましたが、試合は11対7で宮崎サンシャインズが火の国サラマンダーズに勝利しています。ただ、火の国サラマンダーズの丹翔也投手は2番手で登板、3イニングで3点を失ったものの、140キロ台のストレートなどで力投しています。

翌12日の2回戦では、火の国サラマンダーズが吉村大佑投手、宮崎サンシャインズが吉田颯投手の先発で始まりました。右腕の吉村投手はアンダースロー、ストレートで130キロ近くの球速ですが、100キロ前後のカーブでタイミングを外してくるなどのピッチングをしてきます。ただ、この試合ではうまく打者を追い込むことができず、野田裕人選手に本塁打を放たれるなど7回途中までで被安打11で7点を失って降板。試合は7対4でリードされた火の国サラマンダーズが9回裏に宮崎サンシャインズの中村浩輝投手から4点を奪い、劇的なサヨナラ勝利を挙げ、球場を沸かせました。

13日の第3戦は、7対2で火の国サラマンダーズが勝利しています。

熾烈な首位争いが予想、頭角を現す選手たちも

開幕から2か月近くになろうとしています。現在のところ、火の国サラマンダーズが勝率7割3分3厘で首位、大分B-リングスが勝率6割4分3厘で2位、そして3位に北九州下関フェニックス、4位に宮崎サンシャインズの順になっています。また、外国人主体の佐賀アジアドリームズも準加盟として試合を行っています。

火の国サラマンダーズは今季、投打が上手く嚙み合っているところが好調の要因だといえます。荒西祐大投手、田島和礼投手といった三振も奪える投手もおり、今季新加入のドミニカ共和国出身、ワンディー投手の存在も欠かすことができません。

また、当たっている池内匠生選手や長打力のある松山佳暉選手らが主軸を打っており、打線にインパクトがあります。ただ、昨季優勝の北九州下関フェニックスは今後追い上げてくると思われますし、今季好調の大分B-リングスは首位争いに加わりたいところです。熾烈な首位争いが予想されます。首位争いの結末を見届けに球場へ出かけるのもいいでしょう。

※記録、成績は5月5日現在

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