独立リーグ情報 日本海リーグ編

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独立リーグ情報 日本海リーグ編

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現在の2球団体制の日本海リーグが発足して今季で2年目。公式戦の他、NPBや他のリーグとの交流戦も開催されています。今回はシーズン途中の日本海リーグをリポートします。

>>日本海リーグ
>>石川ミリオンスターズ
>>富山GRNサンダーバーズ

今季の争いの行方は?


日本海リーグはゴールデンウイークの5月5日に金沢市民球場で開幕しました。9月にかけて40試合を行い、勝率で優勝を争います。現在は、開幕から2か月が経ちました。

昨季は富山GRNサンダーバーズが優勝しましたが、今季は7月2日現在、16試合を行い石川ミリオンスターズが9勝6敗1分けで富山GRNサンダーバーズをリードしています。

5月25日、石川県小松市の小松弁慶球場で行われた試合では、富山の立野和明投手が好投し7-2で富山GRNサンダーバーズが快勝しました。翌26日の富山県高岡市のベースボールパーク高岡での試合は、点の取り合いとなり8-6で石川ミリオンスターズが辛勝。

6月15日、同じくベースボールパーク高岡での試合、互いに走者は出しチャンスは作るも、あと一打が出ず2-2と引き分け、翌16日の同球場での対戦は時おり砂埃が舞う強風の中で行われ、乱打戦の末に石川ミリオンスターズが8-7と逆転で制しています。富山GRNサンダーバーズは守備のミスもあり、9回裏無死満塁のチャンスも生かせませんでした。

今季の石川ミリオンスターズはしぶとく粘り、簡単には負けない試合展開を見せています。しかし、まだ今季の半分も終わっておらず、後半戦の動向は変わってくるかもしれません。

個性的な選手も多々

現在のところ、防御率トップ(2.17)なのが石川ミリオンスターズの香水晴貴投手です。また、香水投手と競うかのように結果を出しているのが富山GRNサンダーバーズの立野投手(防御率2位 2.92)です。立野投手は今季1年目ですが、5月25日の試合で先発し、7回投げ、打者26人に対し80球で被安打5、奪三振3で勝利投手になっています。香水投手も4勝を挙げるなど昨季より力をつけた感があります。

富山GRNサンダーバーズの日渡柊太投手は切れのあるストレートが持ち味で、クローザーとしての役割も担っています。また、横井文哉投手は勝ち星に恵まれていませんが、ベースボールパーク高岡のスピードガンで148キロを計測するストレートも持っています。これに対して、石川ミリオンスターズの上田楽投手は変化球を上手に使い、抑え投手として既に4つのセーブをあげています。

打者で当たっているのが、まず富山GRNサンダーバーズの佐野大陽選手(.381)、墳下大輔選手(.328)、三好辰弥選手(.318)です。この3選手は打線の主軸を担っており、打率の上位3位までを占めています。富山GRNサンダーバーズは今季好調とはいえませんが、決して打線が当たっていないわけではありません。投手陣もそれなりに奮闘はしてはいますが、少し投打がうまくかみ合っていないという印象があります。

石川ミリオンスターズ打線では、先頭の阿部大樹選手(.313)や新人で4番の上田大誠選手(打率.254 3本塁打はトップ)らが当たっています。

また、石川ミリオンスターズの今季の強さの秘訣は足を絡めた攻撃を積極的に行っている点です。阿部選手(盗塁13)、杉崎蒼太選手(盗塁10)を筆頭に各選手が積極的に盗塁も成功させています。

まだ試合は半分あまり残っています。各選手の成長ぶりを見に球場へ赴くのも楽しいでしょう。日本海リーグからもNPBドラフトに指名される選手もいるかもしれません。

なお、香水投手は6月30日付で登録抹消されました。抹消理由は不明ですが、6月28日の試合で先発するもわずか2回途中で降板しており、今季調子が良かっただけに、状況が気になるところです。

交流戦も開催

今季もNPBのファームや他のリーグとの交流戦は実施されています。

6月4日には石川ミリオンスターズとオリックスバファローズ、翌5日には富山GRNサンダーバーズとオリックスバファローズが行われました。石川ミリオンスターズは5-1で敗れたものの、富山GRNサンダーバーズは9-4で勝利しています。

雨天中止にはなりましたが、6月8日には石川ミリオンスターズと埼玉西武ライオンズ、9日には富山GRNサンダーバーズと埼玉西武ライオンズが予定されました。

また、6月20、21日にはナゴヤ球場で中日ドラゴンズと日本海リーグ選抜の試合が無観客で行われています。20日は11-10で日本海リーグが勝利するも、翌21日は9-4で敗れています。

6月22、23日には、能登地震復興チャリティーとゲームして日本海リーグ選抜と韓国独立リーグの京畿道リーグ選抜の「国際試合」が行われました。

>>スペシャルアンバサダーに糸井嘉男氏が決定!能登半島地震・震災復興チャリティーゲーム開催のお知らせ

22日にはベースボールパーク高岡で試合が行われ3-0で京畿道リーグ選抜が勝利。翌23日には地震被害の大きかった石川県能登半島の珠洲市営球場で試合が行われ、5回降雨コールドながら1-1の引き分けに終わっています。

この試合のスペシャルアンバサダーには阪神タイガースOBの糸井嘉男氏が就任し、チャリティーオークションも行われました。

また、7月3~6日には千葉スカイセラーズが福井県を含む北陸3県で「チャリティーマッチ交流戦」として石川ミリオンスターズ、富山GRNサンダーバーズと試合を行います。

>>千葉スカイセイラーズ

石川ミリオンスターズは8月6日に北海道日本ハムファイターズと、同27日には阪神タイガースと交流戦を実施予定(いずれも金沢市民球場)。富山GRNサンダーバーズは8月7日に北海道日本ハムファイターズと、28日に阪神タイガースと交流戦を実施予定(いずれもベースボールパーク高岡)です。

野球ファン必見!

富山、石川両県を野球観戦で訪れた際、ぜひ足を運びたい場所を紹介します。

それは、木工業の盛んな富山県南砺市。木製バットを製造する工場がいくつかあり、ここで和多く生産されています。

そんな南砺市の福光地域に「南砺バットミュージアム」があり、プロ野球選手が使用したバットが多く展示され、これらをは見るだけでなく、実際に手に取ることも可能になっています。また、バットができあがるまでの流れを知ることもできます。時間があればぜひ見学してみたいスポットです。

>>南砺バットミュージアム

「南砺バットミュージアム」は10時から17時まで開館、毎週水曜休館
アクセスは高岡駅もしくは新高岡駅からJR城端線で福光駅下車、徒歩約5分
福光駅前へはJR金沢駅西口から加越能バスもあり(ただし便数は少ない)

記録・成績は7月2日現在

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