WEC2019-2020シーズン開幕!第2戦には大人気の日本GPが開催!
WATCHWEC2019-2020シーズン開幕!第2戦には大人気の日本GPが開催!
9月1日にWEC2019-2020シーズンが開幕します。F1のようなスプリントレースとは違い、WECでは一番時間が短いレースでも4時間という耐久レースで行われます。
耐久レースは不確定要素が多く、思わぬ展開が待ち構えています。予想できない展開などレースに魅力があることはもちろん、観客の楽しみ方も様々な耐久レースは現地観戦におすすめです。
世界選手権という超ハイレベルなWECですが、10月には日本でも開催されます。
今回は、WECの紹介だけではなく、活躍する日本メーカーや静岡県にある富士スピードウェイで行われる日本GPについてもご紹介します。
メイン写真 photo by skeep
伝統のル・マン24時間レースも開催されるWECとは?
WECは、FIA世界耐久選手権のことでレース専用に設計されたプロトタイプマシンと市販車をベースにしたGTマシンの混走で行われます。その歴史は、1950年代までさかのぼり、現在のWECになったのは、2012年からで年々観客動員数が増えてきています。
耐久選手権ということで、F1のように一人で走り抜くことはできません。WECでは、1台のマシンにつき3名までのドライバーが登録でき、レースではドライバーが交互に交代しながらレースは走り切ります。
ドライバーは、プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズと実績ごとにランク分けされており、クラスによって参加できないことがあります。
WECでは、4つのクラスが設けられており、性能の違うマシンが一斉にスタートを切ります。つまり異なるスピードのマシンが混走するので、速いマシンは、遅いマシンを抜きながら、遅いマシンは、速いマシンを先行させながらレースを行います。
常に抜きつ抜かれつの展開が続くWECは、長い時間行われる耐久レースにも関わらず常に緊迫したレース展開が魅力です。そんなWECに設けられている4つのクラスについて紹介しましょう。
まずは「LMP1クラス」です。LMP1クラスは、WECのトップカテゴリーで参戦するドライバーも世界トップクラスの猛者ばかりで、ブロンズドライバーは参戦することができません。マシンはプロトタイプと呼ばれるレース専用マシンで参戦するメーカーが自社で開発を行なっています。
実はLMP1の中でも、LMP1-HとLMP1の2つのクラスに分かれています。LMP1-Hは、エネルギー回生システム(市販車でいうとハイブリッドシステムにあたります。)を装備したマシンのことで、現在では、トヨタのみがこのLMP1-Hで参戦しています。もうひとつは、エネルギー回生システムを搭載していないLMP1クラスとなっています。
WECは、最先端技術を用いたレーシングマシンから馴染みのあるスーパーカーと呼ばれる市販車をベースにしたマシン、そしてF1経験者からアマチュアまで参戦するバラエティに富んだレースなのです。
今年で8年目を迎えるWECですが、アマチュアドライバーのレベルもかなり上がり、どのカテゴリーに目を向けても質の高いハイレベルなレースが至る所で展開されます。
シリーズを牽引するのは日本が代表する自動車メーカーの「トヨタ」
上述の通りLMP1クラスで唯一メーカー参戦しているのが、日本が世界に誇る自動車メーカーであるトヨタです。初年度から参戦しているトヨタは、2014年にはチャンピオンを獲得し、WECを盛り上げてきました。しかしWECシリーズの一戦にも数えられ最も価値のあるレースとされるル・マンで勝つことは出来ませんでした。
2016年のル・マンでは、トップを独走しながらもあと僅か3分というところでトラブルが発生し、リタイアするというドラマチックで辛い経験もしました。
そして2017年末に、トヨタ以外のLMP1クラスに参戦するメーカーが撤退してしまい、ライバルが不在という状況になってしまいます。しかし、トヨタは参戦を表明し、最大の目標であるル・マン制覇とチャンピオン獲得を掲げ挑戦に挑みました。
ライバルがいない状況で、トヨタには「勝って当たり前」という非常に重いプレッシャーがのしかかりました。周回数で競う耐久レースでは、いくら性能の違うマシンといえど、トラブルが起こり、修復に長い時間を費やしてしまうと完走したとしても、トラブルなく走り続け、最も多く周回した下位カテゴリーのマシンが優勝してしまいます。
しかし、トヨタは最速でありながらも耐久性に優れたマシンを用意し、ドライバーはもちろん、チームの総合力も向上させ2018年、ついに念願のル・マン制覇を成し遂げました。翌年のル・マンも制し世界チャンピオンも獲得する完璧な形でシーズンを終えたのです。
そんな偉業を成し遂げたトヨタは、引き続き2019-2020シーズンにも参戦。LMP1でのメーカー参戦は、トヨタだけですが、LMP1に参戦するそのほかのプライベーターとの性能差がレギュレーションによりさらに小さくなることが予想されます。
今年は昨年より厳しい戦いを強いられることになると思いますが、世界選手権というハイレベルなカテゴリーで連覇を目指すトヨタに今年も注目です!
第2戦日本GP富士ラウンドを観に行こう!
世界を転戦するWECですが、この世界最高峰のモータースポーツを日本で見ることが出来ます!今年9月1日に開催されるWECですが、10月6日に行われる第2戦は静岡県にある富士スピードウェイで行われます。
毎年優勝争いを繰り広げるトヨタをはじめ、参加するチーム全てを多くのファンが現地で応援しています。日本GPは6時間でレースが行われますが、耐久レースならではの楽しみ方が満載です。
サーキットにはトークショーやプレゼント抽選会などのイベントやマシンの展示会、試乗会や子供向けのクラフトカー工作など家族や友達で楽しめるイベントが盛り沢山です。
さらにサーキットでは、美味しいご当地グルメも食べられますし、キャンプを楽しみながらレース観戦が出来ます。キャンプをしながらのんびり自由にレースを観戦できるのは耐久レースならでは!
世界最高峰のレースを自分スタイルで楽しんでみてはいかがでしょうか?
WEC富士ラウンドテレビ情報
INFORMATION
大会名:2019-2020 FIA World Endurance Championship Rd.2 6 Hours of Fuji
http://fiawec-fuji.com/