関西独立リーグ開幕情報2019

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関西独立リーグ開幕情報2019

スポーティ

今季、ベースボール・ファースト・リーグから名称が変わった関西独立リーグは、3月31日に開幕し、2か月経とうとしています。ベースボール・ファースト・リーグは、旧関西独立リーグから脱退した球団により2014年から関西地域でリーグ戦を行っています。

今回は、今季のリーグ戦の模様を紹介します。

新球団、堺シュライクスが参入


兵庫ブルーサンダーズマスコット「モーダ君」

昨年は、06BULLS、兵庫ブルーサンダーズ、和歌山ファイティングバーズの3球団でリーグ戦を行っていましたが、今季から新球団として堺シュライクスが加入しました。これにより、今季は4球団でリーグ戦が行われています。大阪府下に同リーグの06BULLSと堺シュライクスの2球団ができたことになります。

リーグ発足の2014年以来3球団と奇数球団でのリーグ運営ということで、試合のないチームが発生してしまうという問題もありましたが、今回の球団増でこの問題は解消されました。

また、今季は変則ダブルヘッダーも組まれており、1日で3球団もしくは全球団見られるなどお得な日もあります。例えば、5月25日には和歌山県の上冨田球場で、和歌山ファイティングバーズと堺シュライクスが10時から、06BULLSと兵庫ブルーサンダーズが14時から組まれています。

予め、ダブルヘッダーを組み、複数の球団の試合を観戦できるようにすることで、運営費用を軽減できるだけではなく、リーグや球団をPRすることができますので、運営側とファン双方にメリットがあります。

一味ある球場で試合観戦

関西独立リーグは、ウエスタン・リーグや高校野球の地区大会、大学野球でもあまり使用しない球場での開催が多いというのも特徴です。

野球が盛んな関西地区において、球場の確保の問題もありそうですが、ファンを掘り起こすという意味では、とりわけ独立リーグでは様々な球場へ出向くことも必要なのです。

和歌山ファイティングバーズは、和歌山県南部の田辺市や上富田町、御坊市などの球場を主に試合会場にしています。06BULLSは東大阪市の花園球場をメイン会場にしつつ、豊中市の豊中ローズ球場もサブ球場として使用します。新球団の堺シュライクスは今季、大阪市内の住之江球場を主球場にし、南港中央球場も使用しています。

ただ、堺市内に野球場の整備が進められており今年度中に完成が見込まれるため、来シーズンは新球場を中心とした活動になるものと思われます。兵庫ブルーサンダーズは兵庫県三田市内のアメニスキッピースタジアム、かつてオリックス二軍が使用したこともある、あじさいスタジアム北神戸なども使用しますが、西脇市内でも試合開催の予定があります。

これらの球場を巡るのも独立リーグならではの楽しみかもしれません。筆者はあじさいスタジアム北神戸へ兵庫ブルーサンダーズの試合を観戦に訪れてみました。最寄り駅は神戸電鉄三田線の二郎駅。ここから徒歩30分程度です。

しかし、二郎駅は周囲に田畑が広がる郊外の無人駅。とても野球場の最寄り駅とは思えず、もちろん駅前にタクシーもいなければ観光案内所もありません。イチゴ畑のビニールハウスなどがある典型的な田舎道を30分程度かけて球場に辿り着きました。

途中及び球場近くにはコンビニや売店はありませんので、食べ物や飲み物は前もって用意しておく必要があります。なお、神戸電鉄岡場駅等から路線バスの便もあります。球場内は、スタンドには屋根こそないものの、緑に囲まれた球場はのんびりと観戦できます。


アジサイスタジアム神戸

堺シュライクスがメイン会場として使う住之江球場は、大阪市内にあり地下鉄四つ橋線の住之江公園駅からすぐにあり利便性に問題はありません。大学野球、近畿学生野球の3部リーグでも使用されています。

球場は、スタンドやスコアボードも老朽化が進んでおり、グランドも中堅110m、両翼90mとお世辞にも広いとはいえません。昭和時代の大阪球場のような雰囲気の佇まいの球場です。競艇場が近く開催日にはモーター音も聞こえてきます。球場内には自販機もありませんので、事前に飲食物は用意したいところです。

堺市内に新球場ができる来季以降はそちらががメイン球場になると思われますので、観戦するなら今年のうちです。

今季の注目選手たち

順位は現在、首位が06BULLS、2位が兵庫ブルーサンダーズ、3位が和歌山ファイティングバーズで、1位から3位まで2.5ゲーム差と均衡しており、入れ替わる可能性は十分にあります。そして4位に勝率3割の堺シュライクスとなっています。

野手では06BULLSの洋平選手が打率4割余りのアベレージで目下首位打者ですが、堺シュライクスの松本聡選手が3割台後半の打率で陽平選手を追います。

和歌山ファイティングバーズの西河洋樹選手、兵庫ブルーサンダーズの甘露寺仁房選手、06BULLSの孫入優希選手がそれぞれ4本塁打とトップで並びます。

甘露寺仁房選手は兵庫ブルーサンダーズの主砲、西河洋樹選手は右のパワーヒッター、孫入優希選手は今年で2年目の大学時代から攻守バランスの取れた選手です。この3選手にはもっと上のリーグを目指してもらいたい才能を持っています。

また、堺シュライクスのジュリアン・ジョンソン選手(登録名はJ.J.)はカナダからやってきた助っ人です。来日早々の5月3日、兵庫ブルーサンダーズ戦ではレフトへ柵越えの本塁打を放ちました。チームの勝ち星こそ少ないものの3割台のアベレージを堅持しています。


ジュリアン・ジョンソン選手

シーズンを通して更に成長する選手が出てきそうなリーグです。最終戦まで目が離せません!

※記録・成績は5月8日現在

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