睡眠の質を高めてパフォーマンスアップ!栄養面でできるアプローチとは?
DO睡眠の質を高めてパフォーマンスアップ!栄養面でできるアプローチとは?
突然ですが、良質な睡眠を取れていますか?
睡眠をしっかり取ることは、身体を休めて次の日にしっかり身体を動かすための準備としてとても大事です。
他には、睡眠は記憶に関わっていたり身体を大きくすることに関わっていたり、運動パフォーマンスの向上に関わっていたりと、睡眠の役割は多岐に渡りますが、現代は良質な睡眠を取れている人が減ってきています。
意外かもしれませんが、良質な睡眠を取るためには栄養状態がかなり関係しています。睡眠の質を高めるために栄養面でできるアプローチについて解説します。
睡眠と運動パフォーマンスの関係
スポーツのパフォーマンスを高める上で、睡眠は身体の疲れを回復させてくれたり筋肉などを成長させてくれたり、スキルを習得したりするといった役割があるため、とても重要です。
運動パフォーマンスを向上させる上で、睡眠は、最低7時間は取りたいと言われています。睡眠時間が7時間未満だと、怪我をする確率が高まることや、動作の正確性などが低下することが研究でわかっています。
それにも関わらず、アスリートは一般人と比べると睡眠に障害がある人の割合が高いとも言われています。
逆に言うと、しっかり睡眠を取ることで他の選手と大きく差をつけるチャンスがあるとも取れます。
睡眠と栄養の関わり
一般的に、睡眠の質を高めるためには夜寝る時はしっかり電気を消したり寝る2時間前にはご飯を食べ終えたり、朝起きた時は太陽の光を浴びて朝食を食べるとよいと言われていますが、それ以外に栄養は睡眠とどのような関わりがあるのでしょうか。
睡眠には成長ホルモン、メラトニン、コルチゾールという3つのホルモンが正常に分泌されることが重要です。特にメラトニン、コルチゾールに関しては栄養状態が大きく関係しています。
メラトニンはヒスチジンというアミノ酸から合成されています。合成の過程でビタミンB6や葉酸、マグネシウム、鉄分といった栄養素が必要になります。
これらの栄養素が不足していると、メラトニンの合成がうまくいきません。メラトニンは睡眠のスイッチを入れてくれる役割があるので、メラトニンがうまく作れないと睡眠のリズムが崩れてしまいます。
コルチゾールは起きる時に分泌が高まるホルモンです。コルチゾールはストレスを対処してくれるホルモンで、エネルギーの生成などにも関わっていて、朝起きた時に活発に身体を動かす準備をしてくれるホルモンです。
コルチゾールはストレスを感じると分泌されますが、過度にストレスを感じた状態だとコルチゾールが過剰に分泌されてしまい、コルチゾールの合成が追いつかなくなり、分泌されなくなります。この状態を副腎疲労と呼びますが、副腎疲労になると朝の目覚めが悪く、起きてから夕方くらいまでは体が重く感じますが、夕方から夜にかけて元気になっていき、夜はなかなか寝付けない、といったことが起こります。
またコルチゾールの合成で特に重要なのがビタミンC。ビタミンCが不足することでもコルチゾールの分泌が正常に行われなくなり、睡眠に影響を及ぼしてしまいます。
他には血糖値も睡眠に関わっています。寝ている間に血糖値が下がってしまうと、身体は血糖値を上げるためにアドレナリンやノルアドレナリンといったホルモンを分泌します。
アドレナリンは精神を興奮させる働きがあり、ノルアドレナリンは不安感を煽るような働きがあります。そのため、夜中に歯軋りをしたり汗ばんだり悪夢を見たりハッと目が覚めてしまったりします。
睡眠の質を高めるために食事で意識したいこと
睡眠の質を高めるために、まずは次の3つをチェックしてください。
・眠りにつくのは早いか?
・目覚めはいいか?
・途中で起きないか?
寝つきが悪い場合は、メラトニンの分泌がうまく行われていない可能性があります。栄養面では鉄分やマグネシウム 、ビタミンB群を特にサポートしたいです。
手軽にできることとしては、塩をマグネシウム入りのものに変える、ご飯を炊く時ににがりを入れる、海藻類を積極的に摂取するといったことが挙げられます。
鉄分に関しては鶏レバーを意識的に摂取したり、鉄鍋や鉄卵を使って調理を行うといった工夫が挙げられます。
目覚めが悪い場合は、コルチゾールの分泌が正常でない可能性があります。まずはストレスを避けることを優先とし、ビタミンCの補給を積極的に行いましょう。毎食果物を食べる習慣がつくとビタミンCをしっかり摂取できます。
途中で起きてしまう場合は、夜間低血糖が起きている可能性が高いです。直近では寝る前にはちみつを少し舐めてから寝るようにし、低血糖の根本的な対処も必要です。
糖質制限などを行っている場合は気持ちが悪くならない程度で糖質を摂取するように意識し、筋肉量が低下している場合は筋トレを積極的に行い、筋肉量を増やしましょう。また脂質の多い食事を行っている場合は脂質を極力控えるようにしましょう。