ゴルフ4大大会 それぞれの特徴とは?

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ゴルフ4大大会 それぞれの特徴とは?

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毎年夏になると深夜にテレビ中継されるゴルフ大会。多くの外国人選手の中に数人の日本人が混ざって奮闘する姿が多くの視聴者を釘付けにします。

4大大会、または4大メジャーと呼ばれるゴルフ界最大の大会。今回は各大会の特徴を紹介します。

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マスターズ・トーナメント

毎年4月に4大大会の開始を告げる大会となっています。この大会は、他のメジャー大会と違い、唯一毎年同じアメリカ・ジョージア州にある「オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ」というゴルフコースで大会が開催されています。

また、マスターズの優勝者には、「グリーンジャケット」と呼ばれる緑色のジャケットが渡されるのも特徴的です。4大大会の中で最も新しい大会でもあり、第1回大会が開催されたのは1934年です。

全米オープン

6月にアメリカで開催されます。大会のコースは大会の5年以上前に決定し、大会に向けてコースを調整していきます。今年はニューヨーク州ロングアイランド・サウサンプトンにある「シネコックヒルズ」で開催されました。

開催コースの特徴として、優勝スコアがイーブンパーとなるように設定されるため、非常に難しく、少しのミスもゆるされないコースとなることが多いです。

全英オープン

7月にイギリスで開催される3大会目のメジャー大会。正式名称は“The Open Championship”で、「オープン選手権」となりますが、イギリス以外では「全英オープン」とよばれています。第1回大会は1860年開催と、メジャー大会の中で最も古い大会でもあり、4大大会唯一のアメリカ以外で開催される大会です。

開催コースは、海岸に立地する場所に限られており、数か所のコースをローテーションで開催されています。今年はスコットランド東部の「カーススティ」で開催されました。また、ゴルフ発祥の地として知られ「ゴルフの聖地」と言われている“セント・アンドルーズ”で5年に1度開催されるのが慣例になっています。

全米プロゴルフ選手権

8月にアメリカで開催されるメジャー最終戦。2019年からは5月開催に変更されることが発表されています。開催コースは、毎年地区を変えておこなわれています。今年は、ミズーリ州のベルリーブカントリークラブで開催されました。また、4大大会で唯一、プロ選手しか参加できない大会となっています。

賞金総額

ゴルフの大会を見ているとよく聞く「賞金総額」の差を見ていきたいと思います。

マスターズ・トーナメント 1100万ドル(約12億2440万円)
全米オープン 1200万ドル(約13億3500万円)
全英オープン 1025万ドル(約11億4000万円)
全米プロゴルフ選手権 1050万ドル(約11億6870万円)

ゴルフ界で最大級の大会ということで、各大会総額1000万ドル(日本円で約11億)を超える賞金が選手に渡されます。

2017年の各大会の優勝賞金は、このようになっています。

マスターズ・トーナメント 198万ドル(約2億1000万円)
全米オープン 216万ドル(約2億3000万円)
全英オープン 185万ドル(約2億300万円)
全米プロゴルフ選手権 189万ドル(約2億700万円)

グランドスラム

ゴルフの4大大会を同一年度にすべて優勝することをグランドスラムといいます。
また、通算での全大会制覇をキャリアグランドスラムといい区別されていて、ゴルファー最大の名誉となっています。

このグランドスラムという言葉が初めて使われたのは1930年にボビー・ジョーンズ選手が1年間で当時の世界4大タイトルだった「全英アマチュア」「全米アマチュア」「全英オープン」「全米オープン」を制覇したときです。当時のグランドスラムと現在のグランドスラムの定義は若干違いますが、1年間でのグランドスラム獲得はジョーンズ以来達成されていません。

2000年の全米オープンから、同年の全英オープン、全米プロ選手権、そして2001年のマスターズまでのメジャー大会4連勝という史上初の記録をタイガー・ウッズが達成しましたが、連勝した試合が同一年度ではないため年間グランドスラムには認定されず、『タイガースラム』と呼ばれることになりました。
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日本人選手の最高成績

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そんな4大大会ですが、日本人はどのような成績を残してきたのでしょうか。4大大会の最高位を獲得した日本人は以下の通りとなっています。

マスターズ・トーナメント
2001年 伊沢利光 4位
2009年 片山晋呉 4位
全米オープン
1980年 青木功 2位
2017年 松山 英樹 2位
全英オープン
1982年 倉本昌弘 4位
全米プロゴルフ選手権
1988年 中嶋常幸 3位

日本人で最も優勝に近づいたのは、全米オープン2位の青木功と松山英樹の2選手。ちなみに、日本人がベストテン入りを果たした回数は、延べ30回で、人数はわずかに10人と、世界の壁が立ちはだかっています。

日本人ベストテン入りを果たした選手は、以下の通りです。

松山英樹 7回(マスターズ2回 /全米2回 /全英1回 /全米プロ2回)
中嶋常幸 6回(マスターズ2回 /全米1回 /全英1回 /全米プロ2回)
青木功 5回(全米1回 /全英3回 /全米プロ1回)
尾崎将司 3回(マスターズ1回 /全米1回 /全英1回 )
丸山茂樹 3回(全米1回 /全英2回)
片山晋呉 2回(マスターズ1回 /全米プロ1回)
伊沢利光 1回(マスターズ1回)
倉本昌弘 1回(全英1回)
鈴木規夫 1回(全英1回)
谷原秀人 1回(全英1回)

世界のトップ選手たちが、一堂に会して争われる世界トップの戦いが4大大会であり、優勝することは、最大の名誉で、すべてのゴルファーから称賛される大会なのです。

これからも多くのドラマが生まれ、長い歴史の1ページとして刻まれていく、そんな大会を皆さんもぜひ見てみてください。