シリーズ女子ソフトボールの魅力 会いに行けるアスリート、女子ソフトボールの魅力〈第2回〉~戸田中央総合病院Medics~
WATCHシリーズ女子ソフトボールの魅力 会いに行けるアスリート、女子ソフトボールの魅力〈第2回〉~戸田中央総合病院Medics~
左から投手陣の柱、五味彩華選手。日本代表にも選ばれている坂本結愛(ゆい)選手。キャプテンの小沢佳那子選手、即戦力外国人、サラ・パウリー選手
1976年に創立した戸田中央総合病院Medics。昨シーズンは日本リーグ1部で8位でした。かつては北京五輪金メダリストの坂井寛子選手も在籍し、2003年にはベスト4の成績を収めました。その後はなかなか勝ち越すことができず、2011年に2部降格。2部リーグでは圧倒的な力を見せつけ、1年で1部リーグに復帰を果たしました。
繋がった時の打線は破壊力抜群。台風の目に、戸田中央総合病院
平均年齢は23歳というフレッシュさが特徴の戸田中央総合病院ですが、相手チームからしてみると「曲者」。守備面に不安を抱えるものの主軸の坂本選手、小沢選手ら擁する打線が爆発すると上位チームをも脅かします。
白鳥優監督は
と話しています。「課題のディフェンスを強化していきたい。五味選手とサラ・パウリー選手の2枚エースを中心にピッチャー陣も豊富。まずは勝率5割を目指し、台風の目になりたいです」
キーウーマン4選手の対談。
今年、チームの中心となるのはチーム1の登板数を誇るエース、五味彩華選手と昨年から途中加入した187cmの長身ピッチャー、サラ・パウリー選手。打者では昨年5ホーマーを放ち、今年も上位打線を打つ坂本結愛選手と勝負強いバッテイングが魅力の小沢佳那子キャプテン。この4人に話を聞きました。
「ゲームをしっかり作る事、日本代表にも選んでもらえるように頑張りたい」と語る五味選手。
ーソフトボールを始めたきっかけは?
五味ー中学1年で友達の付き添いで仮入部したのがきっかけ。打ったり投げたりするのが単純に楽しかったです。
坂本ー私も中学から始めました。父が早朝ソフトをやっていて、それを見て楽しかったから。
小沢ー小学校のクラブチームに人数合わせで行って、人生初打席でホームランを打ったんです!それで楽しくなって今に至ります。最初ライトを守れって言われてどこか分からなかった。
パウリーー私は父がソフトボール選手だったので。私も最初はライトだった。アメリカでは、一番下手な人はライトから始めるのよ(笑)。
ー戸田中央総合病院の魅力は?
小沢ーみんな個性があるよね。
坂本ー平均年齢はリーグの中で一番若いんじゃない?
パウリーーチーム想う奉仕の心があるわ。
五味ー意外な選手が活躍したり、相手チームにとっては戦いにくいチームだよね。
一同ー確かに!
昨年は途中加入ながら4勝、防御率2.33という数字を残したパウリー選手。
ーパウリー選手はどんな人?
坂本ーお母さんみたい。最終回2アウトで負けていて、最後の打者になりたくなくてツーベースを打ったんです。その後ホームに帰ってこれて、パウリーが抱きしめてくれたことを覚えています。
五味ー人思いだよね。練習中もそれ以外でもすごく気を使ってくれる。
小沢ー頼りにしてるし、尊敬するプレーヤー。普段とマウンド上では性格が全然違います。
ーでは小沢キャプテンは?
五味・坂本ー熱い!
坂本ー自打球で顔を骨折したのに次の日グラウンドに来てましたもん!
小沢ー何かできることないかと思って。でもちょっと走ったら鼻血出たよ(笑)
パウリーー周りをよく見てコミュニケーションを取ってくれる。すごく情熱的な人。今年は全体的にチームがまとまっていて、良い雰囲気よね。
サードを守る坂本選手は、今年20歳の期待の新星。
ーこの中で一番若手の坂本選手は?
五味ーソフトボールに一生懸命だね。若いのに自分をちゃんと持ってる。
坂本ー自分、ソフトボールしかできないんですよ!
パウリーー試合を楽しんでいるわ。それに自信を持ってプレーしてる。
小沢ー天才肌なところがあるね。まぁ精神年齢は幼いけど(笑)
ー五味選手は?
パウリーーいつも助けてくれる、心が大きい人ね。
小沢ー自分の独特な世界観を持ってる。
坂本ー人とは違う感性がありますよ。私にとっては言うことをしっかり言ってくれるお姉さんみたいな存在。
ーオフの日は何をしていますか?
五味ー私は家で何もしないです(笑)。掃除は好きで、1日に何回も洗濯機回しますけど。
小沢ー家のインテリアがオシャレだよね!
坂本ー私は逆にアウトドア派。お花見したりイルミネーションを見に行ったり。江の島がお気に入りです。
パウリーー買い物や旅行は私も好きです。京都が良かった。あとは体を動かすのが好きなので、クロスフィットっていうトレーニングをしている。
小沢ー私はお化粧して外に出ることかな。カフェ巡りとか女子っぽいことが好き。
クリーンナップを打つ小沢キャプテン。「勝負所をわかってる」と白鳥監督も信頼を置く。
ー今シーズンの豊富をお願いします。
小沢ーまずはベスト4。勝ちにつながる一打を打てるように頑張ります!
パウリーー負け数より勝ち数が多くなるように一試合一試合を戦います!
五味ー個人的にはピッチャーとして7勝というラインを目指します!
坂本ーベストナインに選ばれるように。小沢さんに負けない、チャンスに強いバッターになります!
練習では試合を想定し、細かい守備フォーメーションを確認していた戸田中央総合病院。気になるプレーは何度も一度練習を止めて、選手全員で話し合っていました。打力には元々定評がある同チーム。課題の守備力向上で投打が噛み合い、「難敵」「曲者」の代名詞が板についてくれば、おのずと上位進出は見えてくるはずです。
INFORMATION
戸田中央総合病院 Medics
・チーム創立/1976年(41年目)
・チーム所在地/埼玉県戸田市本町1-19-3
・チームカラー/スカイブルー
・公式サイト/http://www.tmg.or.jp/softball/