ACL2017グループリーグ展望 死の組は“爆買”中国クラブとの一騎打ちへ〜グループF浦和レッズ編〜

死の組は“爆買”中国クラブとの一騎打ちへ〜グループF浦和レッズ編〜 WATCH

ACL2017グループリーグ展望 死の組は“爆買”中国クラブとの一騎打ちへ〜グループF浦和レッズ編〜

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Photo by Aussie Assault

アジアNo.1クラブを決めるAFCチャンピオンズリーグ2017の開幕から早くも一週間。先週行われたグループステージ第1節でのJクラブ全勝とはいきませんでしたが、各クラブとも順調な仕上がりを見せていました。2回目となる今回は、1節2節ともに快勝した浦和レッズが所属するグループFのグループリーグ展望を見ていきたいと思います。

ACLとJリーグ制覇を見据えた補強を行った浦和レッズ

2節が終わった現時点で、9得点2失点の2連勝と首位に位置している浦和レッズ。ここ数年はライバルチームから主力を引き抜くなど批判が起きる積極補強を見せていましたが、今年は控えめ。要所を抑えた補強を行っています。

何人かピックアップして見ていくと、GKには昨シーズンまで横浜FMで正GKを務めていた榎本哲也を獲得。これにより西川周作の不在時にも、安定した戦いが期待できます。FWには新潟からラファエル・シルバを獲得。スピードがあり個人で状況を打開できる選手で、今の浦和の選手にはいないタイプ。はまれば攻撃の幅が広がりそうです。

昨シーズンは低迷する新潟で11ゴールの活躍を見せたラファエル・シルバ。

この他にも菊池大介や長澤和輝ら今の浦和にフィットしそうな戦力が加わっており、選手層の底上げが行われています。

この補強からもわかるように、浦和は昨シーズンのチームを土台として戦っていくようです。実際にこれまで行われたグループステージ2戦とも新加入選手の先発はゼロ。それでも快勝を収めており、チームとしての成熟度は今大会参加チームの中で一番と言っていいのではないでしょうか。今年の浦和レッズはバックアッパーの戦力を含めて優勝候補の1つです。

長澤和輝はブンデスリーガのケルンで大迫と同僚だったことも。

このままでは終われない強豪2クラブ

浦和が初戦を4-0で勝利したウェスタン・シドニー・ワンダラーズFCは、オーストラリアの強豪チームです。かつては、元日本代表の小野伸二や現セレッソ大阪の田中裕介が所属していたことでも知られています。今大会が3回目の出場で、初出場となった2014年にはオーストラリア勢として初となるACL優勝を成し遂げています。

現在は、元セレッソ大阪の楠神順平とミッチ・ニコルズが主力として活躍中。監督のトニー・ポポヴィッチは、クリスタルパレスやサンフレッチェ広島でのプレー経験がある元オーストラリア代表ディフェンダー。毎年選手の大幅入れ替えが行いながらも、リーグで上位につける手腕が高く評価されていましたが、今シーズンはすでにリーグ優勝の可能性がなくなるなど低迷しています。初戦の大敗はアンラッキーなところもあったとはいえ、グループリーグ突破は難しい状況です。

同じく浦和に大敗を喫したFCソウルは、昨シーズンのKリーグ王者で今大会が7回目の出場。プレミアリーグのファンには馴染みのある韓国代表FWパク・チュヨンが所属しています。アーセナルでは不遇の時を過ごしましたが、2015年にFCソウルへ復帰してからは復調した様子。FCソウルの背番号10は安定した成績を残しており、浦和戦でも見事なFKを決めています。

この他にもKリーグ史上初となる3年連続得点王に輝いたセルビア代表デヤン・ダミヤノヴィッチが所属するなど、今後の結果次第では浦和のグループステージ突破に向けたライバルとなりうるクラブです。

セルビア代表ではイングランド相手にゴールを決めたことも。(写真右がデヤン・ダミヤノヴィッチ)

ちなみにウェスタン・シドニーとFCソウルは浦和に大敗した点以外にも、今シーズンFC東京へと移籍した高萩洋次郎がかつて所属していたクラブという共通点もあります。

攻撃陣が超強力!爆買い続ける上海上港

中国勢の爆買いにより、ACLも世界中のファンから注目を集めるようになってきています。浦和と同組の上海上港はその筆頭とも言えるクラブです。

現役のブラジル代表フッキとオスカルを擁し、チェルシーやレアル・マドリードで活躍したDFリカルド・カルヴァーリョも所属。監督は、チェルシーやトッテナムで指揮を執ったアンドレ・ヴィラス・ボアスです。

ウィングとして活躍するのは“中国のマラドーナ”と呼ばれているウー・レイ(武磊/ぶらい)。14歳と287日での中国リーグデビューという最年少記録を所持しているほか、昨年までの4年連続で国内得点王に輝いている中国トップクラスの選手です。

同じ中国リーグの強豪クラブ広州恒大の3連覇に貢献した元ブラジル代表エウケソンがセンターフォワードを務め、フッキとウー・レイが両ウィング、彼らを操り得点に絡むのがオスカルという超強力な攻撃陣を揃えています。

第2節が終わった時点で浦和と同じく2勝を挙げており、出だしは上々。外国人選手の人数制限によりリカルド・カルヴァーリョは出場できませんが、優勝候補の大本命となっています。

中国ナンバーワンプレイヤー、ウー・レイ

組み合わせが発表された際には死の組と言われたグループFでしたが、蓋を開けてみれば浦和と上海の一騎打ちの様相に。チーム力を考えるとFCソウルも侮れませんが、浦和レッズ10年ぶりのACL制覇に向けてグループリーグを首位で突破して欲しいところです。グループFの頂上決戦、上海上港vs浦和レッズは3月15日19:30からキックオフです!

浦和レッズグループリーグ試合日程

第1節 2017年2月21日 17:00〜
ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ 0-4 浦和レッズ

第2節 2017年2月28日 19:30〜
浦和レッズ 5-2 FCソウル

第3節 2017年3月15日 20:30〜
上海上港 vs 浦和レッズ

第4節 2017年4月11日 19:30〜
浦和レッズ vs 上海上港

第5節 2017年4月26日 19:30〜
浦和レッズ vs ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ

第6節 2017年5月10日 19:00〜
FCソウル vs 浦和レッズ

ACL サッカー 浦和レッズ