選抜高校野球、近畿地区代表校の横顔

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選抜高校野球、近畿地区代表校の横顔

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3月23日(金)に、13日間の予定で、第90回選抜高校野球が開幕します。全国から36校が出場しますが、このうち近畿地区からの出場校7校の横顔を紹介します。
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近江(滋賀) 3年ぶり5回目

夏は12回、春は5回、甲子園に出場している滋賀県の伝統校です。昨夏は、決勝で彦根東に敗れ、甲子園出場はなりませんでしたが、秋の近畿大会には、彦根東とともに出場(比叡山を含む3校が出場)しました。近畿大会準々決勝で彦根東に4‐3と競り勝ち、選抜出場を確実なものにしました。林優樹投手は1年生ながら伸びしろのある投手です。

彦根東(滋賀) 9年ぶり4回目

進学校としても知られる公立校ですが、実力を付けてきているチームの一つです。昨夏に続く甲子園出場です。エースの増居翔太(2年)ら、5人の昨年夏の甲子園メンバーが残るところが頼もしいところです。

乙訓(京都)初出場

近年、成長してきている京都の公立校です。昨夏は、初戦敗退するも、秋の新チームが、京都大会優勝で近畿大会に進み、準決勝で智辯和歌山にサヨナラ負けで惜敗しましたがベスト4入りし、春夏を通して初の甲子園出場の切符を手にしました。

大阪桐蔭(大阪)4年連続10回目

昨年の秋季近畿大会でも、圧倒的な強さで優勝を果たしました。1回戦の京都翔英戦は12‐0、2回戦の近大付戦は10‐1といずれもコールドゲーム、準決勝の近江戦は5‐0、決勝では、智辯和歌山を1‐0で下しての優勝です。エースの柿木蓮(2年)、根尾昴(2年)など投手力のレベルの高さだけではなく破壊力のある打線も擁しており、投打のバランスの取れたチームです。総合力では近畿地区トップです。根尾は4番でショートの守備もこなせる万能選手、また柿木が甲子園でどんなピッチングをするかも見ものです。

智辯学園(奈良) 3年連続12回目

昨夏は、甲子園出場こそなりませんでしたが、奈良県を代表する甲子園常連校です。秋季奈良大会を優勝しました。昨秋の新チーム結成から、1年生8人もベンチ入りしました。夏に向けて、まだまだ強くなっていくチームです。

智辯和歌山(和歌山) 4年ぶり12回目

近畿大会決勝で大阪桐蔭に1‐0で敗れはしたものの、レベルの高さを持っているチームです。大阪桐蔭の柿木投手から得点こそ奪えませんでしたが、控え投手の小堀楓(2年)、池田陽佑(1年)が継投で1失点に抑える試合をしました。エースの平田龍輝も含め投手力に秀でたチームです。

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膳所(滋賀)21世紀枠 59年ぶり4回目

滋賀県下でも、進学校で知られる公立校の一つです。昨年秋季大会は、準々決勝で敗退し、近畿大会には出場していません。一般枠ではなく21世紀枠での選出となりました。
膳所の特色は、チームにデータ解析班がある点です。データ解析班に属する部員は、野球経験がないものの、専属でデータの分析を行っています。「データ解析」という言葉は、まだまだ聞き慣れません。しかし、野球には様々な記録やデータがあり、データの解析は選手の片手間にできるものではありません。そのための人員を置くのも一つの方法でしょう。勝つためにデータの科学的な分析、活用は、今後必要性が高まっていくと思われます。プロ野球の各球団も専属のスコアラー(元選手もいればそうでない人も)がいますが、メジャーでは、もっと細かなデータの分析を行っています。今後、高校野球も変わっていくかもしれません。

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21世紀枠と選考

21世紀枠とは、2001年の第73回大会から採用された秋季大会の結果にとらわれない選考枠のことです。今年、近畿地区からは膳所が21世紀枠で選出されましたが、他には由利工(秋田、初出場)、伊万里(佐賀、初出場)の3校が21世紀枠での選出となりました。

一般選考では、前年秋の地方大会での成績を参考に地域性を加味して各地区から選考されますが、21世紀枠は一般選考とは違い、困難を克服する、文武両道で他校の模範となる、といった要素をもとに選考されます。一般枠が「実力」なら、21世紀枠は必ずしもそうではないのです。選抜大会は、夏の選手権大会とは異なり招待試合という特性もあるのです。

今回の近畿地区からは、結果的に滋賀からは近江、彦根東、そして21世紀枠の膳所の3校が選ばれたのに対して兵庫からはゼロとなりました。これだけ見ると「地域が偏っているのでは?」と思われるかもしれませんが、近畿地区6校中上位4校(大阪桐蔭、智辯和歌山、乙訓、近江)に準々決勝で接戦の末敗れた彦根東と智辯学園が順当なところだと思われます(高田商、法隆寺国際はコールド負け)。兵庫から近畿大会に3校出場していましたが、3校とも初戦敗退したため選考からは漏れました。

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夏の選手権大会のように地区大会を行い、1県1代表(東京と北海道は2校)を出するのではありませんが、選抜の出場校も甲子園に出場するに相応しいチームばかり、開幕が楽しみです。

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