もう一つの独立リーグ「ベースボール・ファースト・リーグ」

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もう一つの独立リーグ「ベースボール・ファースト・リーグ」

スポーティ

生駒山の麓には、東大阪市の花園中央公園内にある花園セントラル球場をホームグランドとする球団があります。その球団は、06ブルズです。花園といえば、ラグビーのメッカで、公園内には立派なラグビー場があります。これに対して野球場は、こぢんまりとした雰囲気です。

それにしても「06」という球団名は、変わっています。独立リーグの球団名には、地域名が付けられるのが一般的だからです。地名でもなければ、企業名でもなく数字なのです。しかし、東大阪市の市外局番が「06」だと言われれば頷けます。この06ブルズの監督には、元近鉄バファローズの村上隆行が就任しています。

ベースボール・ファースト・リーグはプロ野球を名乗る独立リーグ

06ブルズが所属するベースボール・ファースト・リーグは、日本で3つ目となる関西独立リーグが消滅したあとの2013年末に発足した独立リーグです。所属するのは、関西独立リーグから06ブルズ、兵庫ブルーサンダーズと新規加入の姫路GoToWORLDの3球団でした。

その後、姫路GoToWORLDは2016年で活動を休止し、代わって翌年から和歌山ファイティングバーズが加入し現在に至り、3球団での運営が続いています。

ベースボール・ファースト・リーグの特徴は、「プロ野球」を名乗る独立リーグですが、選手は無給でプレーしているという点でしょう(前身の関西独立リーグも無給)。また、同リーグは日本独立リーグ野球機構には加盟していません。

さらに、兵庫ブルーサンダーズは、芦屋学園野球部を傘下に置いているのも特徴の一つです。具体的には、同学園の大学を二軍に、中・高校を育成軍として位置づけています。もちろん、同学園は大学野球連盟や高校野球連盟に加盟していませんので、他校との試合は行っていませんし大会にも出場はできません。

悲願のドラフト指名選手を輩出

ベースボール・ファースト・リーグは2016年、関西独立リーグ時代を通じて、初めてのNPBドラフト指名選手を出しました。東北楽天イーグルスに、育成3位で指名された向谷拓巳と、巨人に育成3位で指名された山川和夫です。ともに兵庫ブルーサンダーズの選手です。翌2017年には、田中耀飛(兵庫ブルーサンダーズ)が、東北楽天イーグルスに5位で指名されました。

これは、リーグ全体のレベルがアップしてきた証しなのか、それとも兵庫ブルーサンダーズの独自の育成システムが、軌道に乗りつつあるのかは、まだ分かりませんが、今後もドラフト指名選手を輩出できるか否かは、注目するに値すると思われます。

今季の有望な選手

6月28日に花園セントラル球場で、06ブルズ‐和歌山ファイティングバーズ8回戦が開催されました。平日の12時プレイボールでしたのでスタンドは閑散としており、十数名の観客が銘々に座っています。公式戦といえども、試合前に06ブルズの選手の表彰式があった以外は、目立ったセレモニーや演出もありません。また、同リーグの審判は現在2人制を採っているのも特徴です。


06ブルズ 宮前 晴輝投手

試合は、両チームの投手の投げ合いで、1‐3と和歌山ファイティングバーズが逆転勝ちしました。目立った選手としては、06ブルズでは、ルートインBCリーグの福島ホープスや栃木ゴールデンブレーブスに在籍した経験のある長嶺拓未、新人の孫入勇希が、長打力もあり見応えがありました。

この二人の選手で3、4番のクリーンナップを担います。孫入は二塁手として出場していますが、守備範囲も広く守りでも期待できます。

6月30日の豊中ローズ球場で開催の06ブルズ‐兵庫ブルーサンダーズ9回戦は、土曜日の16時30分試合開始ということもあり50人程度のファンがスタンドに入りました。

この試合での06ブルズの先発は、宮前晴輝投手。2001年生まれの17歳。06ブルズの公式ホームページのプロフィールによれば高校在学中です。高校に通いながら在籍できる球団というのも他のリーグであればありえないでしょう。賛否はあるかもしれませんが、高校の野球部に所属し高校野球の大会に出るという選択をせず野球を続けるのは、ベースボール・ファースト・リーグだからこそ可能な方法なのかもしれません。

この試合では、長嶺選手が長打を含む4打数4安打。孫入選手は、1安打に終わりましたが守備では好プレーの連続で、4‐2と06ブルズが逃げ切りました。

そんな同リーグは現在、和歌山ファイティングバーズが首位、06は最下位に甘んじています。ただ、打撃3位には長嶺が、5位には孫入が入っていますが、アベレージのベスト5のうち4人が06ブルズの選手が占めています。

同リーグは、リーグの選手名鑑や球団のイヤーブックに相当するものがなく、選手や球団に関する情報は公式ホームページしか頼りにするものがありません(グッズ自体あるにはあるが少ない)。試合も平日デーゲームでの開催やアクセスに難のある球場も多いため、観戦の際は、事前に情報をチェックしておく必要がります。

新球団が加入へ

先日、ベースボール・ファースト・リーグに、来季から新球団が加盟すると発表されました。球団名は、まだ決まっていませんが、大阪府堺市を本拠地に、株式会社つくろう堺市民球団が、オリックスなどでプレーした大西宏明を監督に今後はチームを立ち上げていきます。これに伴い、これまでは3球団によるリーグ戦だったのが4球団で行われる見込みです。

堺市に、新球場建設計画はあり、これを本拠地にする計画はあるものの、開設が2020年になるため、来シーズンは、大阪府下の各球場を使用し試合を行います。しかし、大阪府下は、アマチュア野球も盛んな地域であるため、球場の確保の難航は予想されます。

※成績、順位は6月30日現在


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