スペインのサッカー・スタジアムを巡る PART3 : WANDA METROPOLITANA (Atlético de Madrid)
WATCHスペインのサッカー・スタジアムを巡る PART3 : WANDA METROPOLITANA (Atlético de Madrid)
日本人がなかなか行かないスペインのサッカースタジアムを巡る、この企画。今回は、アスレティコ・デ・マドリード(Atlético de Madrid)の本拠地であるワンダ・メトロポリターナ・スタジアム(WANDA METROPOLITANA)を訪れます。
2017年10月からアスレティコの新たな本拠地となったこのスタジアム。マドリード市内から地下鉄1本で行くことができるこのスタジアムは、試合がない週末でも十分に楽しむことができる場所です。
TOP写真: Photo by Yukari TUSHIMA
スタジアム見学の前に
アスレティコの現監督である、ディエゴ・シメオーネ(Diego Simeone)氏のプレート。(Photo by Yukari TSUSHIMA)
マドリードにおいて、いつもレアルマドリード(Real Madrid)の最大のライバルとされるアスレティコ・デ・マドリード。1903年に創立され、すでに100年以上の歴史をもつこのチームは、2017年マドリードの東側に新たなスタジアムを建設しました。それがこのワンダ・メトロポリターナ・スタジアムです。
約67000人収容可能なこのスタジアムは、まだまだピカピカです。このスタジアムを見学できるのは、週末と祝日のみ。土曜日と日曜日は、午前11時から見学可能です。入場料は大人一人16ユーロ。おまけのシールも付いています。
チケットとおまけのシール。(Photo by Yukari TSUSHIMA)
スタジアム見学ツアーのための入り口はこの10番入口。巨大なオーロラビジョンの真下にある入り口ですので、迷うことはありません。
オーロラビジョンの下、向かって左から2番目の扉が10番入口。(Photo by Yukari TSUSHIMA)
しかし、最初の目玉がこの入口の前にあります。特に10番入口の前に立ったときには、ぜひ足元にご注意ください。
(Photo by Yukari TSUSHIMA)
Paseo de Leyenda(パセオ・デ・レェンダ)というコーナーで、過去にアスレティコに所属した歴代の名選手の記録が、この床に埋め込まれているのです。スタジアムの中に入る前に、この記録を見ているだけでも十分楽しむことができます。ちなみに、この場所までなら入場料は無料です。
スタジアム見学がスタート
階段の踊り場には、こんな記録も。(Photo by Yukari TSUSHIMA)
10番入口の扉が開けられたら、まず、購入したチケットを係の人に見せて、中に入ります。そして目の前にある階段で、一気に一番下の階まで降りましょう。そうすると、TV中継などで見たことのある場所にたどり着きます。
ここから選手たちがピッチに向かいます。(Photo by Yukari TSUSHIMA)
もちろん、その先ににあるのは、スタジアムのこの風景です。
スタジアム内部の風景。(Photo by Yukari TSUSHIMA)
この日はアスレチコ対バルセロナ戦の当日であったため、見学客が入ることができるピッチ内のエリアは限られていました。しかし、それでも、アスレチコ側のベンチに座ることができました。
アスレティコ側のベンチ。(Photo by Yukari TSUSHIMA)
また、現在はピッチの中に2017-2018年に獲得したUEFAヨーロッパリーグの優勝カップと、2018年に獲得したUEFAスーパーカップの両方が展示されています。この2つの優勝カップの間に入って、写真を撮ることもできます。
2つの優勝カップ。(Photo by Yukari TSUSHIMA)
しかし、この場所で写真を撮るときには、優勝カップの足元にあるアスレティコ・デ・マドリードの紋章(エスクード)を踏んではいけません。見学時にはどうぞお気をつけください。
十分にピッチを堪能したら、再度建物の中に入ってみましょう。左手に曲がると、アスレチコのロッカールームを見学できます。
ロッカールーム。(Photo by Yukari TSUSHIMA)
このロッカールームの見ものは、天井のライトです。
ロッカールームのライト。(Photo by Yukari TSUSHIMA)
その後は、プレスルームとミックスゾーンを見学することができます。特にプレスルームの大きさに驚く人も多いかもしれません。
プレスルーム。(Photo by Yukari TSUSHIMA)
特別席観覧席の見学
特別観覧席から見える風景。(Photo by Yukari TSUSHIMA)
最初に降りた階段を、今度は登ってみましょう。すると特別観覧席を見学することができます。
Photo by Yukari TSUSHIMA
スタジアム全体を見回すことができるこの特別観覧席には、なんと手元に小型TVがついています。選手の細かいプレーもじっくり楽しむことができるのです。そして、この特別観覧席の一番前には、超薄型の大型TVが設置されています。
Photo by Yukari TSUSHIMA
この日、この特別観覧席の後方では今年、アスレティコから日本のサガン鳥栖に移籍したフェルナンド・トーレス(Fernando Torres)選手の軌跡をたどる特別展示が開催されていました。
フェルナンド・トーレス選手の特別展示の写真。(Photo by Yukari TSUSHIMA)
新本拠地の住所に込められたファンの思い
ルイス・アラゴネス氏がアスレティコ監督時代、試合前の選手に語った言葉。(Photo by Yukari TSUSHIMA)
このスタジアムの所在地の住所は、アベニ―ダ・デ・ルイス・アラゴネス(Avenida de Luis Aragonés)。もちろん、2008年、スペイン代表に最初のヨーロッパ制覇をもたらした名監督がその名前の由来です。彼はスペイン代表監督就任前の2001年から2シーズン、アスレティコ・デ・マドリードを率いた監督でもありました。
2000年シーズン終了時、アスレティコはスペイン2部リーグへと降格してしまいます。しかし、翌年同チームの監督に就任したルイス・アラゴネス氏は、わずか1年でアスレティコをリーガ・エスパニョーラのトップリーグに復帰させることに成功したのです。
こうした経緯のため、アスレティコ・デ・マドリードのファンは、ルイス・アラゴネス氏に対し、非常に強い感謝と尊敬の思いを抱いています。新本拠地の住所に彼の名前を冠したのも、その一つの表れと言えるのかもしれません。
INFORMATION
ワンダ・メトロポリターナ・スタジアム(WANDA METROPOLITANA)
住所: Avenida de Luis Aragonés, 4. 28022, Madrid.
行き方: マドリード市内のメトロのアベニ―ダ・デ・アメリカ(Avenida de América)駅から地下鉄L7で20分。最寄駅のエスタディオ・メトロポリターノ(Estadio Metropolitano)駅を降りてすぐ。
見学ツアー入場料: 大人16ユーロ・子供8ユーロ(おまけつき)
見学時間: 金曜日 15時~20時 / 土曜日 11時~20時まで / 日曜・祝日 11時~19時まで
公式WEBサイト:https://www.atleticodemadrid.com/atm/tour-wanda-metropolitano