ゴール裏に秘密があった知られざるパナソニックスタジアムのトリビア

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ゴール裏に秘密があった知られざるパナソニックスタジアムのトリビア

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サッカーJ1・ガンバ大阪の本拠地であるパナソニックスタジアム吹田のホームゴール裏に、一般に知られていない構造上の秘密があります。その秘密とは何か一緒に見てみましょう。

構造上の秘密とは

5階建てのパナソニックスタジアムは、3階に来場者が行き来するコンコース(周遊回路)があります。このコンコースのホームゴール裏(ガンバ大阪の応援団席)部分に、一般にほとんど知られていない「超高性能コンクリート」が使用されています。

「超高性能コンクリート」とは何か。それは薄い幅でも強度が保てる強いコンクリートの事です。断面積が普通のコンクリートの約4分の1程度しかありませんが、これだけ細くなっても、普通のコンクリートと同じ強度を保てるコンクリートなのです。また色も普通のコンクリートの灰色と違って黒色ですので、見た目でも違いがわかります。

なぜ柱を細くする必要があったのか。それはこの柱がある部分(ゴール裏コンコース)が、多くの来場者が行き来する場所だからです。コンコース自体がさほど広くない上に、ハーフタイムや試合終了後は一度に多くの来場者が通ることになります。

もし、このコンクリートが太く大きければ、歩く人の邪魔になりますし、見た目もよくありません。細くスリムなコンクリートにすることで、来場者がスイスイ歩けるスペースを作りだしているのです。

ファンの思いを体現したゴール裏客席

でもなぜゴール裏部分だけ「超高性能コンクリート」が使われているのでしょうか。そこには建設にまつわるファンの思いが隠されていました。
 
パナソニックスタジアムは3つの階層に別れています。1層目が客席で、2層目のVIPルームをはさみ、3層目も客席です。長方形型のスタジアムは、全てこの3層構造で作るよう、最初は計画されていました。

ですが、熱心なサポーター(応援団)が集うゴール裏は、VIPルーム層をはさむことで一体感のある応援ができないという声があがりました。この要望を受け、ゴール裏はVIPルーム層を作らずに一般席を続ける構造になりました。この仕様変更に伴って、1本で2450㌧を支えることができる「超高性能コンクリート」が10本採用されることになったのです。

柱のサイズを抑えるためには鉄骨の柱を使う方法もありますが、柱と梁(柱と直角につなぐ部材)をつなぐ部分が複雑になったり、火を防ぐための加工が必要になったりのデメリットもあるようです。諸々の事情を考えた結果、このコンクリートを使うことになりました。

ちなみにパナソニックスタジアムは、建設費を寄付でまかなったため、建築費と工事日数を抑える必要がありました。そこで、まず工場で部材を作ってから現場へ運んで組み立てる「PCa工法」が採用されています。

ウゥ-と叫ぶゴール裏

他のスタジアムにない特徴があります。それはガンバの選手が惜しいシュートを放った時、サポーターらが「ウゥー」と叫ぶことです。

これまでは、惜しいシュートが放たれた時は、残念がって「あぁ~」とため息が漏れていました。このため息が選手のテンションを下げる、海外のように「ウゥー」と叫んで選手を後押ししてほしい。ガンバの中心選手である遠藤保仁選手が呼びかけたことにより、ここ数年はこの「ウゥ-」が定着してきました。

いま、試合前に「ウゥー」を呼びかける遠藤選手の映像が流れます。もしガンバが惜しいシュートを連発するような試合だと、スタジアムが一体となって「ウゥー」とうなり声をあげることでしょう。そのほか、いくつかの話題を紹介します。

まずゴール裏に寄付者のネームプレートが掲げられていることです。一般人とともに、現役選手の名前も多く観られます。“ツネ様”の愛称で知られる宮本恒靖監督のネームプレートもあります。

スタジアム内にあるミュージアム「ブルストリア」に、西野朗氏が手で書いたサインがあります。18年ロシアワールド杯で日本代表を率いて16強に勝ち上がった西野氏は、かつて10年間ガンバの監督を務めていました。その縁もあり、W杯後の初のインタビューは、ガンバの応援番組「ガンバTV」で実現しました。その収録の際に「ブルストリア」に立ち寄ってサインをしたというわけです。

「ブルストリア」のどこにサインをしたのか。是非、立ち寄って見つけて下さい。


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