関西地区大学野球2021年秋季リーグまとめ
WATCH関西地区大学野球2021年秋季リーグまとめ
関西地区の各リーグでは、9月中は緊急事態宣言の影響こそありましたが、無事最後までリーグ戦を終え優勝チームも決まりました。昨秋は神宮大会そのものが中止になりましたが、今秋は代表決定戦も行われ神宮大会への代表チーム2校も決まりました。今回は関西地区各リーグの秋季リーグを紹介します。
関西学生野球連盟
公式HP>> http://kansaibig6.jp
通算100安打を達成した関西大、野口智哉選手
優勝 関西大学
秋季リーグは、開幕以降有観客で開催され、9月中は一部球場が使用できず一部日程変更はあったものの最後まで開催されました。宣言が明けた10月は、ほっともっとフィールド神戸で開催の試合で外野スタンドにブラスバンドや応援団を入れ「いつも通り」の応援も行われました。
昨年の秋季リーグは近畿大、そして今年の春季リーグは関西学院大が制しましたが、今年の秋季リーグは関西大が一昨年秋以来の優勝を果たしました。立命館大や関西学院大も関西大を必死に追いましたが、及びませんでした。
関西大の野口智哉選手(4年/鳴門渦潮)が、秋季リーグ最終戦となる10月17日の対同志社大2回戦で2安打を放ち、連盟史上31人目となる通算100安打を達成しました。野口選手は最優秀選手と遊撃手としてベストナインにそれぞれ選出されています。
また、関西学生野球連盟からはNPBドラフトで関西学院大の黒原拓未投手(4年/智辯和歌山)が広島東洋カープから1位で指名、関西大の野口智哉選手が、オリックスバファローズから2位で指名されています。黒原投手は秋季リーグでの登板機会こそ少なかったものの、左の本格派投手で春季リーグの優勝に貢献しました。来季以降、両選手の活躍が期待されます。
関西六大学野球連盟
公式HP>>http://www.kan6bb.jp/
龍谷大 伊藤岳斗投手
優勝 龍谷大(神宮大会第二代表)
この秋季リーグは、有観客で且つ勝ち点制という「通常」のスタイルでの開催となりました。
ここ数年、大阪商業大が制することが多く、今年の春季リーグまで大阪商業大の4季連続が続いていました。しかし、昨年以降着実に力をつけ「古豪」に相応しく龍谷大が勝ち星を重ね大阪商業大と優勝を争い、最終節で2014年春季リーグ以来の優勝を果たしました。
龍谷大では、伊藤岳斗投手(2年/磐田東)、中澤嶺投手(2年/比叡山)、中村佳喜選手(4年/市立尼崎)ら投打で貢献した選手が多く、勝利に結びつきました。また、捕手の土井翔太選手(1年/郡山)は代表決定戦では3試合ともマスクを被るなど、新戦力として成長してきており、来季以降もさらに期待できそうです。
NPBドラフトでは、大阪商業大の福元悠真選手(4年/智辯学園)が中日ドラゴンズから6位で、京都産業大の北山亘基投手(4年/京都成章)が北海道日本ハムファイターズから8位でそれぞれ指名されています。上位での指名ではなかったもののプロの世界での成長が期待されます。
神宮大会の代表決定戦でも龍谷大は勢いがあり、第二代表の座を掴みました。神宮大会へは2010年に第一代表として出場して以来となります。
阪神大学野球連盟
公式HP>>http://www.hanshin-bbl.com/
天理大 井奥勘太投手
優勝 天理大
開幕当初は無観客開催でしたが、緊急事態宣言の明けた10月は有観客での開催となり、今回の秋季リーグは無料でスタンドが開放されました。また、関西国際大が甲南大との試合を辞退することになったものの予定通り最後まで開催されました。
今秋は、天理大が関西国際大、大阪体育大、そして大阪産業大を抑え、春季リーグに続いて連続優勝を果たしています。投げては井奥勘太投手(4年/立正大淞南)が7試合に登板し6勝、3試合に完投するなど貢献しました。野手では友杉篤輝選手(3年/立正大淞南)が4割台の打率で主力打者として存在感がありました。
惜しくも神宮大会への切符は手にできませんでしたが、代表決定戦では福本万真選手(3年/法隆寺国際)が本塁打で試合を決めるなどの勝負強さを見せました。井奥投手は秋季リーグで最優秀選手賞と最優秀投手賞に、福本選手は代表決定戦で敢闘賞に選出されています。
優勝には及ばなかったものの2位の関西国際大は、不後祐将投手(2年/中京学院大中京)が奮闘、防御率トップで投手としてベストナインに選ばれました。また、翁田大勢投手(4年/西脇工)はNPBドラフトにて巨人から1位指名されています。
近畿学生野球連盟
連盟公式Twitter>>https://twitter.com/kingakubaseball
神戸大 藤原涼太投手
優勝 神戸大
今回の秋季リーグも無観客で開催され、観戦は保護者らに限られました。また、奈良学園大が開幕直後の第1、2節の試合を棄権しました。
優勝争いは神戸大と和歌山大の間で終盤までもつれ、僅差で神戸大が制しました。神戸大の優勝は1986年の春季リーグ以来8度目となります。
神戸大は、3年生の藤原涼太投手(寝屋川)が中心になり35年ぶりの優勝を掴み取りました。神宮大会代表決定戦では天理大、そして関西大の前に敗退しましたが、来季のリーグ戦ではさらに成長して神宮への切符を手にしてほしいものです。
京滋大学野球連盟
公式HP>>https://keijidaigaku.com/WP/
佛教大 木下隆也投手
優勝 佛教大(神宮大会第一代表)
今回の秋季リーグも無観客開催となり、観戦できるのは保護者らに限られました。また、びわこ成蹊スポーツ大が京都先端科学大との試合を棄権しました。
今秋の優勝争いは佛教大と京都先端科学大との間で行われ、最終節の直接対決で佛教大が勝利し、完全優勝を果たしています。神宮大会の代表決定戦でも初戦で関西大に、次に天理大に勝利し、第一代表として神宮大会に出場します。神宮大会への出場は10年ぶり、第一代表としては12年ぶりとなります。
佛教大は、木下隆也投手(4年/奈良大附属)、木村光投手(3年/奈良大附属)という主力投手の存在が大きく、リーグ優勝そして神宮大会出場へとつながったのだといえます。この両投手は先発で投げることもできれば抑えの切り札としても登板することができ、これまで順当に勝ち試合を作ってきました。神宮大会で関西地区の大学野球のレベルの高さを見せてほしいところです。
なお、秋季リーグでは佛教大からは木岡大地選手(4年/上宮太子)が最優秀選手賞に、最優秀投手賞に木村投手が、首位打者賞には竹田貴行選手(2年/初芝橋本)が、木下投手は投手としてベストナインにそれぞれ選出されています。代表決定戦では木下投手が最優秀選手賞に、木村投手が敢闘賞に選出されました。