ファンはこうして楽しんだ!写真で見るラグビーW杯
WATCHファンはこうして楽しんだ!写真で見るラグビーW杯
南アフリカ代表の優勝で幕を閉じたラグビーワールドカップ。初のベスト8進出など日本代表の大躍進もあり、列島中が湧き返った一か月半のお祭りが終了し、心に秋風を感じているのはオールドファンだけではないでしょう。
筆者も現地で3試合観戦しましたが、外国チーム同士の対戦カードを初めて見て(アルゼンチン―フランス)、日本戦とは違うスタジアムの雰囲気や仮装など、各国ファンの楽しみ方に驚かされました。
本記事では、ゲーム内容はちょっと横へ置いておいて、スタジアムで盛り上がるファンの様子を写真で振り返ってみたいと思います。
メイン写真Photo by manuel MC
その1.海外ファンたちの楽しみ方
まずは、歓喜を爆発させる外国人ファンの様子から。
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仮装やファッションでも楽しめました。
ファンたちの一致団結ぶりにも圧倒されました。まずは国歌を全力で大合唱するアイルランド人。
南アフリカファンは撮る撮る!
グランドでは、屈強な男たちが。スタジアムでは美女たちが彩ってくれました。
ビフォー・アフター。
試合前は、ノリノリだった覆面ファンたちでしたが…。
試合後。
なんとも切ない様子でした…。
スマホを渡せばスーパースターでも気軽に撮ってくれる。全国の会場で見られた光景でした。(写真はオールブラックスのスーパースター、ボーデン・バレット選手)
白血病から奇跡の復活を遂げた南アフリカのクリスチャン・リアリーファノ選手(左)も気軽にパシャ。
スタジアムの恋人たち。
「この試合に勝ったら結婚してくれるかい?」なんて言ったんでしょうか。
オシャレすぎるスコットランド人夫婦。
ラテン系アルゼンチーノは、酎ハイ片手に陽気に盛り上がる!
■スタジアムの天使たち。
南アの坊や「神様、勝たせて下さい。」
国籍も年齢も問わず、世界中の人々が盛り上げてくれました。ありがとうございました。
その2.日本のファンも負けてない!ド派手な衣装からコミカルな仮装まで
お祭り好きな日本人だって負けてはいません!見てみましょう。
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毎試合のボディペイント、ご苦労様でした!
■スタジアムの天使たち・日本人キッズ編
■スタジアムの恋人たち 日本人編
■スタジアムを彩った美女たち 日本人編
赤白のジャージを着た6万人のファンが客席を埋めつくす光景は、オールドファンにとって夢のようでした。ありがとうございました。
その3.観客席で起きた「ラグビーっていいな」エピソード集
「ノーサイド」「One For All All For One」など、ラグビー精神も注目を集めました。相手国に敬意を表し、その国歌を覚えて歌う。試合前のスタジアムで練習する姿が報道されると、日本ファンの素晴らしさとして世界中から賞賛されました。
そんな中、観客同士の心温まるエピソードをいくつかお伝えします。
「ファン同士がジャージ交換」
試合を終えたらノーサイド。選手同士は互いの見当を称え合い、トイメン(向かい合う同じポジション)の選手とジャージの交換を行う事があります。それが今回、日本―スコットランド戦の客席でも行われていたのをご存知でしょうか。
いいプレーには敵味方なく拍手を送るのがラグビーですが、負けたスコットランド人のおじさんは悔しかったに違いありません。でもそんな気持ちをグッと押し殺し、日本のベスト8初進出を称え、隣席の日本人青年にジャージの交換を申し出たそうです。ファン同士もノーサード、これぞラグビーです。
「今すぐスタジアムに走れ! チケットをくれたアイルランド人」
決勝トーナメントが始まったその週、日本各地に写真のようなアイルランド人が多数いたのをご存知でしょうか。予選1位通過は、当然アイルランドだと予想し、チケットを買っていたものの、日本が1位、アイルランドは2位通過となってしまったため、チケット交換希望者が続出したのです。
しかし、交換できたのはごく一部。多くの人は、やむを得ず日本戦を見に行くか、チケットは諦めてバーで酒を飲んでいる人もいたとか。
そんな事情をつゆ知らず、スポーツバーに観戦に行った1人の日本人。日本戦の3時間前にキックオフとなった準々決勝第3試合のフランスーウェールズ戦を静かに見ていたところ、とあるアイルランド人が話しかけて来たそうです。
「君は日本人か? 日本戦もここで見るつもりか?」そうだと答えると、ジョッキを片手にしたその白人はおもむろに1枚のチケットを取り出しこう言ったそうです。
「だったら、今すぐスタジアムへ走れ。オレにはこのチケットは無用だ。行け」聞けばお金はいらない、あげるという。
信じられない気持ちで、もらっていいものか、ためらっていたところ、他のアイルランド人も寄って来て「早く行け」「君の応援が日本の後押しになる」と盛り立てます。
「残ったビールは俺が飲んでやる」と言ったかどうかは、不明ですが、彼らに背中を押されたその日本人は、喜びの涙を拭きながらスタジアムへ走ったそうです。
「試合中止の裏で…少年に全国のファンがプレゼント」
今回、台風の影響で予選プールの3試合が中止となりました。そのうちの1つが、愛知県の豊田スタジアムで開催予定だったニュージーランド対イタリア戦。
岐阜県に住む小学6年生の1人の少年は、中止の決定に泣きじゃくりました。そりゃそうです。1年前のチケット当選以来、楽しみにしていたオールブラックスの試合が、見れなくなったのです。普段は、あまり感情を表に出さない彼は、母親がいくら宥めても悔しがり泣きやまなかったそうです。
その話を耳にした大会組織員会の方が、それをブログに書き、ファンへのお詫びと、支えてくれるファンへの感謝を記したところ、読んだ全国のファンから信じがたい化学反応が起こりました。
「準々決勝のオールブラックス戦、私のチケットを彼にあげたい」「私のような年寄りではなく、未来のラガーマンのために使ってくれ」「東京までの交通費も出すので、一緒に見に行きましょう」そんな申し出が続々と寄せられたのです。
しかし、母親はその申し出を断ります。「息子同様、皆様が楽しみにしておられたのを頂く訳には行きません。息子も納得してくれました」。まさに、「One For All All For One」の精神の一端が見えた瞬間と言えるのではないでしょうか。
そして迎えた10月19日。ニュージーランドー、アイルランド戦のスタンドに少年と母親の姿がありました。元日本代表の大西将太郎さんの計らいで、誰にも迷惑のかからない形で座席を確保できたのです。
将来、彼が日本代表になってオールブラックスを倒す日が来ることを願ってやみません。
ラグビー万歳!!!