アートとユーモアが切り拓く、『ブラックホール卓球』という卓球の新しい可能性

アートとユーモアが切り拓く、『ブラックホール卓球』という卓球の新しい可能性 DO

アートとユーモアが切り拓く、『ブラックホール卓球』という卓球の新しい可能性

スポーティ

「スポーツ弱者を、世界からなくす。」というスローガンのもと、年齢や性別、障がいの有無や運動の得意・不得意に関係なく誰もが楽しめるスポーツを次々と開発する世界ゆるスポーツ協会
この『世界ゆるスポーツ協会』が『ゆるスポーツ』として新たに開発したのは、『ブラックホール卓球』というスポーツです。

ブラックホール+卓球…?

宇宙とスポーツという異質なものが結びついた、この『ブラックホール卓球』。一体どんなスポーツなのか、その魅力を紹介していきたいと思います。

ラケットに開けられた大きな穴は、まるで宇宙に潜むブラックホール

通常、赤や黒のラバーが貼られたラケットを用いて卓球台の上でピンポン球を打ち合う卓球ですが、『ブラックホール卓球』では、大きな穴の開いたラケットを使って卓球をします。
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『ブラックホール卓球』のラケット

ラケット全体が宇宙のデザインとなっていて、大きく開けられた穴は宇宙に開いたブラックホールを表しています。
ラケットに映し出された美しい宇宙画像の中には、NASAやJAXAから提供されたものもあり、まるでアートのようです。
それにしても、このラケットでラリーを続けることができるのでしょうか?

空振りの瞬間が最高に盛り上がる。誰もがヒーローになれる卓球

このブラックホール卓球の体験会が先日都内で行われました。

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体験会には、卓球の経験がほとんどない人から国内トップレベルの人まで、様々な人が集まりました

一見難しそうに見える『ブラックホール卓球』ですが、通常の卓球に比べてプレーが慎重になるためか、意外とラリーが続く様子でした。

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ラケットの穴の大きさは全部で4種類。左から順番に、S,M,L,LL

また、球がブラックホールに吸い込まれてしまった時は、「ナイスホール!」と声を掛け合います。
この瞬間は、敵も味方も、プレーヤーもギャラリーも関係ありません。掛け声とともに、一瞬にして会場全体が笑いに包まれます。
点数は相手にとられてしまっても、笑いをとることができるので、空振りをしてもおいしいスポーツなんです。

卓球が不得意な人はSやMサイズ、得意な人はLやLLサイズ、といったように、自分のレベルに合ったラケットを使うことで力の差を埋めることができ、卓球が得意な人も手加減することなく思いっきりプレーを楽しむ姿が印象的でした。
そして真剣勝負になればなるほど、「ナイスホール!」の瞬間も一層盛り上がります。

卓球が苦手な人でも、日本チャンピオンに勝てるチャンスがある

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体験会では日本選手権も行われ、参加者にも気合が入ります

見た目のインパクトだけでなく、スポーツとしてのゲーム性も楽しめる『ブラックホール卓球』。“ラケットに穴を開ける”という発想は一体どこから生まれたのでしょうか。開発者である『世界ゆるスポーツ協会』の大瀧篤さんに、そのきっかけを聞いてみました。

もともとは、テニスをしている時に、たまたま上手い人が空振りをする姿を見て「面白いなぁ」と思ったのがきっかけです。卓球もテニスも上手い人ほどスイートスポット(ラケットの真ん中)で球を打とうとするから、そこに穴を開けてしまえば卓球が苦手な人でも日本チャンピオンに勝てるのではないか、と思いました。


斬新な発想の裏には、「卓球の得意・不得意に関係なく誰もが楽しめるように」との想いがあったのです。

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楽しみ方も、宇宙のごとく無限に広がる

卓球は、数あるスポーツの中でも特に競技者の幅が広いスポーツと言えます。
リオデジャネイロ・パラリンピックでも、日本選手団最高齢となる68歳の“バタフライマダム”こと別所キミヱ選手や、ラケットを口で咥えてプレーするエジプトのイブラヒム・ハマト選手が話題となりました。このように、卓球は老若男女や障がいの有無に関係なく楽しめる、ユニバーサルなスポーツです。

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体験会の最初には、通常の卓球の練習も。車いすの方も初めての車いす卓球に挑戦

また、リオデジャネイロ・オリンピックでは日本選手団が男女合わせて3個のメダルを獲得し、水谷選手の『神ラリー』や『チキータ』を始めとする素晴らしいプレーの数々が話題となりました。宇宙がデザインされた『ブラックホール卓球』のラケットは、そんな卓球のイメージも相まって、手にするだけでかっこいい気分にさせてくれます。

『ブラックホール卓球』の開発に携わったTACTIVE代表の佐藤司さんも、

卓球はパーティーシーンにもよく合い、競技だけでなく遊びとしても幅が広いスポーツなんです。『ブラックホール卓球』を通じて、誰もが気軽に楽しめるスポーツとしての卓球の魅力が広がって欲しいと思います。


と、『ブラックホール卓球』による卓球の普及に期待を寄せています。

アートとユーモアが融合したことで、従来のスポーツの枠にとらわれない新しい楽しみ方ができる『ブラックホール卓球』。この新たなスポーツから、今後も目が離せません。

ゆるスポーツ 卓球