総合格闘技DEEP芦田崇宏選手・川中孝浩選手・武田光司選手インタビュー後編

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総合格闘技DEEP芦田崇宏選手・川中孝浩選手・武田光司選手インタビュー後編

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総合格闘技DEEPを舞台に戦い、所属ジムが同じBRAVE GYMという、芦田崇宏選手(DEEPフェザー級チャンピオン)、川中孝浩選手、武田光司選手を招いて、前編に引き続き、話を聞きました。

後編ではプライベートでも仲が良いという3選手のエピソード、そして、それぞれお互いを選手としてどう評価し合っているのか、今後の目標について話してもらいました。

▷前編はこちら

ディズニーランドも、映画も、釣りも、一緒に

ーー芦田選手はディズニーが好きと聞きました。ギャップがありますね(笑)。

芦田選手:川中と僕は大好きですね(笑)。


川中選手:ディズニーランドは、もうマップがなくてもバッチリです(笑)。武田は今まで1回も行ったことなくて、「ディズニーランドなんてありえないっすよ〜」って言うから、去年の夏に無理やり連れてったんですよ。


武田選手:最初はちょっとけなしていたんですけど、一度行ったら、雰囲気がすごく楽しくてハマっちゃいました(笑)。みんなと行った後に、もう1回行っちゃいましたもん。


東京ディズニーランドに行った際の写真(芦田選手提供)

芦田選手:この日は4人だったのですが、弟子がみんな仲良くて、宮田先生に釣りに連れてってもらったりもしました。ずっとつるんでるよね。川中とは、最近もよく夜に映画デートしてます(笑)。武田は草加のジムも担当してるので、毎日ってわけには行かないんですけど、休みとかになると、みんなで集まってよく遊びに出かけています。



海に遊びに行った際の写真(芦田選手提供)

異なる強みを持って、お互い高め合える環境

ーー本当に仲が良いんですね。では、そんな仲の良いみなさんに、お互いの選手としての魅力を語って欲しいと思います。まず芦田選手の魅力はどんなところでしょうか。



川中選手:芦田さんは1年先輩なのですが、中学で初めてレスリングをした時に、相手してくれたのが芦田さんだったんです。僕にとっては兄貴って感じですね。格闘家としては、常に一歩先を行く存在です。こないだもDEEPフェザー級チャンピオンのベルトを獲りましたし、ずっと近くで見てたので、僕も早くこうならないと、という憧れでもあり、目標です。


武田選手:芦田さんはボクシングのバックグラウンドがあるので打撃が強いストライカーであるところが魅力だと思います。BRAVE GYMの内弟子制度で同じくスタッフをしていて、DEEPという同じ舞台でも闘っているので、ライバルでもあると思っています。僕も負けてられないなという、刺激をくれる先輩です。

ーーいい関係であることが伺えます。次に川中選手の魅力について、芦田選手、武田選手からお願いします。


芦田選手:僕にない強みを持っています。僕もレスリングはしていましたが、レスラーとしての純度は二人に比べるとまだまだ低いので、格闘家としても、レスリングが強い方が技として派手ですよね。僕はあんまり派手な試合をしないので、川中が豪快な技で勝ったり、武田もそうですが、派手な試合をしているのを見て、いいなと思うところはあります。僕はプライドを見て身体のでかい選手に憧れていたところもあるので、川中は身体もでかくて、羨ましいですね。


武田選手:僕も川中さんも同じレスリングがバックボーンですが、川中さんはレスリングをうまくMMAに取り込んでいるなと思っています。レスリングをしているときは打撃がなかったので、まだ前に踏み込むという動作が体に染み込んでいないこともあって、総合格闘技での打撃に怖さを感じている部分もあるんです。川中さんは打撃からのタックルや、タックル入ろうとしてからの打撃など、すごく上手です。僕の場合はレスリングスタイルをベースにした投げが得意なのですが、レスリングスタイルをベースにしたタックルの入り方であれば、川中さんのスタイルが理想形です。これができるようになったら僕も技に展開が増えると思っていて、見習いたい点がたくさんあるので、うまく盗みたいなと思ってます。

ーーでは最後に、武田選手についてはいかがでしょうか。

芦田選手:さっきも言っていましたが、武田に関しては投げですね。フィジカルも強いですし、僕が武田みたいな投げができたら、もっと強くなれると思うんですよ。派手な試合な方が人気が出ると思いますが、毎回の試合で相手をボンボンぶん投げているので、いいなと思います。僕はどうしても打撃で倒さないと派手にならないのですが、やっぱり投げがあると、会場も湧きますよね。お客さんが飽きるくらい投げてる(笑)。彼にしかできない技術のある”投げ”があって、うちのジムでもこのレベルで投げれる人はいないので、羨ましく思います。試合は絶対したくないなって思いますね。組まれたら絶対投げられるので、走って逃げます(笑)。


川中選手:僕もレスリングから来ていますが、僕はタックル中心のフリースタイルで、武田は投げが中心のグレコローマンスタイルと、種目が違うんです。よく一緒に練習するのですが、僕はグレコローマンの技術を全く知らないので教えてもらうことがたくさんあります。また、武田のこれまでのレスリングでのタイトルの数々は、単純にすごいなと思っています。

より上を目指して、より面白い試合をする

ーーそれでは、今後の格闘家としての目標を教えてください。


芦田選手:昨年末にDEEPフェザー級チャンピオンのベルトを獲ったのですが、僕はDEEPのチャンピオンとして、もっと上のステージに立ちたいという思いがずっとあります。僕自身、日本の格闘技を見て、格闘技をやりたいなって思ったので、日本の格闘技をもっともっと盛り上げていきたいです。日本で一番デカイ団体ってなるとRIZINになるので、早くそこに出て、DEEPチャンピオンとして恥のない試合をしたいし、昔憧れた選手みたいな試合がしたいです。ここ数試合は、ベルトがどうしても欲しかったので、勝ちに徹した試合をしてしまったのですが、今後は僕の昔のスタイルに戻して、面白い試合を見せていきたいです。初めて追われる立場にもなるので、プロとしてもっともっと上を目指していきます。




川中選手:ベルトを獲らなくてはいけないのはもちろんですが、UFCを目指していきたいです。どの階級もやばいですけど、僕の階級は怪物だらけなので、そこで勝てるようなファイターになりたいです。また勝つだけではなく、芦田さんも言っていたようにインパクトのある試合をして、お客さんに「川中の試合は面白い」って言ってもらえるような試合をしたいですね。




武田選手:僕も川中さんと同じで、DEEPのベルトはもちろんで、UFCで闘いたいです。UFCはお客さんや雰囲気含めて魅力的な場所で、試合できたらどんなに気持ちいいんだろうって思ってきました。そこで自分がどこまでいけるか試したいです。現段階の実力では難しいですが、これからコツコツやっていけばチャンスはいつか来ると思うので、それまで努力を続けていこうと思います。

プロの総合格闘家として、厳しいトレーニングや過酷な試合の中で、お互い切磋琢磨し、プライベートでも仲の良い3選手。インタビューが大いに盛り上がり、前後編に分けてお届けしてきました。

それぞれが今後、日本の総合格闘技シーンを盛り上げ、そして世界で活躍していくことに期待したいと思います。

今回登場した武田光司選手は、4月28日(土)に後楽園ホールで開催するDEEP83 IMPACTにて、モンゴル出身のツォゴーフ・アマルサナー選手との1戦を控えています。GWの始まりはDEEPの試合を応援してスカッと幕開けはいかがでしょうか!ぜひ会場で声援を送ってください。

インタビュー:萩原拓也(Sportie編集部)
文・写真:五十嵐万智(Sportie編集部)

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