ブレイク寸前!イングランド代表の未来を創る5人のヤングプレーヤー

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ブレイク寸前!イングランド代表の未来を創る5人のヤングプレーヤー

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ジェイドン・サンチョは、史上初の2000年代生まれの代表選手

2016年12月に、ガレス・サウスゲート暫定監督が正式に代表の指揮を執るようになってから、イングランドは若手選手の抜擢が急増しました。ワールドカップ欧州予選を戦っていた2017年は、既にユーロ2016で代表に選ばれていたラシュフォードに加えて、チャロバー、ウォード=プラウズ、ルーク・ショー、ハリー・ウィンクス、ソランケ、アブラハム、ロフタス=チーク、アンガス・ガン、ルイス・クック。

ロシアでは、24歳のピックフォードがゴールマウスをまかされ、デル・アリ、ロフタス=チーク、ラシュフォード、アーノルドが起用されています。

2018-19シーズンになり、UEFAネーションズリーグが始まると、サウスゲート監督の原石発掘に拍車がかかりました。リヴァプールで定位置を奪取したCBジョー・ゴメス、レスターからは急成長株ジェームズ・マディソンと左サイドの高速SBベン・チルウェル、ランパード監督率いるダービー・カウンティのMFメイソン・マウント。ドルトムントのジェイドン・サンチョは、イングランド代表史上初の2000年代生まれの選手です。

ラシュフォード、ハリー・ウィンクス、ロフタス=チーク、アーノルドは代表に定着しつつあり、2019年に開催されるネーションズリーグ準決勝のオランダ戦は、ヤングプレーヤー主体のチームで戦うことになるかもしれません。

(メイン写真 photo by Oleg Bkhambri)


ジェイドン・サンチョ(右)(PHOTO by Werner100359)

直近のイングランド代表に選ばれたヤングプレーヤーのなかで、注目の5人を紹介しましょう。ドルトムントでレギュラーに定着しつつあるのは、18歳のFWジェイドン・サンチョです。昨季は12試合1ゴールに終わった背番号7は、開幕からしばらくは途中出場が続いておりましたが、5節のニュールンベルク戦で今季初ゴールをゲットし、7節のアウグスブルク戦からスタメンに定着。

8節からの2試合で3発と固め獲りを決め、ブンデスリーガにおける10月の月間MVPに選出されました。左右両サイドをプレーエリアとして、鋭いドリブルとパスワークでDFを翻弄。11月にウェンブリーで行われた代表のアメリカ戦では、憧れのルーニーとともにプレーしました。「夢が叶った。試合前にウェインと話し、『緊張している』といったら、失うものは何もないと返してくれた」と語ったアタッカーは、いずれはイングランド代表のエースとなるのではないかと期待されています。

急成長のマディソン、チルウェル、アーノルド!

プレミアリーグで最も注目されている若手の代表選手は、レスターで13試合4ゴールという数字を残しているジェームズ・マディソンです。トップ下のポジションから危険なパスを連発する21歳のプレーメイカーは、ヴァーディーの相棒だった岡崎慎司をベンチに送り込み、マン・シティに移籍したマフレズの不在を忘れさせる活躍を披露しています。同僚のベン・チルウェルは、今季プレミアリーグでスプリント本数No.1。縦への突破力はバンジャマン・メンディやロバートソンに引けを取らず、直線的なレスターのアタックにバリエーションをもたらしています。


アーノルド(前列左から3人め)昨シーズンのチャンピオンズリーグでブレイク(PHOTO by Дмитрий Садовников)

若いSBといえば、リヴァプールのトレント・アレクサンダー=アーノルドを忘れてはいけません。2016-17シーズンに18歳でプレミアリーグデビューを果たした逸材は、昨季の後半戦からリヴァプールの右サイドでレギュラーに定着。

ファイナルに進出したチャンピオンズリーグでも10試合に出場し、負傷が癒えたナサニエル・クラインが復帰した後もクロップ監督の信頼を勝ち取っています。豊富な運動量とスピードに加えて、正確なプレースキックも魅力のひとつ。13節のワトフォード戦ではゴール右隅に美しいFKを決め、3-0の勝利に貢献しています。

チェルシーユース出身の若手に注目!

10月にイングランド代表初選出となったメイソン・マウントも、ジェイドン・サンチョと同様に10代デビューです。国内最強を誇るチェルシーユース出身で、2017-18シーズンは、フィテッセにレンタルされてエールディヴィジ29試合8ゴールと素質が開花。

新シーズンは、チャンピオンシップのダービー・カウンティでプレーしており、11月終了時点で公式戦21試合5ゴール2アシストという記録を残しています。

得点力とチャンスメイクの能力を兼ね揃えたMFについて、「コヴァチッチとのレンタル契約が終わったら、チェルシーに呼び戻すべき」と主張するメディアもあり、次のシーズンはスタンフォード・ブリッジでアグレッシブなプレーを見られるかもしれません。


スピードに乗ると止められないカラム・ハドソン・オドイ(PHOTO by James Boyes)

チェルシーユース出身の選手では、これからブレイクするであろう快足ウインガーにも注目です。2000年生まれのカラム・ハドソン・オドイは、ヨーロッパリーグのPAOKサロニカ戦で1ゴール1アシストと勝利に貢献。2017-18シーズンにプレミアリーグで2試合に出場した18歳は、サッリ監督の新チームでは未だ出番なしですが、アザールやウィリアンを温存したい試合でチャンスがまわってくるのではないでしょうか。

マンチェスター・ユナイテッドのマーカス・ラシュフォードが衝撃のデビューを果たして以来、イングランド人の若いタレントが次々とブレイクしているプレミアリーグ。

スピード溢れる彼らのプレーを追いかけるのも、楽しみのひとつです。