プレミアリーグ全20クラブ・選手の平均年俸ランキング
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TOP写真 photo by Ronnie Macdonald
8億円超えのマンチェスター勢がワンツー!
リヴァプールが順位テーブルのトップに立っているプレミアリーグ2018-19シーズンですが、選手たちの平均年棒はマンチェスター勢のワンツーです。
2018年11月に「Sportingintelligence」が発表したランキングによると、サラリーの水準が最も高いのはマンチェスター・ユナイテッド。アレクシス・サンチェスに1820万ポンド(約26億2000万円/「Spotrac」調べ・以下同)、ポール・ポグバに1508万ポンド(約21億7000万円)を支払っているクラブは、ひとりあたり653万ポンド(約9億4000万円)をのコストがかかっています。
2位は、マンチェスター・シティで599万ポンド(約8億6000万円)。ペップ・グアルディオラ監督の就任2年めに、ヤヤ・トゥレをはじめベテラン選手を放出したため、マンチェスター・ユナイテッドと比べると低い水準に収まっています。クラブの最高給取りは、1458万ポンド(約21億円)のケヴィン・デブライネ。昨季プレミアリーグアシスト王は、リーグ全体では4位にランクインしています。
出来が悪いと、移籍金と週給の話をされてしまうのが高給取りの宿命(PHOTO by Антон Зайцев)
3位がチェルシーで502万ポンド(約7億2000万円)、4位はリヴァプールで486万ポンド(約7億円)、5位のアーセナルは485万ポンドでリヴァプールとほぼ同額です。エースのエデン・アザールが1040万ポンド(約15億円)で8位に入っているブルーズは、ケーヒル、アスピリクエタ、ペドロなどベテランが多いのが高額になる理由のひとつ。
リヴァプールのモハメド・サラーはアザールと同額で、こちらはアーノルドやジョー・ゴメス、ロバートソンら若手とマイナークラブ出身者が多く、獲得時に安いサラリーが設定されたためにチェルシーより低い水準になっています。アーセナルには、アレクシス・サンチェスと変わらない額をもらっているメスト・エジルがおり、給与水準が高いことがラムジーとの契約延長ができなかった理由ともいわれています。
ビッグクラブ出身者が多いと平均年俸は高騰
6位のトッテナムは351万ポンド(約5億円)。上位に水を開けられているなかで、直近3シーズンを3位、2位、3位という好成績を記録しているのは、ポチェッティーノ戦術がチームに浸透している証拠でしょう。
中堅クラブのトップはエヴァートンで325万ポンド(約4億7000万円)、ウェストハムが318万ポンド(約4億6000万ポンド)。エヴァートンは、元アーセナルのウォルコット、マンチェスター・ユナイテッドから来たシュナイデルラン、バルサから獲ったディーニュ&ミナとビッグクラブ出身者が多いのがポイント。ウェストハムも、アルナウトヴィッチ、チチャリート、ウィルシャー、オグボンナがイングランドやイタリアの名門でプレイした経験があります。
ウェストハム入団時に年俸11億円と伝えられたチチャリート(PHOTO by Presidencia de la Republica Mexicana)
9位は275万ポンド(約4億円)のクリスタル・パレス、10位のレスターは271万ポンド(約3億9000万円)、11位サウサンプトンは266万ポンド(約3億8000万円)。中小クラブの平均年俸は、経営規模と補強戦略によって変わります。ベンテケ、ザハ、サコ、タウンゼントなどビッグクラブで振るわなかった選手を狙って獲るクリスタル・パレスは年棒が高め。チャンピオンシップやリーグ1の見どころある選手や、海外の安価な選手が中心のバーンリー、カーディフ、ハダースフィールドなどは平均の金額が大きく下がります。
最下位のクラブは唯一の100万ポンド以下!
12位以下を見てみましょう。ボーンマスは199万ポンド(約2億9000万円)、多国籍軍ワトフォードは13位で177万ポンド(約2億5000万円)、ポルトガルコネクションのウルヴスは14位に留まっており、175万ポンド(約2億5000万円)です。ミトロヴィッチ、セリ、アンギッサなど有力選手を次々と獲ったフラムが172万ポンド、ブライトンは169万ポンド(約2億4000万円)。
以前は、プレミアリーグの上位に食い込んでいたニューカッスルは165万ポンドしかかけておらず、ベニテス監督に同情が集まるのもよくわかります。18位のバーンリーは、ボーンマスと同様にイングランド人比率が高いクラブですが、チャンピオンシップでプレイしていた選手が多く、平均年俸は160万ポンド(約2億3000万円)に抑えられています。
下位に低迷するニューカッスル。サポーターの怒りはベニテス監督よりも戦力に投資しないオーナーへ(PHOTO by Дмитрий Журавель)
13位から18位までは20万ポンドのギャップしかなく、平均的な中小クラブにおける普通の選手の年俸相場は2億5000万円程度と見てよさそうですが、19位と20位の格差には驚かされます。ハダースフィールドは124万ポンド(約1億8000万円)、カーディフは96万ポンド(約1億4000万円)!プレミアリーグ復帰初年度のカーディフは、チャンピオンシップから4人を補強しただけで戦っており、高額のテレビ放映権料をもらって降格してしまおうと目論んでいるようにもみえます。
マンチェスター・ユナイテッドの1/6以下のサラリーでがんばる選手たちは、クラブを残留に導くことができるでしょうか。17位と4ポイント差は、充分ひっくり返せるギャップですが、どうなっていくのか注目です。