ルートインBCリーグ開幕情報
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ルートインBCリーグもまたコロナ禍で開幕が大きく遅れ6月20日に開幕しました。今シーズンは開幕が遅れたことで変更点などもあり、変則的なシーズンになります。今回は、この変更点と開幕後約2か月経過した西地区のリーグ戦を紹介します。
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ローカル色の濃い七尾球場(石川県)でも試合開催ルートインBCリーグ
変則的な体制でのリーグ戦
今シーズンから新球団の神奈川フューチャードリームスが参入し、12球団体制になりました。また、福井球団は福井ワイルドラプターズとして再スタートを切りました。
ただ、コロナ禍で通常とは異なる体制でリーグ戦が行われています。まず、今シーズンは前後期制を採用せず通期制となっています。地区割も東西6球団ずつとなるところに中地区を加え各地区4球団ずつの3地区6グループ制に変更されました。地区及びグループは下記のようになっています。
■東地区
グループA:茨城アストロプラネッツ ・ 栃木ゴールデンブレーブス
グループB:埼玉武蔵ヒートベアーズ ・ 神奈川フューチャードリームス
■中地区
グループC:福島レッドホープス ・ 新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ
グループD:群馬ダイヤモンドペガサス ・ 信濃グランセローズ
■西地区
グループE:富山GRNサンダーバーズ ・ 石川ミリオンスターズ
グループF:福井ワイルドラプターズ ・ オセアン滋賀ブラックス
試合数はホーム30試合、ビジター30試合の計60試合ですが、同一グループで40試合、同地区の異なるグループの2チームと計10試合ずつ行い地区優勝を争います(グループ内の勝率の高いチームが地区CSに進出)。コロナ禍で感染予防の観点から選手らの移動を極力少なくするという目的があります。さらに今シーズンは、独立リーグ日本一を決めるグランドチャンピオンシップは開催が見送られています。
時間制限も導入
ナッシュ選手(富山GRNサンダーバーズ)
今シーズンの変更点はもう一つあります。
変更点は、延長戦は行わず、中止になった試合はダブルヘッダーで開催される場合もありますが、その際は2試合とも7イニング制で開催されます。変更点の最も大きな特徴は、ダブルヘッダーか否かにかかわらず全ての試合で時間制限が導入されているところです。
9イニング制の試合では、7回以降2時間45分を超えて新しいイニングに入らず、7イニング制の場合は5回以降2時間15分を超えて新しいイニングに入らないというものです。但し、8月の試合は熱中症対策として給水タイムを設ける場合もあり、その場合の制限時間は9イニング制の時は2時間55分、7イニング制の時は2時間20分となっています。
観戦時には熱中症にも注意
開幕当初は無観客での開催でしたが、現在は全球団とも観客を迎えて試合開催できるようになりました(富山GRNサンダーバーズは開幕当初から有観客で、神奈川フューチャードリームスは一部の試合のみ有観客での開催)。コロナの感染状況により変更される可能性もあり、球場へ赴く際にはリーグもしくは各球団の公式HPをチェックする必要があります。
また、他のリーグと同様にマスク着用、検温や手の消毒なども必要になります。しかしながらこの夏は例年以上の暑さが続いています。熱中症を防ぐためにも水分補給とともにソーシャルディスタンスが確保できる場合は適時マスクをはずすことも必要かもしれません。今シーズンは鳴り物や大声での声援ができませんが、楽しく試合を観戦したいですね。
順位争いの動き
本塁打を放った楠八重選手(石川ミリオンスターズ)
現在、西地区のEグループでは、富山GRNサンダーバーズが9ゲーム差で石川ミリオンスターズを引き離し、7割近い勝率を維持しています。Fグループも福井ワイルドラプターズが、オセアン滋賀ブラックスを10ゲーム差で引き離し7 割台の勝率になっています。
中地区のCグループでは、首位の新潟アルビレックス・ベースボール・クラブと2位の福島レッドホープスは僅差になっています。Dグループは、信濃グランセローズが群馬ダイヤモンドペガサスを11ゲーム差で離し勝率8割台とし、リーグで最も高い勝率になっています。
東地区では、Aグループは栃木ゴールデンブレーブスが茨城アストロプラネッツを16.5ゲームで引き離しています。Bグループは神奈川フューチャードリームスが埼玉武蔵ヒートベアーズを3.5ゲーム差の僅差となっています。
ルートインBCリーグ、西地区の注目選手
ジョアン・タバーレス投手(オセアン滋賀ブラックス)
ここでは西地区から注目の選手を3人紹介します。
■テルビン・ナッシュ選手(富山GRNサンダーバーズ) 内野手
アメリカ合衆国出身で、アストロズやホワイトソックス傘下のマイナーリーグでプレー、今季新入団選手です。富山GRNサンダーバーズの中では現在、最も当たっている選手です。長打力もあり本塁打10本、打点28はリーグトップです。打率は3割5分9厘です。今季は全体的に打高投低といった傾向もあり打率上位5傑には入っていませんがハイアベレージを維持しています。
■楠八重将哉選手(石川ミリオンスターズ) 外野手
社会人野球の九州三菱自動車を経て、今季入団した23歳です。難読姓の楠八重は「くすばえ」と読みます。8月8日の福井ワイルドラプターズ戦では先頭打者ホームランを、翌9日の富山GRNサンダーバーズ戦では三塁打(1打席目)、二塁打(3打席目)、ホームラン(5打席目)を放ち、惜しくもサイクル安打は逃しましたが、先頭打者としてインパクトのある存在として活躍しています。打率も3割1分とまずまずです。同チームは足の速い選手も多く、楠八重選手も足を絡めた攻撃ができればなお面白くなります。
■ジョアン・タバーレス選手(オセアン滋賀ブラックス) 投手
ドミニカ共和国出身の25歳です。同国のカープアカデミーから広島東洋カープの育成選手を経て入団した2年目の選手です。元々はクローザーとして終盤に登板する機会が多いものの、今季は8試合中2試合で先発しています。8月10日の富山GRNサンダーバーズ戦では完投し、チームとしても今季初完投勝利となりました。今季は既に4敗し防御率4.78と今一つですが、この試合は8安打を許すも打たせて取る投球術で126球を投げて1失点と好投しました。8月15日の福井ワイルドラプターズ戦でも先発し、7イニングを奮闘するも味方打線の援護がなく負けを喫しました。変化球はいいものを持っており、先発に向いているのかもしれません。
※記録、成績は8月16日現在