高校野球出場校の横顔 近畿編
WATCH高校野球出場校の横顔 近畿編
8月5日、阪神甲子園球場で第100回全国高校野球選手権が開幕しました。選手宣誓は、近江の中尾雄斗主将(3年)が行いました。今回は、近畿地区の代表校を紹介します。
滋賀県 近江高等学校
2年ぶり13回目
今春のセンバツに続く春夏連続出場です。滋賀県勢は、第83回大会の近江高等学校の準優勝が最高、過去にまだ甲子園優勝校を出したことがありません。それだけに、今回出場の近江は、第83回大会出場当時を上回る優勝を果たし滋賀へ優勝旗を持ち帰ることができるのでしょうか。
今チームには、エースの金城登耶(3年)をはじめセンバツで甲子園を経験した選手がチームに残ります。1勝ずつ確実に勝ち進んでもらいたいところです。
京都 龍谷大附属平安高等学校
4年ぶり34回目
夏だけでも34回、甲子園に出場する常連校で且つ伝統校です。現在、甲子園では春夏あわせて99勝しており、今夏、通算100勝がかかっています。
投手では、2枚看板の小寺智也(3年)と島田直哉(3年)が健在ですが、京都大会では、小寺が投げ抜きました。昨年夏は決勝で京都成章に惜敗し甲子園出場はならなかっただけに、今年春の大会から小寺がメインで投げてきました。甲子園ではどのような投手起用になるのかは注目したいところです。
打線も健在で、センバツにも出場した乙訓に準々決勝で11‐0(5回コールド)と大勝しました。決勝でも立命館宇治に11‐0で下すなど、京都では、最も打線が当たっているチームです。近畿地区では、大阪桐蔭や智辯和歌山に次ぐ実力のあるチームです。甲子園でも投打さえかみ合えばベスト4入りは可能でしょう。
龍谷大附属平安 原田英彦監督
北大阪 大阪桐蔭高等学校
2年連続10回目
大阪桐蔭は、春夏連覇を目指す全国でもトップクラスのチームといっていいでしょう。北大阪大会の決勝でも打線が大爆発し、23‐2と甲子園初出場に大手を賭けた大阪学院大高に圧勝しました。大阪桐蔭の打線はとにかく手が付けられない印象がありますし、実際にそれだけ強力な打線です。しかし、準決勝の履正社戦では6‐4と競り勝ちました。対戦チームに合わせて確実に勝利を手にする堅実さが勝利の秘訣なのかもしれません。
北大阪大会は、4回戦以降は抽選でその都度対戦相手が決まります。そのため、当たる可能性のあるチームもきっちりと控え部員がデータを集めていました。こういった積み重ねもあるのでしょう。
大阪桐蔭では根尾昴(3年)が二刀流で注目されていますが、エースナンバーを付けた柿木蓮(3年)も素晴らしい投手です。甲子園での活躍が期待されます。
南大阪 近畿大学付属高等学校
10年ぶり5回目
10年ぶりの出場となりますが、今大会は順調に勝ち上がってきました。投打がかみ合っており、チームとしてのバランスも良いといっていいでしょう。エースの大石晨慈(3年)が、エースとしてチームを支えたのも大きいです。北大阪の大阪桐蔭とはチームのイメージが異なりますが、ひとつずつ試合をものに資、勝ち上がっていけるでしょう。近大附属らしい試合を期待したいところです。
奈良 奈良大附属高等学校
初出場
夏は初出場です。奈良は、天理と智辯学園の2強ですが、奈良大会決勝では、天理と対戦し10‐9と接戦の末に勝利し、甲子園への切符を手にしました。これまでは上位まで進出するも、あと一歩及ばなかっただけに、夏は悲願の甲子園出場だといえます。
和歌山 智辯学園和歌山高等学校
2年連続23回目
今夏の近畿地区では、龍谷大附属平安に次ぐ出場回数を誇り、古豪といっても差し支えないチームです。また、和歌山では最も力のあるチームが智辯和歌山だといってもいいでしょう。
また、智辯和歌山は、今春のセンバツ決勝で、大阪桐蔭と対戦するも勝てませんでした。昨年秋の近畿大会決勝でも大阪桐蔭と対戦するも敗れています。この時の大阪桐蔭の投手は根尾昴選手です。この夏は、大阪桐蔭を倒して全国優勝を果たすために甲子園へやってきたといってもいいでしょう。
校歌斉唱をする智辯和歌山の選手たち
智辯和歌山のチームも大阪桐蔭に似ているところはあります。それば打線に火がつきだすと怖い点です。そして、投手ではエースの平田龍輝(3年)が非常に頼もしい存在、甲子園でどれだけの力を発揮できるかがキーとなります。近畿8校中、トップクラスは智辯和歌山と大阪桐蔭の2校です。果たして智辯和歌山と大阪桐蔭の直接対決はあるのか、そして軍配はどちらに上がるのか、今後に注目です。
東兵庫 報徳学園高等学校
8年ぶり15回目
市立尼崎との決勝を制しての8年ぶりの甲子園です。金村義明(近鉄バファローズなど)を輩出した兵庫の名門です。今春のセンバツでは兵庫からの出場はありませんでした。それだけに、夏は兵庫勢に健闘を期待したいところです。
西兵庫 明石市立明石商業高等学校
初出場
春は、甲子園出場経験がありますが、夏は初出場です。西兵庫大会はベスト8全てが公立校でした。兵庫は近年、公立校のレベルもアップしており、社、西脇工、三木、加古川北といった高校も甲子園に出場を果たしましたが、今夏の明石商もそのうちの一つ、公立校の実力が上がった証拠です。