独立リーグ 2025年総括編

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独立リーグ 2025年総括編

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今季も各独立リーグでは熱戦が繰り広げられ、優勝チームが決まりました。また、9月25日から28日まで栃木県小山運動公園野球場及び真岡ハイトラ運動公園野球場で日本独立リーググランドチャンピオンシップ2025が開催され、独立リーグ日本一が決まりました。10月にはみやざきフェニックスリーグへ独立リーグ選抜チームの参加あります。そして10月23日にはNPBドラフトが開催され、独立リーグの選手の指名が期待されます。今回は今季の独立リーグを振り返ります。

九州アジアリーグ

>>九州アジアリーグ

今季は北九州下関フェニックス、火の国サラマンダース、大分B-リングス、宮崎サンシャインズに準加盟の佐賀アジアドリームスでリーグ戦が行われました。

勝率7割9分の火の国サラマンダースが2位の大分B-リングスを13.5ゲーム差で2年ぶり4回目の優勝をし、圧倒的な強さを見せ王者奪還を果たしました。3位には北九州下関フェニックス、4位は宮崎サンシャインズとなっています。火の国サラマンダースは日本独立リーググランドチャンピオンシップに出場します。

個人タイトルは火の国サラマンダースの荒西祐大投手が最優秀防御率(1.37)と最多勝利(20勝)、最多奪三振は大分B-リングスの後藤源英投手で104。首位打者は北九州下関フェニックスの平間隼人選手の4割5厘、盗塁王が同じく北九州下関フェニックスの中田航大選手で61となっています。

今季で発足5年目を迎えた九州アジアリーグ、リーグ全体のレベルも高くチーム間の格差も縮まってきているように思われます。また、佐賀アジアドリームスのような球団もあり、魅力的なリーグといっていいでしょう。

四国アイランドリーグplus

>>四国アイランドリーグplus

今季で21年目を迎える日本で最初の独立リーグです。前後期制で行われ、前期は徳島インディゴソックスが優勝。後期は徳島インディゴソックスと愛媛マンダリンパイレーツが熾烈な首位争いの末に愛媛マンダリンパイレーツが制しました。そして徳島インディゴソックスと愛媛マンダリンパイレーツによるチャンピオンシップが行われ、愛媛マンダリンパイレーツが2連勝で総合優勝を果たしました。高知ファイティングドックスは今季も首位争いに加わるものの及びませんでした。香川オリーブガイナーズは2023年前期以降低迷が続き今季も前後期とも最下位。筆者はかつての黄金期を知っているだけに立て直しを期待したいところです。

日本独立リーググランドチャンピオンシップに出場した愛媛マンダリンパイレーツは、10年ぶり2度目の独立リーグ日本一の座に輝きました。

個人タイトルは徳島インディゴソックスの斎藤佳紳投手が最優秀防御率(1.88)と最多勝利投手(10勝)、最多奪三振は愛媛マンダリンパイレーツの山田空暉投手の126。首位打者は徳島インディゴソックスの笹浪竜選手の3割7分6厘、盗塁王は愛媛マンダリンパイレーツの上野雄大選手の54となっています。

今年もレベルの高い争いが行われ、四国アイランドリーグplusからは複数の選手がNPBドラフト会議にて指名される可能性があります。今後も目が離せません。

さわかみ関西独立リーグ

>>さわかみ関西独立リーグ

日本独立リーグ野球機構に今季から加盟したさわかみ関西独立リーグ。
和歌山ウェイブス、堺シュライクス、大阪ゼロロクブルズ、兵庫ブレイバーズ、姫路イーグレッターズの5球団でリーグ戦を行いました。

堺シュライクスと兵庫ブレイバーズによる首位争いが行われるも堺シュライクスが昨季に続きリーグ戦を制しました。2位に兵庫ブレイバーズ、姫路イーグレッターズが健闘し3位、4位が和歌山ウェイブス、最下位が大阪ゼロロクブルズとなっています。

堺シュライクスの久保拓眞投手が防御率2位の1.53で奪三振140は断トツの首位と投手部門では大活躍し優勝に貢献しています(最優秀防御率は千葉ロッテなどでプレーした兵庫ブレイバーズの久保康友投手の1.09)。

また、野手では堺シュライクスの徳永光希選手が首位打者(3割6分2厘)を獲得していますが、ライアン選手が本塁打王(8本)と打点王(68)を、山崎照英選手が盗塁王(51)を獲得するなど兵庫ブレイバーズの選手らも奮闘しています。

堺シュライクスが日本独立リーググランドチャンピオンシップに出場します。

日本海リーグ

>>日本海リーグ

今季は石川ミリオンスターズ、富山GRNサンダーバーズに準加盟の滋賀ハイジャンプスの3球団で行われました。前期は富山GRNサンダーバーズが13勝6敗1分けで制しています。石川ミリオンスターズは10勝9敗1分け、滋賀ハイジャンプスは1勝9敗に終わっています。後期は富山GRNサンダーバーズと石川ミリオンスターズによる首位攻防戦が繰り広げられましたが12勝8敗で富山GRNサンダーバーズに軍配が上がり、総合優勝を果たしました(後期の滋賀ハイジャンプスは3勝7敗)。富山GRNサンダーバーズは日本独立リーググランドチャンピオンシップに出場します。

日本海リーグのMVPは富山GRNサンダーバーズの三好辰弥選手が受賞。投手部門では最多勝利が北浦遼那投手(石川ミリオンスターズ)の6勝、最優秀防御率は小笠原天汰投手の(富山GRNサンダーバーズ)3.04、最多奪三振は黒野颯太投手(石川ミリオンスターズ)の74、最多セーブは村井拓海投手(石川ミリオンスターズ)の10となっています。野手部門は、首位打者は三好選手の3割7分9厘、最多本塁打が三好選手、大誠選手(石川ミリオンスターズ)、大坪梓恩選手(石川ミリオンスターズ)による8本、最多盗塁が間野勇翔選手(石川ミリオンスターズ)の30などとなっています。

10月1日、準加盟の滋賀ハイジャンプスの来季の本加盟が決まりました。日本海リーグはわずか3球団のリーグですが、他のリーグと比較しても高いレベルにあるといっていいでしょう。

ルートインBCリーグ

>>ルートインBCリーグ

今季はBC‐West(神奈川フューチャードリームス、信濃グランセローズ、埼玉武蔵ヒートベアーズ、山梨ファイアーウインズ)とBC‐East(群馬ダイヤモンドペガサス、栃木ゴールデンブレーブス、茨城アストロプラネッツ、福島レッドホープス)の2地区計8球団で行われました。山梨ファイアーウインズは今季から本加盟の新球団です。

西地区は神奈川フューチャードリームスが制し信濃グランセローズ、埼玉武蔵ヒートベアーズと僅差で続き最下位が山梨ファイアーウインズ、東地区は群馬ダイヤモンドペガサスが制して栃木ゴールデンブレーブス、茨城アストロプラネッツ、福島レッドホープスの順になっています、チャンピオンシップは、群馬ダイヤモンドペガサスが総合優勝、日本独立リーググランドチャンピオンシップに進出を果たしました。栃木ゴールデンブレーブスは開催地枠で日本独立リーググランドチャンピオンシップに出場しています。

上記の他に準加盟として千葉スカイセラーズが加盟していますが、来季からは本加盟が決まっています。
>>千葉スカイセイラーズ ルートインBCリーグ本加盟決定のお知らせ

北海道フロンティアリーグ

>>北海道フロンティアリーグ

今季は美唄ブラックダイヤモンズ、石狩レッドフェニックス、士別サムライプレイズに加えて新球団の別海パイロットスピリッツの計4球団でのリーグ戦になりました。別海パイロットスピリッツのホームタウン別海町は道東の釧路湾に面した町です。

リーグ戦は各チームとも54試合ずつ行い、石狩レッドフェニックスが34勝19敗1分けで優勝。次いで2位が分倍ブラックダイヤモンズ、そして3位が士別サムライプレイズ、最下位が別海パイロットスピリッツの順になっています。石狩レッドフェニックスは日本独立リーググランドチャンピオンシップに出場します。

個人成績は下記の通りになっています。
>>北海道フロンティアリーグ スタッツ

北海道ベースボールリーグ

>>北海道ベースボールリーグ

2020年に北海道で初のリーグとして発足しましたが、今季は富良野ブルーリッジと旭川ビースターズの2球団でリーグ戦を行いました。この2球団で38試合を行い旭川ビースターズの21勝17敗2分けでリーグを制しています。選手の個人成績は下記の通りとなっています。
>>北海道ベースボールリーグ スタッツ

また、表彰選手及びMVP、個人タイトルは下記の通りです。
>>北海道ベースボールリーグ 2025シーズン 個人成績表彰
>>北海道ベースボールリーグ 2025シーズン MVP・ベストナイン

なお、同リーグは日本独立リーグ野球機構に加盟していないため、日本独立リーググランドチャンピオンシップとみやざきフェニックスリーグへの参加はありません。