【連載】フリーライター遠藤由次郎が行く ブラジルW杯現地観戦チャレンジ W杯を味わい尽くす! 魅惑のブラジル料理
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肉だけじゃない ブラジリアンフードの粋な楽しみ方
ブラジルW杯の観戦期間中は、ぜひ現地の食べ物にたくさん挑戦したいと思っている。東京・四谷にあるブラジルの音楽と料理が一度に楽しめる「サッシペレレ」。今回は、1972年から続くこの老舗レストランのオーナーである小野里笑さんに、現地で味わえそうなブラジル料理について聞いてみた。
ブラジルは何と言っても“肉”。その中でも一番人気の牛肉は、日本よりも細かい分類がされています。ブラジル人に「何肉が好き?」と聞くと、多くの場合“部位”で応えてくるほど。シュハスコなどの肉料理が有名です。
とはいえ、毎日肉料理では日本人である僕の胃袋は持ちそうも無い。肉以外にも“ブラジルらしい”料理はあるのだろうか。
ヤシの新芽であるパルミットは、タケノコみたいな食感で日本でも有名ですよね。タカカというスープもありますが、モノによって美味しさに差があるので、一度と言わず何度も食べてみるといいかもしれません。ムケッカという魚のココナッツミルク煮もおいしいですよ。
あと現地に行くなら、ぜひフェイジョアーダという豆の煮込み料理を食べてください。ブラジルではこの料理を(仕事が半日で終わる)水曜と土曜に食べる習慣があります。水曜と土曜にだけフェイジョアーダを食べる。それ以外の日は、フェイジョン・シンプレスという基本的な豆煮込みにとどめておく。そんな食べ方も粋かもしれません。
現地の食べ方に倣う。それは、現地の文化に触れるうえでとても大切なことだ。幸い、ワールドカップを見るために当地を訪れる僕には、3週間というまとまった時間がある。じっくりとフェイジョアーダを楽しむことにしよう。
水のようにビールを飲み 音楽とともにピンガをあおる
日本が勝利したあかつきには、ぜひとも美酒を味わいたい。でも“日本酒を水で薄める”みたいな恥ずかしい飲み方はなるべく避けたいところ。ブラジルではどんなお酒の飲み方をするのだろうか。
皆、まずはビールをガンガン飲みます。その後で、ピンガというサトウキビの蒸留酒を飲むのが一般的。中でもピンガにライムと砂糖を入れたカイピリーニャというカクテルが有名です。人によっては、カイピロスカを好む人もいます。カイピリーニャのウォッカ版で、少し玄人好みです。
現地のバール(barのポルトガル語読み)ではあえてカイピリーニャではなくカイピロスカを注文して、ブラジル人との距離を一気に縮めることにしよう。お酒に酔いすぎて、危険な目にあわないように気をつけないといけないけれど。
バールに行けば、気軽につまめる軽食が並んでいます。そこでパステウというパイの包み揚げやコシンヤというコロッケが食べられるので、お酒と一緒に楽しんでみてはどうでしょうか。フライドポテトも人気ですが、マンジョッカというキャッサバ(タピオカの元となるイモ)を使った素揚げ料理もお酒に合いますよ。
砂糖たっぷりで飲むコーヒーと 格安で飲めるアサイージュース
ブラジルと言えばコーヒーも有名。やはり現地の人たちもたくさん飲むのだろうか。
「ミルクを卒業したらコーヒーを飲む」と言われるほど、幼い子どもからお年寄りまでコーヒーを飲みます。大量の砂糖とともに飲む人が多いです。あまりクドくないサトウキビの砂糖ですが、ティースプーン3杯とか平気で入れます。そして軽くかき混ぜただけで飲むので、どの人のコーヒーカップにも底には砂糖が残ってますよ。
基本的にコーヒーはブラック派の僕だけれど、ブラジルでは砂糖をたっぷり入れることにしよう。カップの底に砂糖を残して置けば、現地の日系人と間違われるかも!?
コーヒーが苦手な人には、健康に良いことで有名なアサイージュースもオススメです。アサイーはアマゾンのフルーツなので、日本よりもかなり安く飲めますよ。
紹介してもらったこれらのブラジル料理と飲み物は、日本にいながら味わうことも出来る。現地の料理をほおばりながら熱い戦いに想いを馳せるのも、4年に一度のぜいたくな楽しみ方だろう。
INFORMATION
サッシペレレ
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ボサノヴァ歌手・小野リサの父が1972年12月にオープンした、ブラジル料理と生演奏でのブラジル音楽が楽しめるお店。ライブは週4、5回のペースで開催中。
- 場所
- 東京都新宿区本塩町9番地 光丘四谷ビルB1階
- 営業時間
- ランチ 11:30〜14:00(月〜木)
ディナー 17:00〜24:00(月〜金 ※金のみ18:00オープン) - URL
- http://www.saciperere.co.jp/