吉田沙保里は206連勝!上には上がいるスポーツ連勝記録

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吉田沙保里は206連勝!上には上がいるスポーツ連勝記録

スポーティ

スポーツの醍醐味の一つには、“番狂わせ”と呼ばれるものがあり、どんな選手でも勝ち続けることは至難の技です。しかし、これまでスポーツ界では様々な連勝記録が生まれおり、中には信じられないような記録も存在します。そこで今回は、スポーツ界に存在する連勝記録の中から特に際立っているものを紹介したいと思います。

レスリングの女王の記録は怒涛の“206連勝”

日本を代表する連勝記録の持ち主といえば、レスリングの女王、吉田沙保里選手です。
悲願であったオリンピック4連覇は、彼女に憧れてやまないというヘレン・マルーリス選手(アメリカ)に阻まれ、無念の銀メダルに終わりました。対戦相手のコーチを務めた山本聖子選手は吉田選手が個人戦で最後(15年前!)に敗れた相手でもあり、相当研究されていたと推察できます。

3人兄弟の末っ子で、上の兄2人、そして父親にもレスリング経験があります。

そんな吉田選手の持つ無敗記録は、五輪・世界選手権16連覇を含む個人戦“206連勝”。個人戦ではまさに負け無しの独壇場でした。また、『レスリングの世界タイトルの最多優勝回数』(男女合わせて16回)、『レスリング世界選手権の最多優勝回数』(女子フリースタイル13回)、『女子レスリング国際試合(団体戦含む)における最長の連勝』(119試合)など、5種類の項目でギネス世界記録に認定されています。

ちなみに、リオオリンピック閉幕後に現役の続行を発表。女子日本代表コーチにも就任しています。

スポーツ全般の連勝世界記録は“スカッシュ”!

吉田選手の連勝記録ももちろんものすごい記録なのですが、世界、そして他のスポーツまで見ると上には上がいることを思い知らされます。1963年、パキスタンで生を受けたジャハーンギール・カーン選手は、スカッシュの無敗記録保持者です。

インドアスポーツであるスカッシュは、野球や空手と同じくリオオリンピックの新競技としては採用を見送られたものの、エンターテインメント性の高いスポーツとして飛躍的に競技人口が増加しているスポーツの一つです。このスポーツでジャハーンギール選手が打ち立てた記録は、驚異の“555連勝”。1981年〜86年の6年間での記録になります。

この記録は『スポーツ界で最も長い連勝記録』としてギネス世界記録で認定され、母国パキスタンでは国民的英雄として称えられています。彼の持つ”555連勝”の中には、ワールドオープンやブリティッシュオープンなどの権威のある国際大会も含まれており、まだまだマイナーな競技といえど、改めて凄まじい記録です。引退後のジャハーンギール選手は、世界スカッシュ連盟名誉会長を務めており、スカッシュをメジャースポーツへと押し上げるべく尽力しています。

実はこの記録に対して、昨年「本当はもっと少なかったのではないか?」という反論が出ています。その根拠に、当時の新聞に記録が大々的に載っていないことや、昔は今ほど記録が正確ではないことを挙げています。これに対してジャハーンギール選手は反論。エキシビジョン等を含めればさらに連勝数は多かったと述べています。真相は定かではないものの、どちらにしても500連勝近くあげることは並大抵のことではありません。

あと一歩のところで引退した車いすテニス選手

数年前まで、ジャハーンギール選手の記録を破るのではないかと期待されていた選手がいました。その選手は、オランダのエステル・フェルヘール選手です。彼女が2013年までに積み重ねた連勝記録は“470連勝”。その競技とは、車いすテニスです。

1981年、オランダで生を受けた彼女は、8才の時に受けた手術がもとで下半身不随となり、リハビリの一環として車いすテニスと出会います。12才で車いすテニスを始めた彼女は、1996年に国際トーナメントデビューを果たして以降、目覚ましい快進撃をスタート。女子シングルスで出場した3度のパラリンピック(シドニー、アテネ、北京)で金メダルに輝き、2007年には女子史上初となる“グランドスラム”を達成しました。

写真中央がエステル・フェルヘール選手

女子車いすテニス界で圧倒的な強さを誇ったフェルヘール選手でしたが、2013年に記録を保持したまま引退。1994年4月から世界ランキング1位の座を譲らず、キャリア通算成績は1109勝58敗の勝率約95%とまさに圧倒的な成績です。

ちなみに、彼女は現役時代から障害児に車いすテニスを教える財団を設立するなど、プレー以外でも活躍していました。

生涯無敗での5階級制覇はボクシング史上初!

これまで幾つかの連勝記録を紹介してきましたが、彼らの記録は選手キャリア中の最高連勝数であり、そのキャリアの初めや最後には負けも経験しています。
次に紹介するのは、生涯連勝記録であり無敗のままキャリアを終えた選手です。

1977年、アメリカ合衆国ミシガン州で生を受けたフロイド・メイウェザー・ジュニア選手。“地球上で最も稼ぐスポーツ選手”と称される彼のボクシング人生は、まさに圧巻の一言に尽きます。

スーパーフェザー級、ライト級、スーパーライト級、ウェルター級、スーパーウェルター級の全5階級を無敗で制覇。WBCをはじめとするビッグゲームで成し遂げた戦歴は、“史上初めて無敗のまま5階級制覇を達成した男”として他の追随を許しません。元プロボクサーで“ボクシング史上最高のトレーナー”と呼ばれたフロイド・メイウェザー・シニアを父に持ち、叔父であるロジャーとジェフも名ボクサーというボクシング一家。貧しい幼少期を送っていた少年は、ロッキー・マルシアノ(ヘビー級のレジェンド)が持つ“49戦無敗記録”と同位の記録を打ち立て、2015年に無敗のまま引退を宣言しました。2016年のリオ五輪では、若手発掘に勤しんでいる姿が目撃されています。

メイウェザーVSパッキャオによる世紀の一戦。そのファイトマネーは300億円を上回る金額に。

スポーツ界に燦然と輝く“無敗記録”。彼らが積み上げてきた連戦連勝の記録は、世界中の人々から称賛されてしかるべき偉業と言えるでしょう。その記録を手にするまでに積み重ねてきたであろう努力に、心からの拍手を送りたいと思います。

(Photo by Daniel CAUX)
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