「夢はUFCチャンピオン」 女子格闘技界の逸材、朱里を要チェック!

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「夢はUFCチャンピオン」 女子格闘技界の逸材、朱里を要チェック!

スポーティ

空前の女子格闘技ブーム到来!格闘技イベント『RIZIN』では、強くて可憐な女子格闘家が次々とリングに上がり注目されています。

“ツヨカワ女王”RENA!
“伝説のレスリング女王”山本美憂!
“総合格闘技の老舗『パンクラス』の女王”中井りん!
“女子高生ファイター”朝倉カンナ!
“天才タックラー”村田夏南子!
“霊長類ヒト科最強女子”ギャビ・ガルシア!

そして、今後の女子闘技界で必ずやその名を聞くことになるであろう一人の女子格闘家がいます…その名は朱里

立ってよし寝てよしのコンプリートファイターへ!

2012年から、キックボクシングのリングに上がり14戦13勝1敗。立ち技格闘技イベント『Krush』では、“初代Krush女子王座”を獲得、3度の防衛。

唯一の黒星は、2015年2月、中国湖南省で行われたK-1 China vs Japan。地元中国の選手を相手にアウェーの洗礼、というよりも、不可解な判定に近い敗戦でした。

『Krush』の王座を3度防衛したあと、「世界最強の自分を目指したい」と総合格闘技へ挑戦。2016年4月24日のパンクラス・ディフア有明大会で、“女子高生ファイター”浅倉カンナと対戦、判定3−0で総合初勝利。

2戦目で“ブラジルの柔術ファイター”ニコーレ・カレアーリ、3戦目で“フィリピン女子ムエタイ大会銀メダリスト” シャルマ・デバイアを破り、総合3連勝。打撃のみならず組みの強さも見せてきた朱里。

その強さについて、フィジカルトレーナーを務めるSkyLive-R木村哲也トレーナーは、

「何より気持ちが強い。どんなに体力的に辛くてもこちらが言ったことに対して全力でやってくれる」

と、とことん自分を追い込めるメンタルの強さをあげました。

確かに、朱里の練習を最初に見たとき率直に思ったのは、「なぜここまで追い込めるのか…」怖いまでのストイックさでとことん追い込んで練習しています。

「体が頑丈。筋持久力が高いので、回復が早く、激しく動いても呼吸が乱れない。乱れてもすぐに整えることができる」

と、木村トレーナーは格闘技のみならず、すべてのスポーツでなくてはならないスタミナの強さを挙げています。

驚異のスタミナを誇る、立ってよし、寝てよしのコンプリートファイター朱里。その格闘技人生のスタートは意外なところからでした…。

女優を目指していた朱里がプロレス「ハッスル」の道へ

1989年2月8日、日本人の父親と、フィリピン人の母親との間に生まれた朱里。高校卒業後は、女優を目指して、舞台や雑誌モデル、ドラマエキストラなどの仕事をしていました。

そんなある日、事務所の人から言われた「ハッスルのオーディションがあるからとりあえず行ってみたら?」という一言が彼女の運命を変えます。

「当時は、プロレスも知りませんし、ハッスルって何?という感じでした。見たことも無かったです」

ところが、オーディションでは、昔からやっていた空手の型を披露し合格。プロレスラーの道はここから始まりました。

「ここで負けたくない」精神力が鍛えられたハッスル時代

「ハッスル」のオーディションには朱里を含めて7人が合格。道場に寝泊まりしながら、先輩の練習着やコスチュームの洗濯、靴下、ガウン、シャンプー、リンスの用意まで雑用に追われる日々を過ごしました。合格者たちは次々と辞めていき、残ったのは朱里一人だけ。

「あの頃は本当にキツかったです。肉体的にもきつかったけど一番はギャラの未払い。生活費を稼がないといけなかったので深夜までアルバイトに追われて寝る時間もなかった。」

辛い時代を支えていたものは何だったのでしょうか。

「とにかくここで負けたくない、このままでは終われないという一心でした」

3か月後の2008年、”謎の空手美少女”KGとしてデビュー。しかし、翌年『ハッスル』が活動休止。新団体『SMASH』に移籍し、リングネームを本名の『近藤 朱里』の名前からとり、朱里に改名。以後、キックボクシング、総合格闘技をやりながらプロレスのリングにも立ち続けています。

「あの辛かった時代があったからこそ今があると言えます。精神的にも鍛えられました」

唯一無二、格闘技界の2刀流!

2008年、『ハッスル』でプロレスデビュー、以後、『SMASH』、カナダのプロレス団体『ECCW』、アメリカのプロレス団体『WUW』、『REINA女子プロレス』など、国内外問わず様々なプロレスのリングに上がり続けてきた朱里。多い時だとプロレスの試合だけで年間150試合、長距離移動と試合、プロレスだけでも肉体、精神的に十分ハードであるにもかかわらず、2012年からは、キックボクシング、2016年から、総合格闘技に挑戦。現在もプロレスと総合格闘技の両リングに立ち続けています。

身長164センチ、体重58キロの朱里は女子プロレスラー中ではかなり小柄。100キロを超える巨漢レスラーの技を受ければ、受け身を取ったとしてもダメージは残りますし、怪我の恐れもあります。プロレスラーは、相手の技を受ける体を作るため基本的に体を大きくしていきますが、キックボクシングや総合格闘技は、減量がつきまとうため、無駄な肉を削ぎ落としていきます。

体の作り方からファイトスタイルも真逆と言っていい、プロレスと格闘技の両立についてはどのように考えているのでしょうか。

「どちらのリングも自分にとっては大切。両方で結果を出すのも大変なことだと思う。でも両方の底上げになれば嬉しい」

甘いモノと少女漫画をこよなく愛す!

格闘技一筋、悲壮感すら漂うほどストイックな朱里ですが、数少ないオフの日には何をしているのか?

やはりそこは 20代の女の子らしい答えが返ってきました。

「少女漫画を読んだり、1人でよく恋愛ものの映画みたり、カフェが好きで、カフェに行って甘い物を食べたりしています。とにかく食べる事が好きで特に甘い物とかいっぱい食べたりします!好きな映画は『ティファニーで朝食を』、少女漫画以外では、『魔太郎がくる!!』『笑ゥせぇるすまん』が好きです。」

最強と普通、その両面を併せ持つところが朱里の魅力に他なりません。

日本人初のUFCチャンピオンへ!

現在、『PANCRASE』で総合格闘技4連勝。今後は、『PANCRASE』の女子王者を目指し、その後は、世界最高峰と称される総合格闘技UFC参戦を描いています。

これまで宇野薫、桜井“マッハ”速人、岡見勇信、堀口恭司らがUFC王座への挑戦、未だ戴冠した選手はいません。日本人初のUFC王者へ向けて、意気込みを聞きました。

「世界最高峰のUFCに上がりチャンピオンになりたい!やるからには頂点を目指したい!」

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