東京オリンピックで活躍しそうな競泳選手を一挙紹介!

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東京オリンピックで活躍しそうな競泳選手を一挙紹介!

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8/9〜8/12には、東京の辰巳国際水泳場でパンパシフィック水泳選手権大会が行われました。この大会はアメリカやカナダ、オーストラリアといった環太平洋地域の強豪国が集結し、国別で得点を競い合います。今年は2020年に東京でオリンピックが行われることもあり、「仮想東京オリンピック」と呼ばれていました。

そんなパンパシフィック水泳選手権ではたくさんの選手が活躍し、国別の順位では、日本は見事3位に輝きました。

今回は、パンパシフィック水泳選手権の結果を受けて、2020年の東京オリンピックで活躍しそうな選手を紹介していきます。

日本新のオンパレード 池江璃花子選手

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パンパシ日本代表のMVPと言っても過言ではありません。得意の100mバタフライと200m自由形で日本新を叩き出しました。

注目の種目は100mバタフライ。この種目は泳ぐ度に日本新記録を更新してきた種目ですが、今回の記録は、56”08という素晴らしい記録でした。いよいよ日本新初となる55秒代が目の前まで近づいています。さらにその少し先には、55”48という世界記録も目に見えます。

池江選手自身、バタフライを泳ぐのが気持ちいいと語っていました。また、インタビューでは今回のメダルが自信に繋がったとも話していました。

オリンピックまであと2年ありますが、その間に着実に力をつけてくるでしょう。もしかしたらオリンピックまでには世界記録を破り、世界記録保持者としてオリンピックのレースに臨むことになるかもしれません。

池江選手の今後の活躍に注目が集まります。

個人メドレー2冠達成! 大橋悠衣選手

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1人でバタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ、クロールの順に4種目全ての泳法を泳がなくてはならない個人メドレー。200mと400mの2つの距離がありますが、この2種目共に優勝を勝ち取ったのが大橋悠衣選手。

大橋選手は体を水平に保ちながら泳ぐのが特徴です。水の抵抗を最小限に抑え、効率的に前に進んでいきます。また、身長が173cmと大きく、それゆえに多くの水を捉えることができます。その特徴を活かし、本大会では400mでは2位と約2秒もの差をつけて優勝しています。200mは自身の持つ日本記録に約0.2秒せまる好記録での優勝でした。
大橋選手は美しいスイマーとしても有名になっています。ファンからの熱い声援が大橋選手の力となることでしょう。

ここ1、2年で頭角を現してきた大橋選手。これからさらに力をつけてオリンピックで実力を発揮してほしいです。

今大会で復活?!入江陵介

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2012年のロンドンオリンピックでメダルを獲得した入江選手。しかし2016年のロンドンオリンピックではメダル獲得には届きませんでした。その後の大会でも不調気味でタイムが伸び悩んでいました。自分はもう賞味期限切れの選手かもしれないなんていうネガティブな発言もありました。

そんな中、2017年にアメリカに拠点を移すことに。入江選手はラスト50mの伸びを武器にしていた後半型の選手でしたが、アメリカでは前半も積極的なレースができるよう、スプリント練習を積んできました。

その甲斐あってか今大会では、100mではここ数年出ていなかった52秒代をマークし2位に。200m背泳ぎも2位でフィニッシュ。国際大会4年ぶりのメダルを手にしました。

2020年の東京オリンピックの時には入江選手は30際になります。水泳選手は20台後半に入ると選手としては年齢的に厳しいと言われていますが、入江選手からはインタビューで年齢なんて関係ない、というポジティブな発言も聞けました。

3度目のオリンピックに向けてさらに磨きをかけてくることでしょう。

2016年リオオリンピック金メダリスト 萩野公介

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東京オリンピックで一番金メダルに近い選手といえば、やはり萩野選手ではないでしょうか。

2016年リオオリンピックでは400m個人メドレーで金メダル、200m個人目取れで銀メダルを獲得しました。今大会では、前半は積極的に攻めたものの平泳ぎを得意とするアメリカのカリシュ選手と約3秒差をつけられ2位に。

とはいえ萩野選手はまだ本調子ではないようです。オリンピックでもカリシュ選手との戦いになりそうですが、調子を戻して、さらに力もつけてオリンピック2連覇を狙います。

東京オリンピックからの新種目 男女混合メドレーリレー

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リレーは、男子女子がそれぞれ分かれて行うもの。しかし東京オリンピックからは、男女2名ずつでチームを構成する、男女混合リレーが正式種目として採用されます。

この種目の面白いところは、どの泳法に男女どちらの選手を配置するのかで様々な戦略を考えることができるというところ。

一つの戦略として、今回の大会で行った男子選手2名を先に配置する、という戦略があります。

競泳は一見相手の影響はないように見えますが、隣の選手のスタートやターンによる波の影響を受けます。特にリレーでは、引き継ぎの度にスタートによる波の影響を受けます。男子選手2名を先に配置することで、女子選手を先に配置しているチームよりも先に飛び込み、波の影響が少ない状態で泳ぎ始めることができます。

今大会の日本チームでもこの戦略を採用し、入江陵介(背泳ぎ)→小関也朱篤(平泳ぎ)→池江璃花子(バタフライ)→青木智美(自由形)という順番でレースを行いました。

また、引き継ぎも一つのポイント。男子から女子、女子から男子の引き継ぎの際には、いつもの引き継ぎとはスピード感が変わってきます。タイミングがずれるとスタートが遅れ、タイムに影響してきます。逆に速くスタートしてしまうとフライングとなり失格になってしまう可能性もあるので、事前に入念な引き継ぎの練習が必要です。

この他に、差が大きく広がったり一気に縮まったりすることも、応援していると楽しく感じます。次の選手で追いつけるのか、このまま逃げ切れるのか。レースの興奮を味わうことができます。

今大会では、日本はあの競泳大国アメリカを破り、2位に輝きました。1位のオーストラリアとは2秒差をつけられましたが、リレーのオーダーや引き継ぎによっては逆転可能な差です。新種目でもメダルに期待がかかります。

また、今大会で、男子400mフリーリレーはアメリカとわずか0.01秒差にまで迫りました。あのアメリカにここまで迫る結果となったことは特筆すべきことです。この男子400mフリーリレーにも2年後のオリンピックで期待がかかります。(※なおアメリカはオーダー順で泳がなかったため失格となり、日本の順位は繰り上がり3位となっています)