リヴァプールをトップレベルに復帰させたマイケル・エドワーズの補強戦略

リヴァプールをトップレベルに復帰させたマイケル・エドワーズの補強戦略 WATCH

リヴァプールをトップレベルに復帰させたマイケル・エドワーズの補強戦略

スポーティ

2016年11月にクラブの一員となった敏腕スポーツディレクターがいます。その名は、マイケル・エドワーズ氏。

FWモハメド・サラー、DFアンドリュー・ロバートソン、DFフィルジル・ファン・ダイク、MFジェルダン・シャチリ、MFナビ・ケイタ、GKアリソン・ベッカー、MFファビーニョといった現在の主力を連れてきたやり手のマーケッターです。

マイケル・エドワーズとクラブは、どんな補強戦略でリヴァプールを欧州最強に復帰させたのでしょうか。表に出てこないもうひとりの立役者マイケル・エドワーズ氏にスポットライトを当ててみましょう。

メイン写真 photo by Ruaraidh Gillies

サラーやファン・ダイクを連れてきた敏腕SD

2年連続でチャンピオンズリーグ決勝に進出。2017-18シーズンは、FWモハメド・サラーの負傷やGKロリス・カリウスのミスがあり、レアル・マドリードに1-3で敗れましたが、今季はトッテナムを2-0で完封し、14年ぶりとなるビッグイヤーを獲得しました。

ユルゲン・クロップ監督にとっては、初めての欧州戴冠。サラー、ロベルト・フィルミーノ、サディオ・マネの強力3トップは、プレミアリーグで56ゴール、CLでも13ゴールをゲット。

守護神アリソン・ベッカーと世界一ともいわれるCBファン・ダイクが統率する最終ラインは、リーグ最少の22失点でシーズンを終えています。

ゲーゲン・プレッシングをベースに、堅守を築き上げた指揮官のチーム作りが結実したビッグタイトルですが、この陰の立役者には、マイケル・エドワーズ氏がいました。


入団以来、2シーズン連続で得点王と大ブレイクしたサラー(PHOTO by Дмитрий Голубович)

クロップ&エドワーズのコンビプレーで逸材を獲得

ハングリーでハイクオリティ。成長の可能性が高いにもかかわらず、所属クラブにおける起用法に問題がある選手。

上記が、以前に「ESPN」が紹介していたマイケル・エドワーズ氏のターゲットとなる選手像です。ユルゲン・クロップが指揮官の座に収まってから、それまで暴走が多かった移籍委員会は大きく変わりました。

「マネージャーが、サインを望まない選手は獲らない」、「クラブのポリシーに沿わない選手や、費用に問題がある補強にはオーナーがNGを出せる。」等緻密な分析により、SDがピックアップした選手を監督や経営ボードがチェックし、ゴーサインが出れば交渉スタートとなります。

いつも一緒に仕事をすることが何よりも重要。私がひとりで決めることはできない。補強ポジションを確認し、名前を当てはめてから検討する。動画を作ることもあるね。これをやると、さらに検討が進む。ひとりの天才がすべてを決めるようなやり方はしてないよ。

クロップ監督は、スタッフを信頼しており、迅速なジャッジが優秀なタレントをゲットする確率を上げているようです。

2017年の夏にローマから獲得したサラーは3690万ポンド(約51億円)、ロバートソンは800万ポンド(約11億円)でしたが、今となってはいずれもバーゲン価格です。


2018-19シーズンに出場した50試合で1度も抜かれなかったファン・ダイク(PHOTO by Ailura)

2018年夏の大型補強で守備力が大幅にUP!

マネ、サラー、フィルミーノが前線に揃った2017-18シーズンのリヴァプールは、守備力が課題でした。

2018年1月に獲得したファン・ダイクは、プレミアリーグにおけるDFの移籍金レコードとなる7000万ポンド(約96億円)という高額のお買い物でしたが、トッテナムとのCL決勝でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたCBを高すぎると批難する評論家はいないでしょう。

CL準優勝のクラブは、プレミアリーグ制覇をめざして2018年の夏に大型補強を敢行します。ワールドクラスの守護神アリソン・ベッカーは5550万ポンド(約76億円)、中盤の底を任せたいファビーニョは3900万ポンド(約56億円)。

ライプツィヒから5275万ポンド(約72億円)で獲得したナビ・ケイタは、チームにフィットするまで時間がかかりましたが、1300万ポンド(約18億5000万円)で手に入れたシャチリを含む3人は、後のビッグイヤー獲得に貢献してくれました。

クロップ体制4年目に実現した鉄壁の守備は、指揮官、SD、経営ボードの明確な意志によって築き上げられたものでした。


プレミアリーグで積み上げたクリーンシートは21回。ゴールデングローブに輝いたアリソン・ベッカー(PHOTO by Agencia de Noticias ANDES)

欧州を制した夏、リヴァプールはどんな新戦力を加えるのでしょうか。GK、左SB、最前線は層が薄く、ぜひとも強化したいポジション。

移籍が噂されるアダム・ララーナやダニエル・スタリッジの後釜として、安価な選手が加わったとしても、ライバルクラブは決して侮ってはいけません。

コウチーニョを1億2000万ポンド(約164億円)という高値で売りさばき、世界一を争うレベルの守護神とCBを獲得したマイケル・エドワーズの次の一手に注目しましょう。


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