四国アイランドリーグplus2020年総括編
WATCH四国アイランドリーグplus2020年総括編
今季はコロナの影響により、例年より遅いが6月20日に開幕となりました。今季は、前後期制ではなく通期性を採用し、10月25日に閉幕しました。今季の四国アイランドリーグplusを振り返ります。
>>http://www.iblj.co.jp/
3選手がドラフトで指名される!
今年はNPBのドラフトにて、四国アイランドリーグplusから3人の選手が指名され、うち2人が本指名でした。指名されたのは下記の選手らです。
・行木 俊選手 投手 徳島インディゴソックス 広島東洋カープ5位指名
・石井 大智選手 投手 高知ファイティングドックス 阪神タイガース8位指名
・戸田 懐生選手 投手 徳島インディゴソックス 読売ジャイアンツ育成7位指名
石井選手は、今季高知ファイティングドックスのエースとし、17試合に登板し6勝7敗、防御率1.69(リーグ6位)という堂々とした内容でした。奪三振数は129(リーグ2位)でした。
戸田選手は、17試合に登板し9勝5敗(リーグ最多勝)で、防御率は1.24(リーグ3位)、奪三振数は、リーグトップの139と見事な内容でした。
また、行木選手は規定投球回数には届かなかったものの、8試合に登板し3勝2敗で防御率は1.28と好投していました。
なお、高知ファイティングドックスには現阪神タイガースの藤川球児選手が2015年に在籍し話題になったこともありますが、同球団から指名選手を輩出したのは2012年、福岡ソフトバンクホークスの飯田一弥選手以来になります。
今季は香川オリーブガイナーズの歳内宏明選手(元阪神タイガース)が、シーズン途中で東京ヤクルトスワローズに移籍し、実力でNPB復帰を果たしたばかりです。四国アイランドリーグplusの各球団所属選手のうち実戦経験を重ねドラフトで指名されるのはほんの一握りに過ぎません。今回指名された選手のさらなる活躍に注目です。
高知ファイティングドックスの追撃及ばず、徳島インディゴソックスが優勝
歳内宏明投手(現ヤクルト)
現在、四国アイランドリーグplusで最も優勝から遠のいているのが高知ファイティングドックスです。前回優勝したのは2009年後期及びこの年のリーグ制覇(この年は、高知ファイティングドックスが独立リーグ日本一)にまで遡ります。
今シーズンは、序盤から勝ち星に恵まれ、首位争いに加わりました。終盤になり、首位の徳島インディゴソックスを追い上げますが、その座を奪うことは叶わず2位に終わりました。終わってみれば優勝の徳島インディゴソックスとは僅か2.0ゲーム差、勝ち数では同じ35勝で並んでいました。
これに対し、今シーズン優勝の徳島インディゴソックスは、昨年の前期に優勝し、そのままリーグ優勝、そして独立リーグ日本一になっています。四国アイランドリーグplusの中で最も優勝を狙えるチームになってきています。今シーズンも最後まで粘り強さをみせ、他チームを寄せ付けませんでした。
香川オリーブガイナーズもシーズン途中まで首位争いに加わり優勝の可能性もあったものの、投打が噛み合わず今一歩及びませんでした。今シーズンは元福岡ソフトバンクホークスの松中信彦氏が総監督に就任し、9月末に退任するまでチームを率いました(その後は近藤智勝監督が指揮)。
愛媛マンダリンパイレーツは、今シーズンは苦しみ、最下位に終わりました。全体的にはやや混戦で終盤までもつれたリーグ戦が見られたシーズンでした。
コロナ禍でできること
試合を見守る家族連れ
今シーズンは、無観客での開幕でしたが、7月以降順次有観客での試合開催になりました。しかし、球場で大声を出しての応援ができず、原則として拍手での応援が限界でした。その後、9月以降は鳴り物が使えないものの、一部応援が可能になるなど次第に日常が戻ってきた感がありました。
また、香川オリーブガイナーズは新たな取り組みとして、全ての主催試合がインターネットを通じて配信されました。
■香川オリーブガイナーズチャンネル>>https://www.youtube.com/channel/UCnWC0AtpMzC5B65pZDDKXpg?view_as=subscriber
独立リーグの試合が、テレビ・ラジオで中継される機会は滅多にありません。通常は球場へ足を運ばなければ試合や選手らを見られないだけに、このような試みは非常にいいかもしれません。新たなファン層を開拓するという意味でも今後の取り組みに期待したいところです。
ベストナインも発表
サンフォ・ラシィナ選手
10月29日に9、10月の月間MVP及び今シーズンの表彰選手が同時に発表されました。
■「2020年年間MVPは戸田選手(徳島IS)に決定」
■「2020年 ベストナイン確定」
■「2020年 最優秀審判決定」
■「9・10月度 読売新聞月間MVP受賞選手の発表」
9、10月の月間MVP及び年間MVP、そして投手としてのベストナインに選出されたのは徳島インディゴソックスの戸田懐生選手です。今シーズンの活躍は十分で、チームの優勝に貢献したことからも文句なしの受賞だといっていいでしょう。
ここでもう一人受賞選手を紹介するとすれば、高知ファイティングドックスのサンフォ・ラシィナ選手です。東アフリカのブルキナファソ出身の7年目で23歳の外野手です。
今シーズンは、スタメンで出場することが多く、2本塁打を含む打率2割5分7厘、30打点、6盗塁で初のベストナインのタイトルです。来日当初は練習生でしたが、その後は入団テストに合格したものの、成績も今一つでした。しかし、今シーズンを通して最も成長した選手として今後の活躍を期待できる選手の一人です。
トライアウトも開催
10月31日に高校生を対象としたトライアウトが高知県で開催され、14名の合格者が発表されました。
>>http://www.iblj.co.jp/assets/uploads/2020/11/1fb1c931314d585f7642f6dd7ea36b06.pdf
11月1日には高知県で、8日には福岡で合同トライアウトが開催されました。今シーズンは終了したばかりですが、すでに2021年シーズン」に向けて始動しています。