“いわきオンラインマラソン”に参加!

“いわきオンラインマラソン”に参加! DO

“いわきオンラインマラソン”に参加!

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コロナ禍の中で、“オンラインマラソン”の開催が増えています。 筆者は走歴24年になるランナーで多くのマラソン大会に参加してきましたが、オンラインマラソンには、なかなか参加意欲が湧きませんでした。しかし、多くの大会において中止が長い期間相次ぐ中で、一つのモチベーションアップのきっかけになればと思い、“オンラインマラソン”に参加しました。

今回は、2月28日開催予定だった“いわきサンシャインマラソン”が中止となり、2020年12月24日~2021年1月6日にオンラインマラソンとして開催されたので、こちらに参加しました。

オンラインマラソンとは

GPS機能付きのランニングウォッチ、またはスマートフォンを使って、走行距離とタイムを計測しながら、大会指定の距離以上を走ります。会場に足を運ぶことなく、どこでも好きな場所を走って良いので、世界中のどこからでも参加ができます。

また、一度で走らなくても、期間内の累積距離で達成すれば完走となります。走ったデータを大会指定のアプリにアップロードすると、走行距離とタイムが、大会の記録として登録されます。

参加者それぞれにコースなどの条件が違ってくるので、順位の表彰はない場合が多いですが、完走タイムや累積走行距離の順位をアプリ内で見ることができます。

個人で走るマラソンに限らず、リレーマラソンや駅伝など、チームで参加するオンラインマラソンも開催されています。こちらは、チーム戦でも個々に走って走行距離を合計するものや、チームごとに集まって好きな場所で襷を繋ぐもの、走るタイミングも自由なものから、日時が指定されているものもあります。

参加費は無料のものや、現地で開催される大会よりも安価なものが多くなっていて、完走証や参加賞が届く大会が多いので、トレーニングとして走るにも、楽しみがプラスされてお勧めです。

現地で開催される従来の大会とは別物で、目的や目標、求めるものは変わってきますが、筆者もモチベーションが湧かない中で、本オンラインマラソンに参加したことで充実した時間を過ごすことができました。

いわきサンシャインマラソンについて

本大会は福島県で初めて、日本陸上競技連盟公認として開催されたフルマラソンを含む大会で、種目は、他に10km(高校生以上)、5km(中学生以上)、2km(小学3~6年生)2km親子(小学1・2年生)とがあります。 日本のハワイといわれ、フラガールのふるさととしても知られる福島県いわき市が開催地です。

2010年にスタートし、今年で12回大会を数えます。筆者は、第1回大会で、運営の素晴らしさや大会の温かな雰囲気に魅了され、毎年のように仲間や家族と参加していて、現在の自己ベスト記録(3時間0分39秒)を出した大会でもあります。沿道に出て声援を送ってくれる地元の方の多さや、ゴール後に寒かったとき、自分が着ている上着を貸そうとしてくれるスタッフの方が何人もいて心が温まったことが、記憶に強く残っています。

第2回大会の約1ヶ月後には、東日本大震災が発生し、本大会の会場も津波などの大きな被害を受けました。翌年、第3回大会の開催は難しいと思われましたが、“力強く進んで行ける目標がほしいという地域の皆さんの声と協力、全国各地から届く熱いエールを力に”社会福祉法人福島県社会福祉協議会HPより)、復興祈念マラソンとして、コースを一部変更し開催されました。筆者も第3回大会に特別な想いを持って出場しました。

第5回大会は、雪によって初めて中止となりましたが、前日の夜も開催に向けて諦めずにコース整備をするスタッフの姿が印象的でした。

そして、ここ3年は雪や新型コロナウイルスの影響で中止が続いていますが、今年はオンラインマラソンとして開催されています。

さらに今回は、いわきサンシャインマラソンの実在のコース上に、QRコードを記載した看板を設置し、スマートフォン等で読み取り、マラソン大会当日の様子を反映した写真を撮影することができるという、ARマラソンも実施されました。ランナーのみではなく、普段走らないボランティアスタッフや市民の方々にも体験してもらえたらという大会事務局の思いも込められています。

参加賞は、“いわきの逸品”の次の5コースから選ぶことができました。

◇参加賞コース
【1】炊き込みご飯セット
・いわきライキ(1㎏)
・うに炊き込みご飯の素(2合炊き)
・かに炊き込みご飯の素(2合炊き)

【2】トマトセット
・ワンダーレッド トマトジュース(95ml)×2本
・トマト味噌(130g)
・トマトドレッシング(140ml)

【3】いわき麺セット
・椎茸うどん(200g)×2袋
・えごまめん(240g)
・オリーブ麺(200g)

【4】いわきの酒・しそ巻セット
・又兵衛ワンカップ(180ml)×2本
・太平桜ワンカップ(180ml)×2本
・しそ巻き袋(30本入)

【5】フラセット
・フラ女将カレー(200g)
・サンシャインブルーコーヒー×2袋
・フラシティガーリックシュリンプ(110g)

写真:大会HPより

今回のオンラインマラソンでは、参加賞のみならず、フルマラソン完走者の中から抽選で100名の方に1万円相当の“いわきの逸品”が当たる特別賞や、スポンサー賞もたくさん設けられていて、ダブルで楽しめるものとなっていました。

また、“いわき市”はハワイ州にある“カウアイ郡”と国際姉妹都市の提携をしていて、“いわきサンシャインマラソン”と“カウアイマラソン”とで交換派遣も行われています。東日本大震災から10年が経ち、交換派遣にもご尽力くださる“アート梅津さん”が震災からの復興に捧げる“SUNRISE IWAKI”というCDをプロデュースされています。>>https://www.musicofkauai.com/

大会事務局の思い

今回、オンラインマラソンの開催に至った経緯をいわきサンシャインマラソン実行委員会事務局の先崎秀紀さんに伺いました。

先崎さん:2大会連続中止となっている状況で、“第12回大会”を中止にするという判断は非常に迷うところでした。2月に開催するにあたっては、例年9月からエントリー受付開始となりますので、受付してしまうとエントリー料返還の問題も出てきてしまうことから、9月時点では感染状況が落ち着いていても2月の状況を見越して判断しなければならないという難しいものでした。第11回大会までを普通に開催できていれば、コロナ禍での1大会中止は仕方がないと割り切れたと思うのですが、3大会連続で中止という状況となり事務局一同「次に開催できるまでに、いわきサンシャインマラソンの存在が忘れられてしまうのでは?」と危機感を持ち、オンラインマラソン及びAR企画を検討するに至りました。

オンラインマラソンは、他大会でも代替として開催していましたが、参加賞をいわきの特産物にすることで地元への経済効果が期待でき、全国各地で「いわき」を味わっていただけると思い、例年ですと大会協賛企業のTシャツが参加賞となっているところですが特産物をチョイスし開催いたしました。
また、AR企画はオンラインマラソンの開催以上に「いわきを忘れないで」という想いにより考えた企画でして、おそらく日本初ではないかと我々は思っております。
ARにより「スタート及びフィニッシュゲート」を映し出したり、サンシャインマラソンの名物応援スポットである「江名港」や「三崎公園」でARを出現させて記念撮影ができますので、密にならずにいわきにお越しいただきサンシャインマラソンのコースを走っていただけば、大会の気分を少しでも味わっていただけるのではないかという狙いです。また、それにより本市の交流人口拡大に寄与できればとも考えております。さらにはランナーのみではなく、普段走らないボランティアスタッフや市民の方々にも体験してもらえたらという狙いもありました。

良い大会を作るのは、大会事務局だけでできることではありませんが、思いがボランティアスタッフの方や、地元住民の方にも伝わって、温かな大会になっているのだと感じました。

オンラインマラソンに参加して

今回、筆者は妊娠中だったため、走るのではなく全て歩きで参加しました(※助産院で診察を受けながら無理なく行っています)。4日間での完歩となりました。

◇1日目
妊娠37週に入り、助産師さんより「今日からはどんどん動いて良いですよ。 」ということで、大会が開催される12月24日から早速スタートしました。しばらく体を動かしていなかったので、動けるのは気持ちが良いし、外にもあまり出ていなかったので、季節を感じられて癒されました。

14kmを歩いて、「初日順調!」と思っていたのですが、オンラインマラソンで必要なアプリ“TATTA”を初めて使ったので、“Walking”だと大会参加の距離としてはカウントされないのかも知れないと、歩き終わってから気付き、問い合わせてみることにしました。

◇2日目
歩きだと走行距離としてカウントされない問題について “TATTA(アプリ)”サポートに問い合わせたところ、「アクティビティ種別が“Walking”での走行データは認められない」とのことで、大会事務局に相談してみるよう回答がありました。大会事務局に聞いてみると、「アクティビティ種別“Running”を選択して、“Walking”での参加も大歓迎」との回答をもらったので、心置きなく参加継続です!

1日目のデータも、アクティビティ種別を “Walking”から“Running”に後からの変更ができたので、歩いた距離が無駄にならずホッとしました。

天気も良かったので、1日目よりもキレイな景色が見れました。気温も快適で、ついつい思ってたよりも足を伸ばして楽しんで来ました !

2日目は、12.3km。累計で約26.4kmです。歩きだけど、運動をしないときと比べると体の感覚(使える筋肉の感覚など)が全然違います。お腹は大きいけど、走りたくなるような、問題なく走れるような気持ちになります。

春の準備をしている蕾が目に留まって 心惹かれました。

◇3日目
“TATTA”によると約6.6kmの歩行。実際には、5.7kmくらいだと思うので、GPSの距離に誤差がありそうです。この日は、過去のいわきサンシャインマラソンをきっかけに出会ったランナーと、家族で一緒に運動しました。

歩きながら、こんな花を見付けました。

◇4日目
約11kmの歩行。フルマラソンの距離達成です!

オンラインマラソンに参加したおかげで、安静にしていた時期よりも体調が良く、気持ちの面でも前向きに過ごすことができました。挑戦してみて良かったです。

後日、完走証と参加賞が届きました!

参加賞は、【3】いわき麺セットを選び、どれも美味しくいただきました!

現地での大会が、また安心して開催されるようになることを願わずにはいられませんが、“オンラインマラソン”もモチベーションの向上や、練習の一環として参加するのに良いと感じました!

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