メダルにトライ!東京五輪7人制ラグビーの注目選手 (男子編)

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メダルにトライ!東京五輪7人制ラグビーの注目選手 (男子編)

スポーティ

前回リオオリンピックから正式種目として復活したラグビー。東京オリンピックでは男女各12か国が金メダルをかけて戦います。開催国枠もあり男女ともに参加する日本。男子は前回リオ大会でニュージーランド代表を破って4位入賞の実績を残しました。自国開催となる今回、メダルの期待大です!

男子は7/26〜29、女子は7/29〜31まで、3日間ずつ行われます。

…と、ここで何かに気付きませんか。そうです。ラグビーワールドカップでの試合はほぼ週イチ、2か月かけて優勝を決めたのに、オリンピックではたった3日だけ。それってどういうことでしょうか?

実は同じラグビーでも、ワールドカップとオリンピックでは違うのです。一体何が違うのか?男子日本代表の注目選手と合わせてご紹介いたします。(女子日本代表の注目選手は別記事でご紹介します!)

TOP写真 photo by Alessio Bragadini

誰か“白衣”を止めてくれ! 前回金メダル、7人制の王国フィジー

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■W杯と五輪ラグビーの違いその1=プレイヤーの人数

記憶に新しいラグビーワールドカップ2019大会では、1チーム15人でしたが、オリンピックのラグビーでは、1チーム7人で行います。少ない人数でグランドを駆け回るので、15人制に比べて、選手がゴチャゴチャになった状態(モールやラック)は少ないです。15人制が相撲だとすれば、7人制は100m走。スピード自慢のランナーたちによる華麗なランニングプレーが観るものを魅了します。

■W杯と五輪ラグビーの違いその2=世界最強は「白衣軍団」フィジー

15人制ラグビーの最強チームといえば、泣く子も黙るニュージーランド代表・オールブラックス(黒衣軍団)。しかし、7人制ラグビーの世界最強は「白衣軍団」フィジーなのです。前回オリンピックでは、建国以来初の金メダルをフィジーにもたらしました。フィジアンマジックとも呼ばれる創造力溢れるプレーを一度目にすると、誰もが心を奪われます。褐色の肌と白いジャージが東京を跳びまわる姿を是非テレビでお楽しみください。ちなみに、予選プールは日本と同組です。

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■W杯と五輪ラグビーの違いその3=試合時間

試合時間はワールドカップの15人制ラグビーが40分ハーフ(計80分)なのに対し、オリンピックの7人制ラグビーは7分ハーフ(計14分)。「短っ!」と思われた方、チチチッ、違います。プレイヤー側はキツくて仕方ないのです。バスケの3×3や、フットサルでは、人数が減る分、コート(グランド)も小さくなります。ですがラグビーはまったく同じ広さ。人数は半分以下なのにグランドサイズは同じなので、1人が倍以上走ることになり、恐ろしいほど体力を奪われます。若かりし日、スタミナ自慢だった筆者も7分ハーフで死にかけた覚えがあります(汗)。

試合時間が短いため、各チーム1日に2試合消化します。予選プールを2日間、決勝トーナメントを1日、合計3日間で行えるため、オリンピック競技として復活できたのです。

■W杯と五輪ラグビーの違いその4=プレイヤーが全員違う

オリンピックの7人制には、リーチキャプテンも稲垣選手も松島選手も姫野選手も出ません。その代わり、日本ラグビー界を代表するスピードスターたちが勢ぞろいします。ワールドカップでは日本に3年以上在住していれば代表資格を得られましたが、オリンピックの場合は日本国籍が必須となるもの違いの1つです。 

それでは、オリンピックで活躍が期待されるに日本の注目選手をご紹介いたします。

注目選手紹介

チームNo1のスピードスター!主将・松井千士選手

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50mを5秒7で駆け抜ける日本のスピードスター、松井千士選手。高校時代は大阪の名門・常翔学園高校のウイングとして花園を制覇。同世代では敵なしのスピードを誇りました。しかし彼は大きな悩みを抱えていました。それが太らない問題。彼はいくら食べても体重が増えないのだそう。

そんな松井を目覚めさせたのがスピード勝負の7人制。まだ大学生だった前回のリオオリンピックは、惜しくもバックアップメンバーに甘んじたものの、この5年間で才能が開花。食事改善と筋トレで5年前より体重も10キロ増加しました。今回はキャプテンにも任命され、中心選手としてチームを引っ張ります。

圧倒的スピードで世界を置き去りにすれば、おのずとメダルは見えて来るはず。頑張れ松井選手!

リオ五輪の口惜しさをバネに!藤田慶和選手

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東福岡高校・早稲田大学時代から世代No1選手として常にトップを走って来た藤田慶和選手。しかし15人制の日本代表では、福岡選手や松島選手の後塵を拝しレギュラーポジションに一歩届かず。さらに前回オリンピックでは松井選手とともにバックアップメンバーとして煮え湯を飲まされました。

リオの選手村にも入れなかった藤田選手は、松井選手と2人でスタジアムから離れた場所でのホテル生活。日本代表がニュージーランド代表を破る大金星を挙げた瞬間も、一般の観客と一緒にスタンドから拍手するしかなかったそうです。

スター選手が味わった苦難…その悔しい思いを胸に、弱点と言われたディフェンスを徹底強化し、5年間の苦労を重ねた結果、ついにオリンピック代表の座を射止めたのです。調布の東京スタジアムで、独特の柔らかいステップでディフェンスを切り裂く藤田選手の走りを見逃すな!

元ガテン系2度目の五輪へ!副島亀里 ララボウラティアナラ選手

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前回のリオオリンピック時、クラブの練習がない日は道路舗装の作業員をしながら、見事代表の座を射止めたのが、名前が長すぎる男、副島亀里ララボウラティアナラ選手。

日本人の妻とフィジーで出逢って結婚。来日後は妻の実家がある佐賀県内の道路工事会社でアスファルト舗装に勤しみながら、クラブチーム(玄海タンガロア)でプレーを続けていました。そんな折、佐賀に凄い選手がいると噂が広がり、あれよあれよと代表の座をゲット。7人制の本場フィジー出身のシンデレラ(当時33歳)は、前回オリンピックの4位入賞にも大きく貢献したのです。今回も38歳の最高齢ながら12人のメンバーに名を連ねました。

奥様との間には4人の子供(3男1女)がいる副島選手。無観客開催で家族の現地応援は叶いませんが、チャンピオンでもある母国撃破を胸に誓い、恐らくラストチャンスとなるオリンピックで大活躍してくれることでしょう。

予選プール日程 テレビ放送・ネット配信の予定

日本男子の試合キックオフ&放送予定は以下の通り。ネットでは日本戦を含む全試合がライブ配信されます。無観客となりましたが、熱い声援をお願いします!

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