独立リーグ開幕情報 四国アイランドリーグplus編

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四国でも桜がちょうど見ごろを迎えた3月26日、四国アイランドリーグplusが開幕し、2022年のシーズンがスタートしました。独立リーグは毎年選手の入れ替わりが激しいという特徴はあるものの、今季もドラフト指名を目指して熱い戦いが繰り広げられていきます。今回は開幕直後の四国アイランドリーグplusの様子をリポートします。

■四国アイランドリーグplus公式HP >>https://www.iblj.co.jp/

試合セレモニー前

徳島インディゴソックスが開幕ダッシュ

3月26日、徳島市のむつみスタジアムでの徳島インディゴソックス-香川オリーブガイナーズの一戦はなんとか開催できたものの、愛媛県宇和島での愛媛マンダリンパイレーツ-高知ファイティングドックスは悪天候のため、早々に中止が決定。しかし、翌27日は天候にも恵まれ両球場とも開催されました。

開幕戦で香川オリーブガイナーズに4-0と継投で完封勝ちした徳島インディゴソックスは、翌27日の試合でも序盤から優位に試合を進め、5-3で勝利し連勝しました。その後も順調に勝ち星を重ね、開幕したばかりとはいえ徳島インディゴソックスは5勝2敗と首位の座をキープしています。

これに対し、昨季総合優勝の香川オリーブガイナーズは3勝6敗と負け越しており、今後の挽回が期待されます。昨年後期優勝の高知ファイティングドックスは3試合で2勝1敗、愛媛マンダリンパイレーツは4試合で勝ち星がなく、これからの戦いに注目です。

むつみスタジアムでの開幕戦は土曜日ということもあり413人、27日の第2戦は424人のファンが球場に集まり、太鼓やあらかじめ録音した音源などを使用しての応援が行われ、工夫しながら以前に近い光景が感じられました。

好調を支える選手 野手編

白川恵翔投手

ここでは、開幕直後の選手たちを紹介していきたいと思います。

開幕してこれまで他チームをリードしている徳島インディゴソックスですが、特筆すべき点は、出塁した選手が果敢に走ってくるところです。一言でいえば「足を使った機動力野球」ということになりますが、たとえ盗塁に失敗したとしても積極的に走り得点に結びつけようとするところが今季の勝ちに結びついているように見えます。

盗塁数の上位4位まで(茶野篤政選手5、森田遊也選手3、古川颯選手3、増田将馬選手2)を徳島インディゴソックスの選手が占めていることからも積極的に足を使った攻撃が成功しているといえます。

4月6日に行われた香川オリーブガイナーズとのダブルヘッダー(規定により両試合とも7イニング制)でも第1試合で古川選手が盗塁を決めれば、第2試合では茶野選手、増田選手、波間選手が盗塁を成功させ、得点のチャンスを作っています。

開幕して以降、好調な選手としては、香川オリーブガイナーズでは田川涼太選手、徳島インディゴソックスでは井上絢登選手らがいますが、現段階では徳島インディゴソックスの機動力の存在は大きいようです。

好調を支える選手 投手編

林亮太投手

今度は投手を紹介していきます。

徳島インディゴソックスからは白川恵翔手、中山晶量投手の2人です。香川オリーブガイナーズからは林亮太投手、近藤壱来投手の2人です。

白川投手は3月27日の香川オリーブガイナーズ戦で二番手として登板し、勝ち投手になったのを皮切りに2勝を挙げ、さらに現時点での自責点がありません。また15奪三振をマークし、4月6日の同じく香川オリーブガイナーズとのダブルヘッダー第2試合では最速146キロのストレートも見せ、完封しました。

中山投手の23奪三振はリーグトップで、防御率0.00、勝利数2とチームの好調を支えている投手です。

これに対して、香川オリーブガイナーズは今年で3年目となる近藤壱来投手も期待できる投手の1人です。4月6日の徳島インディゴソックスとのダブルヘッダー第2試合、白川投手との投げ合いになるかと思われましたが、足に打球を受け2回で降板しました。それでも150キロのストレートを投げており、今後が楽しみな投手の1人です。19奪三振はリーグ3位です。

香川オリーブガイナーズでもう一人楽しみな投手が林亮太投手です。徳島インディゴソックスとのダブルヘッダー第1試合(規定により7イニング制で実施)で先発し完封。140キロ台のストレートも多く、変化球も駆使しながら打ち取るピッチングでした。21奪三振は近藤壱来投手に次いでリーグ2位です。

変わる球場

レクザムボールパーク丸亀

徳島市蔵本にあるむつみスタジアムは、徳島インディゴソックスが使用するメインスタジアムです。これまで両翼91メートルしかなく本塁打が出やすい球場でしたが、今シーズンが開幕するまでに100メートルに拡張されました。本塁打が出にくくなるという点では、投手の負担が減り、試合の見所が増えそうです。

また、香川オリーブガイナーズは昨季まで香川県高松市のレクザムスタジアム(香川県営球場)をメインスタジアムとして使用していましたが、今シーズンは丸亀市のレクザムボールパーク丸亀(丸亀市民球場)を使用する頻度が高くなっています。

レクザムスタジアムは高校野球香川大会でも使用され、スタンドも広く観戦もしやすい球場です。これに対しレクザムボールパーク丸亀は近年改修された綺麗な球場で申し分ありません。ただ、両球場とも市街地からやや離れているため、公共交通機関利用で向かう場合は事前にアクセス手段の確認が必要です。

選手の海外との往来が再開

阪神タイガーズにも在籍した徳島インディゴソックスの福永春吾投手が今シーズン開幕直前、メキシカンリーグのドゥランゴ・ジェネラルズからキャンプへの招待選手としてメキシコに渡ることになりました。
>>福永春吾投手 メキシカンリーグのキャンプ参加のお知らせ

また、南米パラグアイから同国代表選手で日系人の二口卓矢選手が今月末に来日し、高知ファイティングドックスで練習生、そして選手登録を目指すと発表されました。高知ファイティングドックスでは、現在在籍しているブルキナファソ出身のサンフォ・ラシイナ選手(今シーズンで9年目)も来日当初は練習生としてのちに入団テストに合格し選手として現在はかなりの実力をつけ欠かせない存在となっています。二口選手も選手登録を勝ち取ってもらいたいと期待したいところです。
>>17歳 日系パラグアイ代表選手 登録選手目指し練習参加のお知らせ

コロナ禍で海外から選手が来日できない、または日本から海外へ渡ることが難しいといったこともありましたが、これからは海外との往来も少しずつ回復し、選手たちの活躍の場が広がってほしいですね。

*記録、データは4月13日現在

四国アイランドリーグplus 野球