さわかみ関西独立リーグ 終盤情報
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関西の計5球団でリーグ戦を繰り広げるさわかみ関西独立リーグ。今季は9月29日にリーグ戦の全日程を終了しました。今回は、さわかみ関西独立リーグを紹介します。
さわかみ関西独立リーグ
今シーズンは和歌山ウェイブスが優勝
今季の優勝争いは最後の最後までもつれました。優勝が決まったのは9月29日の和歌山ウェイブス対堺シュライクスの最終戦。和歌山ウェイブスが堺シュライクスを5-0で下して優勝しました。和歌山ウェイブスは今季から現在のチーム名になりましたが、この初年度を優勝で飾ったことになります。なお、2018年以来2度目の優勝です。
和歌山ウェイブスは、2017年から和歌山ファイティングバーズとして、現在のさわかみ関西独立リーグの前身であるベースボール・ファースト・リーグに参入しました。和歌山県内の上冨田や田辺などを中心に試合を行っています。
今季は、和歌山ウェイブスと堺シュライクスの首位争いとなり、和歌山ウェイブスがややリードしてきました。30勝、勝率6割3分8厘で優勝の和歌山ウェイブスに対して堺シュライクスは僅差の28勝、勝率6割9厘とわずかに及びませんでした。
また、大阪ゼロロクブルズは終盤に追い上げ、堺シュライクスと勝率が並びましたが直接対決では堺シュライクスがの8勝3敗1分けとし、3位に終わりました。
兵庫ブレイバーズは22勝24敗2分けとわずかに負け越し4位に終わっています。そして、新球団の淡路島ウォリアーズは参入初年度とはいえ8勝39敗1分けと大きく負け越し、最下位でシーズンを終えました。
集客に苦心
今季、リーグ全体では計10,662人の来場者を集めました(リーグ公式HPより筆者が集計)。1試合平均でみると89人ですが、球団別にみると大阪ゼロロクブルズが3,203人(平均133人)、堺シュライクスが3,026人(平均126人)、和歌山ウェイブスが2,080人(平均87人)、兵庫ブレイバーズが1,853人(平均77人)、淡路島ウォリアーズが500人(平均21人)と差があります。
8月5日、堺シュライクスは淡路島ウォリアーズとの7回戦で852人と今季リーグ最多の来場者を集めたのに対し、7月28日の兵庫ブレイバーズ対大阪ゼロロクブルズ7回戦はわずか4人、8月30日の淡路島ウォリアーズ対大阪ゼロロクブルズ9回戦は7人、7月3日の淡路島ウォリアーズ対大阪ゼロロクブルズ4回戦は8人と一桁台の試合もあります。
淡路島ウォリアーズは淡路島市の淡路佐野運動公園球場を使用しており、すべてデーゲームで且つ一部の試合を除き平日開催となったことなどから特に集客に苦心したものだと推測されます。
球場確保と集客の問題は独立リーグ全体の課題ですが、同リーグの場合は集客面でかなり厳しい状況にあるといえそうです。
シーズン最後まで優勝争い
まだ真夏の日差しの9月1日、大阪府堺市原池のくら寿司スタジアム堺で堺シュライクス対大阪ゼロロクブルズの試合が行われました。平日デーゲームとあって来場者は百人に満たない65人でしたが、両チームの熱心なファンが応援に集まりました。また、平日の堺シュライクス主催試合は無料で開放されており、グッズの販売はスタンド入り口で行われています。
試合は序盤から堺シュライクスの先制で進むものの、先発の大谷優人投手が崩れ大阪ゼロロクブルズが逆転。その後、点を取り合い9回裏に堺シュライクスが折下光輝選手の犠牲フライで8-7と劇的なサヨナラ勝ちを見せました。優勝こそ逃したものの昨季のリーグ王者らしい粘り強さをみせました。
9月5日、東大阪の花園セントラルスタジアムで大阪ゼロロクブルズ対淡路島ウォリアーズが蒸し暑い天候の中で行われました。この日も平日開催ということもあってか、スタンドには25人のファンが銘々に試合を見守りました。
この試合は終始大阪ゼロロクブルズのペースで進みました。大阪ゼロロクブルズは淡路島ウォリアーズの3人の投手陣から7安打、四死球が18個。これに対して淡路島ウォリアーズは5人の投手陣から4安打、3四死球。試合は結局10-2で大阪ゼロロクブルズの圧勝に終わりました。大阪ゼロロクブルズも15残塁と淡路島ウォリアーズの投手陣を完全に打ち崩したとは言い難い点もありますが、今季の両者の対戦成績は大阪ゼロロクブルズの11勝1敗。投手力だけではなく野手も含めチーム力の差が出たことは否めません。
個人タイトルは
個人成績とタイトルは下記
>>さわかみ関西独立リーグ 2023年シーズン成績ランキング
>>さわかみ関西独立リーグ 【2023年度】個人タイトルのお知らせ
大阪ゼロロクブルズの今田勇大選手が4割2分で首位打者、和歌山ウェイブスの深谷力選手が3割9分6厘、堺シュライクスの田谷拓央選手が3割7分7厘と3割5分以上の打者が計5人います。
また、和歌山ウェイブスの小川佐和選手の盗塁数が58、兵庫ブレイバーズの山崎照英選手が43とかなりの盗塁数になります。試合数が48ですから小川選手は毎試合必ず盗塁を成功させている計算になります。
投手部門では、和歌山ウェイブスの西垣彰太投手が15勝で防御率2.31、同じく小﨑雅斗投手が4勝で1.99と好成績を残し、優勝に貢献していることがわかります。西垣投手に関しては19試合で155回と2/3とリーグトップの登板イニング数をも記録しています。
リーグ全体を見渡してみると、投手陣のレベルが上がれば締まった試合も増え、更に面白い試合も増えそうに思えます。
同リーグでは現在、下記にてベストナインのファン投票を行っています。
>>さわかみ関西独立リーグ 2023年度ベストナイン投票開催のお知らせ
来季は新球団が新たに参入予定もどうなる!?
今年6月、来季から兵庫県姫路市を本拠とする新球団、姫路 Egreters(イーグレッターズ)が加入すると発表になりました。監督にはオリックスバファローズに在籍した海田智行氏が就任予定です。
>>さわかみ関西独立リーグ 姫路球団加盟承認について
現在のさわかみ関西独立リーグの前身、ベースボール・ファースト・リーグが2014年の発足時には同じく姫路市を本拠とする球団、姫路GoToWORLDが3年だけ活動していた時期がありました。
ただ、来シーズンからNPBのウエスタンリーグへの新規加入が内定したハヤテ223(静岡県)の監督に淡路島ウォリアーズの赤堀元之監督の名前があがっており、淡路島ウォリアーズは今後どういった運営体制になるのか注目されるところです。
>>来季2軍参入有力のハヤテ223監督に元近鉄守護神の赤堀氏浮上 地元“凱旋”静岡出身&静岡高OB