バスケをもっと楽しく観る豆知識 審判のジェスチャーを覚えて会場と一つになろう!①:バスケをもっと楽しく観る豆知識2

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バスケをもっと楽しく観る豆知識 審判のジェスチャーを覚えて会場と一つになろう!①:バスケをもっと楽しく観る豆知識2

スポーティ

バスケにあってほかのスポーツであまり見られないもの。それは多様な審判のジェスチャーです。前回の記事で紹介した、トラベリングの「糸巻き巻き」もその一つ。バスケでは、これらのジェスチャーを知っていると、何倍も観戦が楽しくなります。

サッカーでは審判による派手なジェスチャーはほとんどありません。野球でいえば、アウト・セーフ、ストライク、ホームランなどいくつかお馴染みのものがありますが、あまり数は多くはありません。

一方バスケでは、あらゆるファウル・ヴァイオレイション、得点時にまで固有のジェスチャーが存在します。選手時代に審判をやるときなどは、これが分からなかったり、やるのが恥ずかしかったりしたものでした。

ちなみにバスケットボールの反則には、大きくファウルとヴァイオレイションがあります。ファウルとは、「規則に対する違反のうち、相手チームのプレイヤーとの間の不当なからだの触れ合いおよびスポーツマンらしくない行為」を指し、ヴァイオレイションとは、「規則に対する違反のうち、からだの触れ合いおよびスポーツマンらしくない行為を含まないもの」を指します。前者はぶつかったり叩いたり、あるいは汚い言葉を使ったりということも含まれ、後者はトラベリングやダブルドリブルといったものが含まれます。

*引用『2015~ バスケットボール競技規則』公益財団法人 日本バスケットボール協会

それではここから、審判以外も一緒に行って楽しめるジェスチャーをいくつか紹介します。

オフェンスチャージング

筆者はこれが1番好きかもしれません。実際これが吹かれる状況と相まって、ものすごく盛り上がるのです。

オフェンスチャージングとは、ものすごく要約すると、ディフェンスが先にポジションをとっていた場所に、オフェンスの選手が突っ込んでしまうこと。最も多いと思われるケースは、オフェンスがドリブルでゴール下へ突破しようとしたとき、そこに待ち構えているディフェンスにぶつかるケースです。これはオフェンス側のファウルとなります。

オフェンスファウルを狙っているのか、押されているようアピールするアイラ・ブラウン選手(サンロッカーズ渋谷)。ちなみにブラウン選手は日本国籍を取得し、現在日本代表としても活躍している

このときのジェスチャーは右ストレート(正確に言うと親指が上になる)。ひいきのチームがディフェンスで、チャージングを奪ったなら、「オフェンス!」と叫びながら右手を突き出しましょう。

オフェンスチャージングのジェスチャー。奇跡的に写真があった

オフェンスチャージングのジェスチャー。奇跡的に写真があった

ちなみに審判も熱が入って、勢いよく、かつしっかりと腰が入って「右ストレート!」なんてしてしまうときがあるもので(野球で際どい球がストライクだったりするときと一緒です)、それを見るとこちらもなお熱くなってしまうのです。

(オフェンスチャージングのあれこれについては、次回また書きたいと思います。)

この接触で笛が鳴ったときに注意したいのは、ディフェンスがオフェンスの進行を不当に妨げたということで、ディフェンスのファウルを宣告されることもあるということです。そもそもバスケはオフェンスが有利なようにできているので、チャージングが起きること自体珍しいものです。

アンスポーツマンライク・ファウル

続いてもファウルに関するジェスチャーです。略して「アンスポ」と呼ばれるこのファウルは、通常のプレイの範疇を逸脱する激しい接触や暴力的な行為に適用されます。また初心者の方は、アンスポが適用されるケースでもっとも多く見かけるであろう、「オフェンス側がかなり有利な状況で、ディフェンスが故意にファウルする」際に適用されることを知っておくとよいでしょう。

サッカーでも故意のファウルで相手の勢いを止めるプレイは戦術として認められていると思いますが、バスケでも同様で、故意にファウルすることは多々ありますし、「ファウルゲーム」という戦術さえ存在します。

しかし例えばサッカーで、前ががら空きのカウンターの状況で、スパイクの裏を見せて後ろからタックルに行くとカードが出されることがあります。バスケのアンスポも、おおよそ同じような状況で吹かれることが多いです。

例えばワンマン速攻のチャンスで、前にディフェンスが誰もおらず、明らかにシュートを決められる状況が生まれることがあります。このとき、よほど重要な場面でない限り故意にファウルすることは多くありません。しかし1点を争う重要な場面であれば、故意にファウルに行くことがあります。このファウルが悪質である場合、アンスポとなるわけです。悪質であるかどうかの判断として、ルールブックでは「うしろからあるいは横から起こしたファウル」とされています。

このまま後ろからファウルしようものなら、場合によってはアンスポーツマンライクファウルがあり得る

このまま後ろからファウルしようものなら、場合によってはアンスポーツマンライクファウルがあり得る

このときのジェスチャーは右手をグー、左手で右手首を掴み、頭上に掲げます。おそらくファウルを受けたチームの選手は同じジェスチャーでアピールしていることでしょう。オフェンス側は2本のフリースローを得る上、フリースロー後は自チームボールからスタートできるので、非常に有利になるからです。

一方ディフェンス側は2本のフリースローを与えてしまうわけですが、楽々確実に2点を取られるよりは、フリースローが1本でも落ちる可能性に賭けるわけです。もしファウルをした側の応援をしていたのなら「仕方ない。ナイスファウルだ」と呟けば、間違いなく「わかっている人」になります。

ちなみに同じ状況で、明らかにファウルを受けてもファウルにならない場合があります。理由は、オフェンス側がファウルの影響をあまり受けておらず、楽にシュートに持ち込めそうだと判断された場合、オフェンス側のアドバンテージがあると見て、ファウルを吹かないことがあるからです。これも併せて覚えておくといいでしょう。

さて、ここまで2つのファウルについてお伝えしてきました。本当はもっと紹介したいジェスチャーがあるのですが、長くてお腹いっぱいになってしまいそうなので、残りは後編で続けたいと思います。それではまた!

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