お金で見るスポーツとアスリート。 稼いでいる国や競技は何だ!?

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お金で見るスポーツとアスリート。 稼いでいる国や競技は何だ!?

スポーティ

ファンに夢や希望を与えるプロアスリートたち。それを職業としている彼らの収入は莫大なものです。世界有数の経済誌「フォーブス」が昨年6月に発表した2015年版スポーツ選手長者番付から、誰が一番稼いでいるのか、どんな国や競技で稼いでいるのかを紐解いてみましょう。

ボクサーがワンツーフィニッシュ

2015年に最も稼いだアスリートは「Money(金の亡者)」とも呼ばれるボクサー、フロイド・メイウェザーでした。その額は3億ドル、日本円にして約330億円です。

2位もボクサーで、フィリピンの英雄マニー・パッキャオが1億6000万ドル(約176億円)でランクイン。昨年はこの2人の一戦が世紀の対決として話題を呼びました。

なぜ、ボクシングがそこまで稼げるのか。アメリカではボクシング放送において「ペイ・パー・ビュー(PPV)」システムが導入されており、視聴者は視聴料を払って放送を観ます。49戦無敗のメイウェザー対フィリピンの国民的ヒーロー、パッキャオのビッグマッチはPPV購入数440万件を記録。売り上げは約480億円となり、両者はこのファイトマネーによる収入が大きかったのです。

2015年5月2日に行われた世紀のビッグマッチ メイウェザー対パッキャオ

国別では圧倒的にアメリカ

ベスト100を国籍で見てみると圧倒的にアメリカが多く、100人中62人となっています。アメリカだけで見てみると先述のメイウェザーに続くのはバスケットボールのレブロン・ジェームス(約71億2800万円)とケビン・デュラント(約59億6200万円)。次いでゴルフからフィル・ミケルソン(約55億8800万円)とタイガー・ウッズ(約55億6600万円)となります。また、タイガー・ウッズは2002年から2011年まで10年連続で1位、2013年も1位を獲得しています。

2番目に多い国はイギリスの6人。ゴルフのロリー・マキロイ(約53億1300万円)が全体で12位、F1のルイス・ハミルトン(約42億9000万円)が15位、サッカーのウェイン・ルーニー(約29億5900万円)が34位に入っています。

3番目はドミニカ共和国で4人。シアトルマリナーズのロビンソン・カノ(約30億3600万円)やロサンゼルスエンゼルスのアルバート・プホルス(約28億4900万円)など4人全てがMLBで活躍する選手です。

4番目に多い国はスペイン。F1のフェルナンド・アロンソ(約39億500万円)、テニスのラファエル・ナダル(約35億7500万円)、サッカーのセスク・ファブレガス(約22億3300万円)の3人がランクイン。

アメリカ内2位で約71億稼ぐレブロン・ジェームス

MLB、NBA、NFL3強に欧州サッカーが食い込む

競技別で見てもアメリカの3大スポーツがほとんど。ベスト100の中でも言わずと知れた野球選手は27人もランクインしています。バスケットボールが18人、アメリカンフットボールは16人が名を連ねていますが、特筆すべきはサッカー選手。欧州サッカーの人気上昇により15人もの選手が100位以内に入り、アメリカの鉄板スポーツに迫る勢いです。

サッカー選手の中で最も稼いでいるのはレアルマドリードのクリスティアーノ・ロナウド。約87億5600万円を稼ぎ、全体の3位に位置しています。また、FCバルセロナのリオネル・メッシも負けておらず約81億1800万円で4位となっています。

サッカー界で世界最高のプレイヤー、ロナウドとメッシはそれぞれ3位と4位

サッカーに続く競技はテニスで7人のプレイヤーがベスト100入り。テニスプレイヤー内での1位はスイスのロジャー・フェデラー(約73億7000万円)で全体でも5位です。

また、1名のみがランクインしている競技が2つあります。一つ目はクリケットでインドのマヘンドラ・シン・ドーニ(約34億1000万円)が全体の23位。日本ではまだ馴染みの薄い競技ですが、インドでは絶大な人気を誇っているのです。

もう一つは陸上。ウサイン・ボルト(約23億1000万円)がトラック競技界で唯一のベスト100入りとなっています。

ベスト100入りの女性アスリートは2人

女性アスリートからは2人が名を連ねています。マリア・シャラポワ(約32億6700万円)が26位、セリーナ・ウィリアムズ(約27億600万円)が47位と、いずれも女子テニス界からのランクインです。ちなみにシャラポワは、ロシアの中で男女含めても最も稼いでいるアスリートですが、このほど発覚した薬物違反によりNIKEやタグ・ホイヤー、ポルシェといった大型スポンサーとの契約が打ち切り、見直しとなっています。

シャラポワは男女含めてロシアで最も稼ぐアスリート

日本人では田中将大と錦織圭

日本人はどうでしょうか。ニューヨークヤンキースの田中将大が約25億3000万円で日本人最高位。全体では58位となっています。続いて錦織圭が約21億4500万円で全体の92位に入りました。彼らはまだ20代半ば。これからの活躍でもっと稼ぐ可能性は十分にあります。

日本人では20代半ばのアスリート達が選ばれた

引退しても稼ぐマイケル・ジョーダンら

また「フォーブス」は、引退したアスリートの長者番付も発表しています。第1位はバスケットボールの神、マイケル・ジョーダンで約121億円。これは2015年版スポーツ選手長者番付でもメイウェザー、パッキャオに次ぐ3番目の額です。バスケの神様は引退してもクリスティアーノ・ロナウドよりも稼いでいるわけです。2003年に引退したジョーダンは現役時代も6度、長者番付1位を獲得しています。

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引退してもなおクリスティアーノ・ロナウドを超える額を稼ぐマイケル・ジョーダン

ジョーダンに続く2位はサッカーの貴公子、デビット・ベッカムで約71億5000万円。3位は約44億円でゴルフのアーノルド・パーマーでした。

引退したアスリート長者番付の上位は、ほとんどがスポンサー契約や広告出演料によって収入を得ています。例えばマイケル・ジョーダンは自身の名がついたNIKEのバスケットシューズ「エア・ジョーダン」から。アーノルド・パーマーも同様に、ファッションブランドとして人気のある傘のマークでお馴染みの「アーノルド・パーマー」からです。

息子たちとATPツアーファイナルを観戦するデビット・ベッカム

こうしてみるとスポーツで億万長者を目指すなら、アメリカに渡って野球かバスケ、アメフトいずれかのトッププレイヤーになるのが近道かもしれません。

http://www.forbes.com/athletes/list/#tab:overall

※金額は競技報酬のほか広告収入などの合算、1ドル110円換算