世界一の敏腕代理人!レアルを支えるジョルジュ・メンデス

世界一の敏腕代理人!レアルを支えるジョルジュ・メンデス WATCH

世界一の敏腕代理人!レアルを支えるジョルジュ・メンデス

スポーティ

今月15日から日本で開幕するクラブ世界一を決める大会、FIFAクラブワールドカップ。この大会にヨーロッパチャンピオンとして出場するため来日するのが、スペインの強豪レアル・マドリードです。

クリスティアーノ・ロナウドら数多くのスター選手が所属する現在のレアルですが、その裏には切っても切れない関係のある男がいます。それが世界一とも称される代理人ジョルジュ・メンデスです。彼が代理人を務める選手には、クリスティアーノ・ロナウドを始め、ハメス・ロドリゲスやぺぺ、ファビオ・コエントランなどレアルの選手が多くいます。過去に所属していたディ・マリアや監督のモウリーニョとも契約を結んでおり、今のレアルを形づくったと言っても過言ではないかもしれません。

そんな敏腕代理人、ジョルジュ・メンデスとは一体どのような人物なのでしょうか。

自身の本のPRイベントでロナウドら契約選手と肩を並べるメンデス(写真右)

敏腕代理人ジョルジュ・メンデスの生い立ち

“サッカー界で最も影響力を持つ代理人”と形容されているジョルジュ・メンデスは、1966年1月7日、ポルトガルのリスボンで生活していた公務員の父親と鳥かごを造っていた母親との間に産まれました。1986年にポルトガル北部のビアナ・ドゥ・カステロに移り住み、サッカー選手としてプレーしますが、残念ながら十分な活躍を見せれずに選手生命を終えています。

その後、ビデオクラブの経営を始めると持ち前の商才を発揮。サッカー選手時代を上回る収入を得るようになります。これが彼の初めての事業となりました。

メンデスはその収益を元手に、地元サッカークラブの広告管理や観光業、ディスコと次々に投資し、資金を増やしていったのです。彼の最初のクライアントとなるポルトガル人ゴールキーパー、ヌーノ・エスピーリト・サントに出会ったのもこの頃です。

ヌーノはメンデスが代理人を務めたことで、スペインのデポルティーボ・ラ・コルーニャとの契約が成立。これが、代理人メンデスとしてキャリアをスタートさせた瞬間でした。

ヌーノは現在監督としてメンデスの事務所と契約しています。これまでスペインのマラガやセビージャなどの名門クラブを率いており、現在はポルトガル・FCポルトの監督を務めています。

ジョルジュ・メンデスの華麗すぎる顧客達

1996年、代理人事務所を設立したメンデスは、若手選手や大物選手と次々に契約を結びます。スポルティングCP※でまだ原石だったクリスティアーノ・ロナウドとも契約を締結。その後、ロナウドとの関係は仕事だけに留まらず、病気の子供を持つ家族を支援するプロジェクトを立ち上げるなど、公私にわたり親交を深めていきます。

ロナウドはメンデスを「メンデスの魅力は交渉能力だけではなく、その人柄にこそある」と称賛。メンデスの誕生日祝いに“島”をプレゼントしたというエピソードまであるほどです。

メンデスの顧客には、ロナウド意外にも大物と呼ばれる選手が大勢います。レアル・マドリードで活躍中のペペやファビオ・コエントランを始め、バルセロナに今季から加入したアンドレ・ゴメスやチェルシーで活躍中のジエゴ・コスタなど、そうそうたる顔ぶれの選手ばかりです。また選手だけでなく、ジョセ・モウリーニョやマルク・ヴィルモッツなど、ビッグクラブの監督とも契約を結んでいます。

※ポルトガル国外では、スポルティング・リスボンとして知られている。

レナト・サンチェスのバイエルン移籍の裏側

2016年、ベンフィカから一人の若者がドイツのビッグクラブへと移籍を果たしました。ポルトガル代表の次世代を担うといわれているMFレナト・サンチェスです。移籍当時若干18歳ながらマンチェスター・ユナイテッドやバルセロナ、レアル・マドリードなど数々のビッグクラブが接触した、次世代エースの移籍の裏には代理人ジョルジュ・メンデスの存在が大きかったと報道されています。

当時バイエルンの次期監督と発表されていたカルロ・アンチェロッティは、2013年から約2年間レアル・マドリードの監督として采配を振るっていました。メンデスはこれまで、多くのポルトガル人選手をレアル・マドリードへと移籍させており、アンチェロッティは彼の手腕に絶対的な信頼があったと報じられています。

つまり、アンチェロッティ監督と代理人メンデスは、レアル・マドリード時代から良好な関係を築いており、それがサンチェスの移籍を後押ししたということです。

敏腕代理人はロドリゲス移籍のシナリオをどう描く?

イタリアの3大スポーツ紙の一つである『コリエレ・デッロ・スポルト』は、「代理人ジョルジュ・メンデス氏は、コロンビア代表MFハメス・ロドリゲスをユヴェントスに売り込んでいる最中だ」と報じました。2014年にモナコからレアル・マドリードへ移籍したロドリゲス。初年度は期待に応えて活躍を見せたものの、今シーズンでは出番が減少しているのに加えて、私生活のトラブルも報じられています。

2016年1月に就任したジネディーヌ・ジダン(元フランス代表)からの評価は高いものの、現状の問題が解決する見通しは立っていません。この状況を打破する為に行動を起こしたのが、代理人であるメンデスです。

この報道の一方で、マンチェスター・ユナイテッドFCへの移籍も囁かれており、ロドリゲスの移籍問題は錯綜しています。代理人メンデスが描くシナリオとは?世界中のサッカーファンが固唾を呑んで見守っています。

“世界一の敏腕代理人”と呼ばれるジョルジュ・メンデス。多くのスター選手を顧客に持ち、選手に有利な契約を勝ち取るだけでなく、レアル・マドリードを始めとするクラブ側の戦力補強にも一役買っている人物。そのため、選手とクラブの双方から信頼が寄せられています。成功の秘訣は、本人曰く、“敵を作らないこと”だそうです。

(Photo by Jan S0L0)

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