備えあれば患いなし!ヘルメット着用と自転車保険の重要性

備えあれば患いなし!ヘルメット着用と自転車保険の重要性 DO

備えあれば患いなし!ヘルメット着用と自転車保険の重要性

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自動車を運転するドライバーの多くは、ロードバイクやクロスバイクが車道を走っていることを邪魔と思っているのではないでしょうか。ですが、自転車は軽車両です。自転車も一部の例外を除き、車道を走行することが前提となっています。「自転車は歩道を走れ」と思っているとすれば、それは誤った認識です。
自転車はママチャリ(シティーサイクル)であろうとロードバイクであろうと自動車やオートバイと共存して車道を走らなければなりません。自転車は走行する自動車の邪魔にならないように道路の左側に設けられた路側帯を走ることが原則ですが、それでも非常に危ないのが実情です。

今回は、そんな自転車で任意となっている「ヘルメット」と「自転車保険」の重要性についてご紹介していきたいと思います。


例外をのぞき、自転車は車道を走るのが原則だ。

馬鹿にできない自転車のヘルメット

皆さんは自転車でのヘルメット着用について、どのようなイメージを持っているでしょうか。多くの人が「子供が自転車で被っていた」、「ファッションにあわなくて格好悪い」といったネガティブなイメージをいだいているのではないかと思います。道路交通法では13歳未満の子供については着用の努力義務が課されています。つまり大人は着用していなくても法律に反しているわけではありません。
しかし、警視庁の平成28年度の交通事故統計によると、自転車乗車中の死亡事故における頭部破損によるものは全体の64%。さらに交通事故総合分析センターの資料によれば、ヘルメット着用によって頭部破損の死亡事故は1/4に低減できるというデーターもあり、ヘルメット着用によって明暗をわけることがわかります。


ヘルメットの着用が明暗をわけることも。

確かにスーツや制服を着てのヘルメットは格好悪いものかもしれません。しかしそれは、周りが被っていない違和感からくるものでしょう。ですが、事故後に重要性に気づいても遅いのです。ぜひこれを期に、ヘルメットの着用を検討していただきたいと思います。

ヘルメットにも色々ある

それでは、自転車用ヘルメットの選び方の注意点をご紹介しましょう。

  • 必ず被ってチェック サイズ(S、M、L)はもちろんだが、形があわないと頭痛などをひきおこすので、必ず購入前に被ってチェックしたほうが良いでしょう。
  • 安全認証のマーク JCF(日本自転車競技連盟)公認マーク、JCF推奨マーク、SG(一般社団法人製品安全協会)マーク、CE(Eupopean Conformity)マーク、CPSC(米国消費者製品安全委員会)マークのいずれかが付いている製品は安全性の高いものだといえます。特にJCF公認マークとCPSCマークを所得しているヘルメットは厳しく品質をチェックされた製品です。


JCF公認マークはレースでも義務化されている事が多い。

  • 値段が性能を左右するのか 基本的に価格が安いものと価格が高いものの違いは「品質の違い」と言われています。例えば、自転車用のヘルメットは発泡スチロールをポリカーボネイトやプラスチックで覆った作りです。基本は価格の違いで変わりはありませんが、高額な製品には消臭効果やドライ素材を内部に使用した快適なモデルが用意されています。

このように価格によって違いはあるものの、手頃な価格のヘルメットでも安全認証を所得している製品であれば、じゅうぶんな性能を得ることができます。

ただし、せっかくヘルメットを装着していても、間違ったかぶり方をしていては意味がありません。髪型が乱れることを気にして後頭部にのせるようなかぶり方や、あごのストラップをしないようなかぶり方をしてはいけません。ヘルメットは深めにかぶり、あごのストラップを締めてかぶるように心がけましょう。

自転車保険は徐々に義務化がすすんでいる。

ヘルメットは自分の命を守るものですが、自転車に乗る上で守らなければならないのは自分だけではありません。自転車でも交通事故では被害者になるだけではなく加害者にもなる可能性があります。スポーツサイクルの普及もあり、自転車どうしの衝突事故や自転車と歩行者の事故が多発しているという報道もよく耳にするようになりました。
もちろんこれはスポーツサイクルだけの問題ではなく、ママチャリによる事故も被害者になるだけではないことを認識しておくべきです。あってはならない事故をおこしたとき、被害者のケアやあなたの負担を金銭的にバックアップしてくれるのが自転車保険の存在です。

近年、自転車保険は義務化が少しづつ進んでいます。2015年4月より兵庫県では自転車利用者の賠償責任保険の加入が義務化されました。これに続き、平成28年7月より大阪府でも自転車条例が施工され、自転車保険の加入が義務化されることになっています。この流れは今後、全国に広まっていくであろうと言われています。

自転車保険で重要なのは「事故によって生じた他人の生命または身体の損害を賠償することができる保険」でなくてはなりません。自分のケガより他人のケガを保証できるかということです。
最近のスポーツサイクルは30キロ以上の速度で走ることが可能です。そのような自転車が歩行者やママチャリに追突すればどうなるかは容易に想像できるでしょう。また自転車どうしの追突事故はスポーツサイクル側だけが加害者というわけでもありません。走行中にスポーツサイクルに横からママチャリが飛び出して追突すれば、ママチャリ側も加害者になります。また、歩行者との接触事故もスポーツサイクルだけとは限りません。

自転車保険に加入するためには

このように自転車保険は義務化する前であっても加入していたほうが良いといいきれるものです。一番簡単な加入方法は自転車店で申し込んで加入する「TSマーク付帯保険」でしょう。これは、自転車安全整備士が自転車を点検整備した際に貼られるTSマークに傷害保険と賠償責任保険がついているというものです。自転車の点検整備の状況によって異なりますが、おおよそ年間1,500円から2,000円程度です。
この他、コンビニエンスストアのセブン‐イレブンでも自転車保険に手軽に加入することができます。


セブンイレブンでも自転車保険の加入が可能だ。

また「実は既に加入している」パターンもあります。例えば火災保険の特約(オプション)として加入していたり、自動車保険の特約であったり、クレジットカードのサービスのオプションとして加入している場合もあります。気が付かずに特約として加盟しているパターンもあるようなので、一度調べてみても良いかもしれません。

このようにヘルメットと自転車保険は全国的には義務化されていないものですが、非常に大事なものだといえます。事故は絶対におきるものではありませんが、絶対にないといいきれるものでもありません。
また重ねて言いますが、ヘルメットや自動車保険が必要なのは、スポーツサイクルが特別だからという話ではありません。原則は一部例外を除き、ロードバイクもクロスバイクもママチャリも車道であることは一緒ですし、歩行者を守る義務があるのはどの自転車でも同じです。よく歩行者専用道路を走行したり、車道を逆走するママチャリを見かけることがあります。ひょっとすると車道を並走するスポーツサイクルよりも学生や主婦のママチャリのほうが事故をおこす確率が高いのかもしれません。

土日や祝祭日、スポーツとして自転車を愛好する人も増え、日常の足としての利用に加え加速度的に普及してきた昨今です。今一度、自転車利用のルールを考え、ヘルメットや自転車保険の重要性を認識していただきたいと思います。

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